【授業の見学ができます】 9/9(土)『第2回 中学 学校説明会』開催のご案内 (2017年08月17日)

来る9月9日(土)10時より行われます、第2回中学学校説明会では、 2020年大学入試改革も見据えたMove on プロジェクト、来年度入試概要についてご説明いたします。 その後、校内見学で授業の様子をご覧いただき、ご希望の方に個別相談を実施いたします。 どうぞ奮ってご参加ください。 ※ご参加の際は、本校ホームページからご予約をお願いいたします。 ご予約はこちらからお願いいたします。 ご予約の方法につきましては、こちらをご確認ください。

 

 

伝統と変革の両輪で、グローバル社会を生きる人間力を身につける

「Move onプロジェクト」も導入2年目。さらなる改革が続行中!

1922(大正11)年の創立以来、伝統に基づいた女子教育を重ねてきた十文字中学・高等学校。「身をきたへ/心きたへて/世の中に/たちてかひある/人と生きなむ」と校歌にある建学の精神は、「社会で活躍する女性を育てる」ことにあります。では、変化の激しい現在のグローバル社会にあって建学の精神を引き継ぐ教育はどうあるべきか。国際的な機関や企業で働くだけでなく、グローバル化する日本社会でも活躍できるように、同校では理系女子の育成や2020年大学入試改革も見据えた多様な教育改革に取り組んでいます。新たなキャリア教育としてスタートした「Move onプロジェクト」も導入から2年目に入り、さらに進化しています。
そんな伝統と変革の”十文字教育”の取り組みを、3人の先生方に伺いました。

Move on プロジェクト①
多彩なキャリアプログラム

一流の著名人との対話から見える、未来を見据えたキャリア教育

中学教頭の浅見武先生

この10年間で結果を出してきた「スーパー選抜クラス」と同じ教育プログラムを全クラスに導入し、「これまで以上にすべての生徒の能力を最大限に引き出していきます」と、中学教頭の浅見武先生。そうした無限の能力を秘めた生徒たちの”前に進む力”を教員が後押ししていこうという思いを込めて考えられたのが、「Move onプロジェクト」です。

グローバル社会で必要とされる知力、行動力、判断力、コミュニケーション能力を身につけ、相手を思いやる心を育てるために、生徒たちにどう刺激を与えていくか。「Move onプロジェクト」の発案者である高校教頭の横尾康治先生は、「第一に、学校の中だからこそできるプログラムを提供することを考えました。十文字では伝統的なキャリア教育として、昔からヘレン・ケラー、三浦環、野村万蔵など、多くの著名人の方々を招いてきました。一流の著名人の話を聞く機会や刺激的な討論の場に身を置いて、自身の未来を考える契機としてきたのです」と話します。

昨年は、数学者であり大道芸人の顔ももつピーター・フランクル氏や、女子サッカー「なでしこジャパン」前監督で現在は十文字学園女子大学副学長である佐々木則夫氏、そして今年度初めには世界的ヴァイオリニスト千住真理子氏など、多くの著名人による講演会を実施しています。

大学と提携するアカデミックプログラム

高校教頭の横尾康治先生

第二のキャリアプログラムは、グローバル社会に向けて各大学が提供しているさまざまな講座を利用することでした。実際に見たり触ったりするなかで得られる実感が、夢の実現に向けたワクワク感を醸成することにつながります。
東京大学主催の「高校生のための金曜特別講座」への引率(希望制)など、最初は先生がプログラムを提示することから始まりました。そのうちに、自分で興味のあるプログラムを探してくる生徒も出てきました。

「東北大学主催の『飛翔型 科学者の卵養成講座』は、生徒自身が見つけてきたもので、その熱心さに応えて大学側も協力体制を組んでくれています。”前へ、前へ”と自分から動いてくれることを願って始めたプログラムでしたから、早速そういう成果となって表れたことは、とてもうれしい出来事でした」
(横尾先生)

