私たち化学部は、8月1日~2日に茨城県にて合宿を行いました。

今年も例年通り様々な研究施設が集うつくば市を拠点にして、化学のみならず、幅広い分野の展示施設・研究施設を見学しました。普段の研究活動では経験することのできない貴重な機会になったと思います。

最初に訪れたのはサイエンス・スクエアつくばです。

ここには産業技術総合研究所の研究成果が展示されていますが、特に興味を持ったのは、実験を自動で行うロボットの展示です。私たちが普段行っている実験を軽々と行うロボットの姿に、技術の進歩を感じました。他にも、スマートフォンなどの電子機器から金などの貴重な鉱物を取り出す都市鉱山の研究など私たちの生活に身近な研究も多くあり、研究の成果が社会に役立っていることを実感できました。

次に訪れたのは地図と測量の科学館です。

測量というと難しく身近ではないように思うかもしれませんが、案外身近なものだったりします。作業服を着た人が、台座のついたカメラのような物を覗いているのを見ることがあると思いますが、それはまさに測量士の人が距離と角度を測っているのです。また、目測で距離と角度を測る体験もしました。目測がとても難しいことや測量器具がいかに正確に作られているのか、ということが分かりました。

二日目の最初に訪れた食と農の科学館での一枚です。

ここでは、職員の方に展示を見るだけでは分からないような細かい説明をして頂くことができました。施設内の農業技術発達資料館では、普段あまり見ることのできない、過去に実際に使われていた農具を見ることができ、農業にあまり関わりのない私たちとって、興味深いものでした。館内には農林水産業に関する様々な研究成果が展示されており、生活スタイルに合わせて様々な用途の米が開発されていることなど、農作物の研究が私たちの生活に大きな影響を与えていることが実感できました。

最後に、農業生物資源ジーンバンクを訪れました。

ここでは、植物や微生物、動物などの遺伝子を保管しています。改良された作物が普及すると、在来種の数が減少してしまい、少数の品種しか残らなくなります。すると、遺伝子の多様性が減少し、性能の良い新たな品種を作ることが出来なくなってしまいます。そのため、様々な遺伝子の保管が必要であり、それを行うこの施設はとても重要であると言えます。

また、遺伝資源である種子が厳重に機械で管理されている様子を見ることができました。巨大な機械から種子が取り出される様子には、とても興奮しました。施設の方のお話しからは、大切な遺伝資源を守ろうという強い意志が伝わりました。

施設の訪問だけでなく、滞在したホテルで化学部のOBから大学での生活についての話を聞くことができ、とても参考になりました。

今回の合宿で得られた経験をこれからの部活動にも活かしていきたいです。

(中学三年生)

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