June_16_2018
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今日のエデュログはサッカーのインターハイ県予選決勝山梨学院高校戦の結果速報となります。今回も試合を観戦した本校元教諭でサッカー部顧問だった手塚先生に解説していただきました。どうぞご覧ください。

平成30年度全国高等
学校総合体育大会サッカー競技大会
山梨県予選 決勝
日大明誠 前半 山梨学院
後半

手塚秀昭のホイッスル

平成30年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会山梨県予選 決勝

山梨学院の厚い壁に阻まれる!

tezuka

5月19日に開幕した平成30年度全国高等学校総合体育大会サッカー競技大会山梨県予選最終日は、甲府市山梨中銀スタジアムで3位決定戦の後、決勝戦が行われ本校は地力に勝る山梨学院高校(以下、山学)の前に無念の敗退となった。

この決勝戦は、関東予選、リーグ戦(県・関東プリンス)、そして今大会の公式戦をこの3ヶ月で実施するといった過密日程や、準決勝が昨日に行われた影響もあり選手のコンディション等を考慮して、今大会要項でキックオフは午後3時10分であった。

やや風が吹き爽やかな気候とピッチ状態も最高の中、決勝戦が開始された。山学はトップに⑩宮崎、中盤に⑧平松、センターバックに180cmの長身③大石を縦に並べ、ハードワークからボールを奪い素早い縦への仕掛けで試合の主導権を握るスタイルのチームである。対する本校は粘り強い守備から⑧横瀬と⑩橋本とのパス交換や、③西野のロングスローがストロングポイント(特長)でありここまで勝ち進んできた。

山学は開始直後から戦前の予想通りボールを受けた宮崎がシュート、4分、FKから細かく繋ぎゴール前に、6分にも本校ゴール前に攻めるがラストパスが通らず得点には至らなかった。本校も橋本が前線でボールを収め、右サイドへのスルーパスからクロスが入るがシュートには持ち込めなかった。本校の生命線のキープレヤー横瀬と橋本に山学のプレスが厳しくなり、攻めのリズムがなかなか掴めなかった。攻め続ける山学は、11分、中盤で攻め上がった大石が右サイドの位置していた宮崎にパスを通して、それを宮崎がワンドリブルから右足でファーサイドのネットを揺らす見事なシュートで先制した。先制はされたが本校は直後の12分、左FKからゴール前の混戦に持ち込みクリアーされたが、西野がロングスローを2回試みたがゴールは奪えなかった。山学は14分、⑪野村がその卓越した個人技を駆使し左サイドを突破し何度もチャンスを演出し、18分、右サイドへのロングパスからCKとなり、ゴール前の混戦からシュートを立て続けに打ったが本校DF陣が体を投げ出しブロック、GKも好セーブで辛うじてネットは揺らせなかった。本校は攻められながらも、元々パスを繋ぐといった技術は兼ね備えていて、徐々にではあるがリズムが出てきて、西野のロングスロー等から山学ゴールに迫った。22分、山学は左サイドを野村が又もや個人技で突破してクロスを、29分、右からのクロスは本校GK①佐藤が好セーブした。24分、本校はFKからのCKを得て、こぼれたボールは浮球となりシュートチャンスを迎えたがGKの好判断で得点ならず。この時間帯から山学の連続攻撃が続き、特に局面での空中戦はことごとく制され、35分、宮崎が一旦左サイドへパスを出し野村がクロスをゴール前に、受けた宮崎がサポートした平松に、再度パスを受けた宮崎が右足から左隅に低い弾道のシュートで自身2点目をゲットした。その後も山学が攻め続け前半を終えた。

本校は県2部リーグに所属、山学は2ステップ上の関東プリンスリーグに所属して関東の強豪と常日頃真剣勝負の場で戦っている。その戦いでは、試合内容を問う理想主義から勝負に徹する現実主義を選択しなければならない状況下に置かれていることも確かである。ボールを丁寧に繋ぎ試合を進める事が理想ではあるが、時には堅守速攻のスタイルも持ち合わせなければ勝利は見えてこない。そのような戦術を山学の各選手は自覚し実行していた。特に昨日の準決勝の先制点の場面では、右サイドへのパスが通るや否や相手ゴール前まで直線にして約50mもの長い距離を全速力で駆け上り、ゴールを決めたシーンはまさにそのことを示している。

