Apr_13_2015

こんばんは。今週末は台風も近づいているということもあり、1日中雨ですね。明日は関東に台風が直撃という予想もあり、本校は生徒の安全面も考え、休校になりました。生徒の皆さんは無理な外出は控えるようにしてくださいね。さて、昨日はサッカー選手権大会準々決勝が日本航空高等学校で行われました。前回と同様に本校の元教諭の手塚先生にコメントをいただいたので紹介させていただきます。

第96回全国高校サッカー選手権大会 山梨大会 準々決勝
  本校   前半 日本航空高等学校
後半

手塚秀昭のホイッスル

第96回全国高校サッカー選手権大会 山梨大会

日本航空の暑い壁に阻まれる!!

  2大会連続の『小瀬行きならず』

第96回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会5日目は、21日(土)帝京第三高等学校と日本航空高等学校の両グラウンドで準々決勝4試合が行われ、帝京第三、山梨学院、日本航空、韮崎の4校が準決勝に進出した。

本校は、第3シード日本航空高等学校(以下航空)と対戦した。連日の雨天の影響で人工芝グラウンドとは言えスリッピーな状態を危惧したが、昨年の夏にリニューアルした日本航空高校の人工芝は完璧な状態であった。

前試合までのFW④谷口をCBに、同じくCB⑦栗原をMFに、FWに⑪横瀬を配置するややディフェンシブな戦法で挑んだ。対する航空はインターハイ県予選準決勝で苦い思いをし、この大会に賭ける執念は並々ならぬものがあった。

試合開始直後の1分、横瀬のオープニングシュートの後、右サイドを駆け上がった航空②のクロスを⑨がヘディングシュート、強さはなかったがコースが良く先制点を奪われた。3分にも、左CKから混戦になり、中央にこぼれたボールを⑧が低い弾道のシュートを左隅に決め、瞬く間に2点のビハインドとなった。本校は、5分、中央からのFK、13分、横瀬のドリブルからその前を斜めに走りこんだ⑩山口へのスルーパスも惜しくもカットされ、15分には、右45度からのFKから、絶妙にゴール前に上がったボールは僅かにタイミングが合わず得点できなかった。2点をリードして余裕が出た航空は、豊富な運動量で本校ゴール前に攻め入り、19分、⑪のシュートはGK①二上の好セーブに阻まれたが、21分、中盤での競り合いを右に展開し、1点目と同様に②のクロスをファーサイドの⑪にヘディングシュートを決められた。前半の半分しか経過していない時間帯に3点差をつけられため、当初のゲームプランが大幅に狂い早めの交代を余儀なくされ、⑨髙橋に代えDF⑫齋藤を投入、谷口をFWに、横瀬をサイドハーフに代え何とか流れを呼び戻そうと試みたが、その後も主導権は航空が握り続け、時折相手の反則で得たFKもものにできなかった。

後半に入り、航空は交代した3名が前線で動き回りFKやCKなどで本校ゴールを脅かした。前線の空いたスペースを有効に使い、個人技を駆使してのボールキープ力があり、その時間をうまく使い他のプレーヤーのオーバーラップで攻撃に厚みが出来て何度も本校ゴールを襲い、FKとCK合わせて7本を数える猛攻を仕掛けられピンチの連続であったが、DF陣の体を張ったプレーで追加点を許さなかった。本校は、リードされているため、逆襲されるリスクを負いながらも、攻撃により多くの人数をかけざるを得ない状況下に置かれたため航空のカウンター攻撃に遭う場面もあった。その攻撃を何とかしのぎながら、前線の谷口が厳しいディフェンスをかいくぐって右サイドを突破したが実らなかった。28分にも、③西野からのクロスを谷口から⑥杉本に渡ったが得点には至らなかった。刻々と時間が経過する中、30分、左CKから航空の③に強烈なヘディングシュートを決められさらにリードを広げられた。32分は⑦栗原⑩山口に代え⑭坂本⑯森田を入れ、34分、航空ゴール前のラストパスも僅かに合わずこれも得点には至らなかった。終了間際にも横瀬と⑳江藤を交代し、何とか一矢を報いようとしたが無情のタイムアップの笛、今回も“選手権出場”の夢は消えた。

この試合の勝敗を分けたのは守備力の差であった。航空の各選手の攻守の切り替えの早さが際立っていた。とりわけ目立った選手がいるわけでもなく、特にファーストディフェンス(ボールを奪われた直後の最初の守備)が徹底していて、その選手が相手にかわされても次の選手がボールを奪いに行くといったグループ戦術がしっかりと確立されていた。

どのチームもそうであるように、サッカーは攻撃に目が行きがちだが、やはり勝負を勝ち抜くためには守備の意識の高さがより重要となってくる。前線でボールを奪われたら味方が奪い返すまで追う、前の選手にコースを限定させ後ろで奪い取る、中央へのパスコースを消しサイドへ追い込む等。以上は全くの一例だがこのような地道なプレーを何度も何度も繰り返す事が勝利を呼び込む要因となる。それにはまずは運動量を増やすことや、選手間同士のより大きな声での連携を保つ必要があり、試合中の“声”は特に重要である。精神的な声≪ピンチの時や失点得点直後の叱咤激励≫、戦術的な声≪パスを要求する声、ボールを保持して(保持しようとしている)選手への声かけなど≫。

準々決勝で敗れベスト8に終わり、残念ながら昨年のチームの成績は超えられなかったが、先発メンバー8名、サブメンバー3名、応援席の6名の計17名の3年生は、主将杉本を中心にまとまりがあり、その「和」で新人戦ベスト16、関東大会県予選(県総体)第3位、インターハイ県予選ベスト8の成績を収めた。その中でも特筆すべきは、後半アディショナルタイムに得点を許し、関東大会出場にあと一歩届かなかった準決勝戦は、着実にチーム力の向上が見られた激戦でもあり、今大会の戦績は決して色あせるものではなく、下級生たちに今後に向けた大きな“財産”を蓄えてくれたものと確信する。

先発メンバー(学年)・⇒交代 サブメンバー
GK ①二 上(1) DF ⑫齋 藤(1)
DF ②大 津(3) DF ⑬佐々木(2)
DF ③西 野(3) MF ⑭坂 本(3)
DF ④谷 口(3) MF ⑮渡 辺(2)
DF ⑤根 田(2) MF ⑯森 田(3)
MF ⑥杉 本(3) GK ⑰菅 野(2)
MF ⑦栗 原(3) ⇒ ⑭坂 本 MF ⑱加 藤(1)
MF ⑧新 井(3) FW ⑲窪 田(2)
MF ⑨髙 橋(3) ⇒ ⑫齋 藤 FW ⑳江 藤(3)
MF ⑩山 口(3) ⇒ ⑯森 田
FW ⑪横 瀬(2) ⇒ ⑳江 藤

ページ
TOP