社会とのつながりを意識した企業との連携

そして第三が、企業と連携したプログラムです。昨年、フジテレビの協力を得て行った”報道番組づくり”もその一つ。1グループ20人ほどのチームを作ってテーマ決めから伝え方、取材、シナリオづくりなど、すべての作業を生徒たちだけで行い、テレビ局の担当者のアドバイスも受けながら最終的な編集作業までやり遂げました。制作過程で取材を断られたり、ナレーションと映像がズレたり。一見華やかで楽しそうに思えても、制作現場は苦労続きの失敗続き。たった10分ほどの番組なのに、膨大な準備や取材を重ねていることを生徒たちは身をもって実感しました。多くの大人たちと関わりながら、グループワークの大変さや責任感の重要性、そして社会がどのように動いているかを体験できたプログラムでした。

「与えられた”お仕事体験”ではなく、自分たちで考え行動することが重要です。創造力を養い、また失敗体験の中から逆境に耐える力も身につけてほしいですね」(横尾先生)

この4月に行われた「女子中学校フェスタ」では、生徒自身が編集した番組づくりのメイキング・ビデオを披露し、大変好評でした。そしてこの取り組みですが、昨年は2グループでしたが、今年は4グループで参加しました。

ダイソン問題解決ワークショップ
「サイクロン掃除機の分解組立」で発表する生徒たち

昨年のプログラムでもう一つ好評だったのが、「ダイソン問題解決ワークショップ」です。学校内で不便だと感じているものを探し出し、その解決策をグループ内で話し合って見つけるという内容で、必要であれば段ボールなど身近な材料を使って試作もするというもの。第1位は、クリーナーが詰まらないように工夫した大型の黒板消しでした。プランの中には、実際に学校生活の中で採用されたものも。それは、昼時に混み合うカフェテリアの”購買の混雑防止策”で、人間の動線をレーンで分けることで混雑を解消するという案でした。この案は、その後実際に採用されて、カフェテリアで実践されています。

アメリカの元下院議員と対話するプログラムも

進化を続けるAIと人間との共存が問われる時代ですが、無から有を創造することは、AIには決してできないこと。そうした発想力を養うことが、まさにMove onプロジェクトの目指すところです。

こうしたキャリアプログラムは、アメリカ元下院議員との交流や東京地方裁判所の見学など、多種多様。生徒たちの心を刺激し続ける試みが評価されて、2017年1月には第10回”キャリア教育優良校”として、文部科学大臣から表彰されました。

Move onプロジェクト②
英語教育の充実

専任教員がオールイングリッシュで行うAP English Class

「学校の中にいて、グローバル社会を体験すること」も、Move onプロジェクトの目的の一つ。グローバル社会で活躍するために欠かせないのが、英語教育です。2016年からは新たに英検オンライン学習システムやオンライン英会話の導入、音読学習の定着を狙った音読学習支援システム(Repeatalk)の採用と、ICT教育を取り入れたアクティブな授業を展開しています。

一方で、今年からネイティブの専任の先生を一人増員。アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダと国籍も多様な5人の先生方も、同校の英語教育の一端を担っています。十文字では英語教育は週に7時間あり、週に一度の英会話の授業では、1クラスを2分割して少人数での授業が展開されています。中学の各学年にはネイティブの先生が一人ずつつき、校外学習や遠足などにも同行。生きた英語を身近で学べる恵まれた環境が整っています。

英語の取り出し授業は、もちろんオールイングリッシュで

加えて、今春の「得意型特待入試」で入学した英検準2級と3級程度の実力をもつ生徒4人を対象に、「”AP English(Advanced Placement English Class)=取り出し授業”として、専任教員によるオールイングリッシュの授業を行っています」(浅見先生)。
生徒の能力に応じた多様な授業を展開できるのも、十文字の大きな魅力です。

グローバルを実体験する海外研修

アメリカ・コロラド州での「ホームステイプログラム」

中3では2週間のオーストラリア(ブリスベン)研修、中3?高1では3週間のアメリカ(コロラド)研修が行われています(共に希望制)。今年、オーストラリア研修には100人を超える生徒が参加する予定ですが、午前中は英会話、午後には現地の学校で生徒たちと一緒に授業も体験します。そして昨年から、高1生には英語力のワンランクアップを目指す、3カ月間のオーストラリア短期留学という選択肢が加わりました。さらに、オーストラリアの提携校もしくはアメリカへの1年間の長期留学も実施しています。

