Oct_23_2018

本日の記事は全国高校サッカー選手権大会の山梨県大会3回戦に挑んだサッカー部の試合の模様をお伝えしたいと思います。実際に試合を観戦した本校元教諭でサッカー部顧問だった手塚先生に解説していただきました。どうぞご覧ください。

2018 第97回全国高校サッカー選手権大会 山梨県大会 3回戦
日大明誠 3 前半 2 甲府城西
3 後半 0

手塚秀昭のホイッスル

2018 第97回全国高校サッカー選手権大会 山梨県大会 3回戦

見事な逆転勝利!! 

                                                                        後半に怒涛の3得点でベスト8進出

tezuka

第97回全国高校サッカー選手権大会山梨県大会は、13日から県内各グラウンドで1・2回戦が行われ、大会3日目の20日には3回戦8試合が行われた。第1~第4シード校が初登場し、第5シード(4校)あわせて全てのチームが順調に勝利を収めベスト8が出揃った。

3回戦の相手は、公立高校でありながらも過去には関東大会出場の実績がある甲府城西高校(以下城西)であった。今大会初登場の本校と違い、1、2回戦を戦ってきた城西とのゲーム経験値の差があり、本校にとっては非常に戦い難いことが予想された。

その予想に違わず本校は立ち上がりから果敢に攻め、BK陣から前線への単純なロングフィードを使い、1分、6分、7分、9分と立て続けにチャンスを作り、12分には正面30mからのFKのこぼれ球をFW橋本から左サイドのMF嶋野へパスが通り、そのクロスをMF佐々木がシュートを打つもジャストミートせず決定的なチャンスをものに出来なかった。ゲームの主導権を握り城西陣でのプレーが続く中、城西は自陣ゴール前でも持ち前の細かいパス交換から攻めに転じ、25分、右CKを細かく繋ぎシュート、その混戦からFW本堂が角度のないところからファーサイドのサイドネットを揺らし先制点を挙げた。本校もDF西野のロングスローから一気に城西ゴール前に攻めるが得点には至らなかった。城西は29分にも、先制点を挙げた本堂が中盤からのパスに絶妙なタイミングで抜け出し追加点を奪った。城西の細かいパスワークにBK陣が惑わされ一瞬の隙をつかれたプレーであった。

2点のビハインドを負うことになった後半は、MF齋藤をボランチに投入しMF横瀬をより高い位置(城西ゴール寄り)にポジションを取らせ、アグレッシブに攻撃するといったチームの戦い方を各選手に浸透させ一本化した。1分、城西はすでに2点挙げている本堂が抜け出しGKと1対1になるがDF根田の体を張ったプレー(結果はファールで警告)で防いだ。本校は、3分、中盤から城西BK陣の裏へのパスをFW橋本が個人技を駆使したドリブルから得点し反撃のスタートとなった。これで勢いに乗った本校は、8分、右ロングスローからMF齋藤がヘッドで流したボールをファーサイドにいた橋本が又もやゴールを決め追いついた。劣勢になりながらも城西は2名の選手を交代し何とか試合の流れを取り戻そうとするが、局面での空中戦でも劣勢になり、本校は城西陣やや入った地点から、西野のロングスローから何度もチャンスを作り押し気味に試合を進めた。27分、藤田に代わり1年生のMF五十嵐を起用し、33分、その五十嵐が左サイドを突破し混戦から橋本がシュート、再度混戦となり最後は佐々木が得点しこの試合初めてリードを奪った。その後は城西に攻め込まれるが決定的な場面は作らせず、タイムアップまで3名の選手の交代や相手陣内コーナー付近でのプレーで残り時間を有効に使い見事な逆転でベスト8入りを果たした。

サッカーにおいて前半終了時の2対0というスコアは、リードしている側、されている側どちらも一番難しいと言われ、次の1点をどちらが挙げるかが勝負の分かれ目になる。本校はその1点を早い時間帯に取れて試合の流れを呼び込み、間髪を入れずに追加点、そして30分過ぎの決勝点と、まさに理想的なゲーム運びであった。一方、守備に関しては城西の細かいパスワークを要所では抑えていたが、そのパスワークに目を奪われて一瞬の隙をつかれカウンターから失点した。攻めの時間帯が増えれば増えるほど相手の逆襲に対しDF各選手の距離間の確認等の危機管理がより必要となり、次戦以降の強敵との戦いでは80分を通して集中力を保つことが出来るかが大きな鍵となる。又、橋本がマークされながらも2得点を挙げ、今大会前のトレーニングマッチ数試合でも1試合1ゴール以上を挙げ続けチームに勢いを付けているのも本校には好材料である。直近の練習試合でも速攻からの得点パターンが増え総合力は確実に上がっていて、ここ数年なかった公式戦2点のビハインドからの逆転劇で準々決勝戦に向けて大いに弾みをつけた。

(元日大明誠高等学校教諭)

先発メンバー(学年)⇒交代(交代時間)
GK ①二上(2)
DF ②福井(3)
DF ③西野(2)
DF ④根田(3)
DF ⑤池田(3)
MF ⑥加藤(2) ⑮齋藤(後1)
MF ⑦佐々木(3) ⑲久保田(後40+2)
MF ⑧横瀨(3)
MF ⑨藤田(3) ⑱五十嵐(後27)
FW ⑩橋本(3) ⑳田畑(後40+4)
MF ⑪嶋野(3) ⑯黒田(後38)
リザーブメンバー
DF ⑫石井(2)
DF ⑬山口(3)
MF ⑭仁井部(3)
MF ⑮齋藤(2)
MF ⑯黒田(2)
GK ⑰菅野(3)
MF ⑱五十嵐(1)
FW ⑲久保田(3)
FW ⑳田畑(3)

明誠高校サッカー部の皆さん、本当にお疲れ様でした。次戦も頑張ってください!

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