中学部二年生の国語の授業で、『枕草子』を学習しました。「春はあけぼの…」皆さんも必死に覚えた記憶をお持ちなのではないでしょうか。清少納言の鋭い感性に触れ、生徒にもオリジナルの作品を書いてもらいました。温かみのある作品、ユニークな作品、一人一人の個性が輝く作品をご紹介します。

「春はあけぼの…」より

春は桜。美しく咲き乱れる桜は、はらはらと散っていく。その光景を見る私の心は なぜか少し切ない。
夏は新緑。うるさく鳴くセミやギラギラと照り付ける太陽が、いきいきと輝いている。
秋は紅葉。木々たちは赤や黄色やオレンジに衣替えする。そして彼らは、私達にりんごや栗やぶどう、たくさんの贈り物をくれる。
冬は雪。窓の外に見える雪に私の心はたちまち踊りだす。雪合戦をして冷えた体に感じるこたつの温もりで、しみじみと一年の終わりを実感する。

春はダイヤ改正。時刻表を新しく買って開くと、新しい電車がありてをかし。ただ電車がなくなりてわろし。
夏は江ノ電。窓から見ていると、海に反射した光が入ってをかし。車内まで潮のにおいがするのもをかし。
秋は中央線。最初は通勤客を乗せるも、だんだん登山客を乗せ、終点に着くと、周りに紅葉が見えるのがをかし。
冬は上越線。始発駅から乗ると、だんだん雪が降っていくのもをかし。国境の長いトンネルを抜けると、一面銀世界なのもをかし。ただ終点に着くと、雪が減ってわろし。

「降るものは…」より

見上げれば
見上げれば空がある。
空は自在に変化する。
飛行機雲。うろこ雲。羊雲。
時には雨も降るが、それもまた楽しくて良い。

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