「海外留学の選択肢が広がり、異文化をより深く体験できるチャンスが増えました。語学はもちろんのこと、多様な異国文化を吸収することで、世界に羽ばたく足がかりにしてほしいですね」と、浅見先生は言います。こうした英語教育の充実で、英語力も着実に向上。生徒たちの英語を学ぶ意欲をかきたて、今春には国公立大学に17名が合格するなど、多くの難関大学に合格者を輩出する原動力にもなっています。

Move on プロジェクト③
理数教育の充実

理系女子(リケジョ)を育む十文字の理数教育

サイエンスパークには、生徒の作品も展示

AI(人口知能)やドローンなど、近年のテクノロジーの進化には著しいものがあります。しかし、日本では理数教科の成績が良くても、科学・工学分野の仕事に従事している人は極端に少ないというデータも。十文字の理科の授業では、生徒たちが「なぜ?」「どうして?」と身近な自然現象に興味・関心を示すことに早くから着目し、知識の修得に重点を置く座学だけではつまらないと、実験・観察を中心とした”体験型・課題解決型の授業”を心がけてきました。

「知的な楽しみから興味を広げていくことが重要」と浅見先生は話します。そうした発想の下、十文字にはコミュニケーションの場として生徒が集う「サイエンスパーク」が設けられています。各実験室が隣接する同校自慢の「理科モール」の共有スペースにある施設には、化石や元素模型、顕微鏡などの各種実験器具が置かれ、生徒が自由に触れるグッズが並んでいます。展示物は学期ごとに入れ替えられ、放課後や休み時間など、生徒たちが知的に遊べるサイエンス空間となっています。

4人に1人が理系大学に進学!

理科では「なぜ?」を解決するための
考え方や方法を学ぶ

サイエンスパークは、自然科学への興味を誘うきっかけ作り。生物や理科、数学など理数科目の先生方の努力の甲斐もあって、2016年には「4人に1人以上が理系大学に進学」という高い”リケジョ”率となりました。”人の役に立つ”という建学の精神が根づいているためか、医・獣医学部、薬学部、看護学部などの医療系が多い傾向も顕著です。学校のブランド力に頼らず、地方大学の医学部など目的に合った進路を選ぶようです。理工、水産、農学への進学者も増えていて、東大の理系に進学した卒業生も、現在は大学院の工学系研究科に進んで遺伝子治療を研究中だとか。

伝統と改革の両輪の上に立つ「十文字教育」

新入生オリエンテーションと3日に1回の席替え

入試募集対策室長の和田吉弘先生

「女子が安心して学べる教育環境」を掲げる十文字では、思春期の女子の情操教育にも心を砕いてきました。「保護者の方は、生徒間の人間関係にも高い関心をおもちです。健全な関係を築くために、スタート時はとても大切」と、入試募集対策室長の和田吉弘先生。

新しい環境に生徒が安心できるように、年度始めにオリエンテーションを行うなど、さまざまな取り組みを行っています。その一つが、新入生全員を対象にしたコミュニケーション・ワークショップです。外部からプロのコミュニケーション・トレーナーを招いて、身体を動かしながら初対面の友達や仲間に心を開くきっかけ作りを教えます。

コミュニケーション・ワークショップの様子

また、固定された人間関係の弊害をなくすために、1年間を通じて3日に一度の席替えも実施。そして、部活動での活躍やスピーチコンテストなど、学校行事で好成績を残した生徒への表彰伝達も頻繁に行っています。「生徒は自己肯定感を得ることができ、自信とプライドに満ちた学園生活に喜びを感じられるのではないでしょうか」
(和田先生)

学習習慣の確立と生徒の「自立&自律」を目指す
「タスクノート」と「スタディレコード」

十文字では中学生は全員、日々の学習・生活習慣を記す手帳サイズの「タスクノート」を携帯しています。「今日やることを思いついたらすぐにノートにメモして、やり終わったら斜線やチェックを入れていきます。中学時代に基本的な学習・生活習慣を確立することはとても重要なことと考えています」と、浅見先生。学校の年間行事予定が入った月間・週間カレンダーに学習予定やクラブ活動のスケジュールを書き込み、自学自習の習慣を身につけさせるものです。定期的に担任の先生に提出し、コメントやアドバイスをもらうことも、励みにつながっているようです。

ページごとに先輩からのメッセージも書かれています。「失敗しても当たり前、成功したら男前」「体重より知識を増やせ!」「見逃し三振より、空振り三振!」など、先輩たちの名言の数々も、生徒たちに勇気を与えてくれます。