後半早々、風上の本校は山学陣内へ何とか攻めようとして橋本にボールを集めるが、サポートする選手が遅れ、橋本が孤立してボールを奪われ苦しい展開となった。山学は本校の攻めを逆手に取り時折カウンターから何度もチャンスを作った。10分、中盤でボールを受けた橋本が空いたスペースにドリブルで持ち込みそのままミドルレンジからシュートを打ったがクロスバーの上を通過した。最終的にはシュートらしいシュートはこの1本のみであった。この時間帯は本校も持ち前のパスワークが冴え、やや攻撃にリズムが出てきた。16分、山学は選手を交代して再度流れを完全に引き寄せようとした後に、本校のキープレヤーの横瀬がオーバーヘッドキックの際に右手を負傷し交代を余儀なくされた。中盤で厳しいマークに遭いながらも攻守に貢献していた横瀬を欠いた中盤は山学に完全に制され、24分、⑤山土井から左サイドを抜け出した宮崎にパスが渡りシュートは一旦GKにセーブされたが跳ね返りを決められ、決定的な3点目となり、宮崎はこの試合ハットトリックを達成した。25分、横瀬に続いてロングスローでチャンスを作っていた西野が足の状態が悪化し又もや交代、中心選手2人がピッチから去り、26分、本校は中盤で⑥齋藤が強引にドリブルでPA内に進入したが相手DFのファール気味のプレーで阻止された。本校は攻めに転じようとするが厳しいマークでボールを奪われ、その後のカウンター攻撃に何人もの選手が相手のスピードについて行けずに何度もピンチとなった。33分、山学はゴール正面30mからのFKの後、平松が左サイドの野村に、そこからゴール前にやや遅めに入った宮崎に渡り、自身4点目をゴール左に決め勝利を完全なものにした。

この試合、単純にシュート数(公式記録)を比較しても山学14本校1、スコアは4-0、が示すように山学の優位は誰もが認めるものである。空中戦、局面での1対1の強さ、フィジカル面、走力等全てで相手が優っていた。しかし、惜しくも代表権は逃したが、今大会準決勝までの試合は、内容を含めても大いに称賛に値する。特に試合を重ねる毎にDF陣が安定してきたことが決勝まで勝ち進むことが出来た第一の要因である。攻撃でもリズム良いダイレクトパスが繋がり、それを駆使しての中央突破でのゴールシーンも増えてきた。一昨年の「冬の選手権」の準決勝、昨年の「関東予選」の代表決定戦、そして、今回「インターハイ予選」の代表決定戦、チームは着実に一歩一歩前進し、成長していることは確かである。3年生にとっては残るは「冬の選手権」のみ。長い夏を乗り越え、“夢の実現”に向かって努力のみ。

(元日大明誠高等学校教諭)

先発メンバー(学年)⇒交代(交代時間)
 GK  ①佐藤(3)
 DF  ②福井(3)
 DF  ③西野(2)  →  ⑲久保田(後26)
 DF  ④根田(3)
 DF  ⑤池田(3)
 MF  ⑥齋藤(2)
 MF  ⑦佐々木(3)
 MF  ⑧横瀬(3)  →  ⑭加藤(後21)
 MF  ⑨藤田(3)  ⑯渡辺(後16)
 FW  ⑩橋本(3)  →
 MF  ⑪嶋野(3)  →  ⑳赤津(後32)
リザーブメンバー
 DF  ⑫町田(2)
 DF  ⑬山口(3)
 MF  ⑭加藤(2)
 MF  ⑮赤津(3)
 MF  ⑯渡辺(2)
 GK  ⑰二上(2)
 MF  ⑱足立(2)
 FW  ⑲久保田(3)
 FW  ⑳田畑(3)

明誠高校サッカー部の皆さん、本当にお疲れ様でした。

ようすけ

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