私たち化学部は8月26~28日につくば市で合宿を行いました。今回の合宿では昨年度に引き続き、現在化学部が行っている研究と関連のある研究所や施設を見学しました。

現在、私たちは「納豆菌を用いた水質改善」について研究を行っています。そのため、まず、畜産草地研究所で「畜産汚水の浄化処理」について説明を受けました。この研究は、家畜から排出される大量のふん尿を微生物の利用により浄化するものです。実際に汚水処理を行っている施設を見学したところ、微生物の働きにより臭気がほとんど感じられず、微生物の働きのすごさやそれを効率よく利用している現在の汚水処理技術のすばらしさが分かりました。

また、「飲み物の抗酸化作用」について研究も行っています。そこで、果樹研究所で「リンゴの抗酸化作用」について説明を受けました。この研究は、リンゴに含まれるポリフェノールの一種であるプロシアニジン類に着目し、糖・脂質代謝に及ぼす影響や品種による含有量の違いなどを調べるものです。また、研究所内にある品種改良に使われている果樹園の見学し、害虫や気候変動による影響についてもお話を聞くことができました。

その他にも、私たちは「貝殻を用いた銅イオンの吸着」について研究を行っています。そこで、物質・材料研究機構(NIMS)で、「セシウムの除染」について説明を受けました。その他にも、サイアロン蛍光体・MANAファウンドリー・光触媒材料などの様々なお話を聞くことができました。また、研究所内を歩いていて、外国の方が多いことに気が付きました。研究所の方によると、外国からも多くの研究者が集まっていて、日常会話でも英語を使っているそうです。廊下に貼ってある研究紹介も全て英語で書かれていて、英語の重要さが分かりました。

研究所以外にも食と農の科学館、地質標本館、サイエンススクエアつくばや地図と測量の科学館も見学させて頂き、様々なお話を聞くことができました。

夜は、勉強会を行って化学英語の学習をしました。これは、今後、英語の論文を読む機会が増えるため、化学英語に慣れることを目的として行われました。今回は高校生物の中で化学に近い内容を扱いましたが、英文を訳すところだけではなく、訳した日本語を理解するところにも難しさを感じ、基本的な知識の重要さが分かりました。また、今年は文化祭に向けて各研究班の最終報告会も行いました。これは、各班が自分たちの研究内容を発表して、部員からの質問や意見を文化祭での発表に生かすためのものです。

さらに、化学部のOBが2人来て下さり、大学の授業や大学祭に関することを中心にお話して頂きました。最終報告会でも貴重な意見・質問を頂き、とても参考になりました。

 

今回の合宿では、化学部で行っている研究に関連したお話を聞くことにより、様々な研究を知り、興味を持つことができました。これらを踏まえて、このような最先端の研究ができる研究者になるために、今は部活動に力を入れていきたいと思います。

研究所の紹介や勉強会での様子は、文化祭で詳しく報告しますので是非お越しください。

最後になりましたが、ご協力くださった各施設の方々に厚く御礼申し上げます。

(化学部 高校一年生)

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