そして、高校からは記入欄が教科ごとに細分化された「スタディレコード」に衣替え。「生徒は定期的に提出し、担任が気づいたことやアドバイスを書いて返却するので、教員とのコミュニケーションツールとしても活用されています」と浅見先生。ピンク地に透明カバーをつけた表紙を自分流にデコレイトしている生徒も多く、中高の6年間の思い出が詰まったノートは、卒業後も貴重な宝物になっています。

自疆術(じきょうじゅつ)体操

同校の1日は、創立以来続く「自疆術体操」から始まる

十文字の朝は、「自疆術体操」から始まります。心身のバランスを保つ健康づくりの基本として、開校以来続いている十文字の”名物”です。内臓の位置を整え、骨格を矯正し、さらに筋肉を伸長して、血液の循環を促す効果があり、授業前に身も心もリフレッシュできます。登校してまず体操服に着替え、身体を動かし、制服に着替え直して授業に臨む。毎日行うことで身体のリズムを整え、どんなことでもコツコツ続けることの大切さを学びます。

2018年度から、「3年間授業料免除特待制度」を導入

表現力や思考力が問われる2020年大学入試改革を見据え、同校では入試改革も積極的に進めてきました。2016年度に「帰国生入試」「チャレンジ型入試」「思考力型(記述式)特待入試」といった「多元型入試システム」を導入したことに続き、2017年度は英語あるいは算数のどちらか1教科で受験する「得意型特待入試」を実施。「英語は準2級から3級程度の実力を想定し、算数も難易度の高い」出題でしたが、それを十分にクリアする生徒が複数入学したことで、予想以上の手応えを感じているそうです。

入試改革はさらに続きます。2018年度からは、各教科総合計点が極めて優秀(満点に対して9割程度が目安)な成績を残した生徒には、入学金及び入学時施設費と授業料3年間分を免除する「3年間授業料免除特待制度」を新設します。入学後1カ年分を免除する特待S1(2年次以降は在学中の成績をもとに要審査)に加え、中学3年間分の授業料が免除される特待S3が加わることになりました。

こうしたさまざまな入試形態が選べるのは、十文字の大きな特徴となるでしょう。「多様な才能と個性をもった生徒に、十文字の教育を受けてもらい、将来、社会に役立つ人間に育ってほしいと思っています」と、入試対策室長の和田吉弘先生は話しています。

ニュース

サッカー部が日本一に!

創部22年目にして、全国制覇を果たした
サッカー部のみなさん

同校には学芸部と運動部合わせて33の部と6つの同好会があり、活発に活動しています。そして今年の1月、うれしいニュースが飛び込んできました。第25回全日本高等学校女子サッカー選手権で、同校サッカー部が初優勝を飾ったのです。みんなでつかんだ日本一の栄誉です。21年前に同好会として発足し、週5日の活動日でハードな練習を重ねてきた努力が報われた瞬間でした。
優勝できたのは、「ピッチ上に立つ生徒たちが自ら状況判断し、自分たちの考えで局面を打開できるように監督が指導してきた成果ではないか」と、和田先生は推測しています。日曜日に試合があることも多いため、生徒たちは集中力をもって限られた時間を有効活用することも学んだことでしょう。慶應義塾大学や早稲田大学などの難関大学に進学したメンバーもいるなど、文武両道を貫いた生徒たちに拍手を送ります。

「私立女子中学校フェスタ」2018年の開催日が決定!

今年の「私立女子中学校フェスタ」にて。
同校の理科実験の様子

女子小学生と保護者を対象として今春初めて実施された「私立女子中学校フェスタ」が、来春も2018年4月1日(日)に、十文字中学校・高等学校で開催されることが決まりました。
十文字をはじめ、東京都内の女子伝統校18校が一堂に集い、生徒自ら考えたプレゼンテーションやアトラクション、「女子校あるある座談会」のほか、体験授業などさまざまな催しが行われます。
来春は18校の女子校が参加して各校の魅力をアピールし、受験を考えている小学生のみなさんに、女子校の良さを体験してもらう機会となっています。ぜひ、足を運んでみてください。

学校説明会・公開行事はこちらからご確認ください。

 

 

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