昨年の10月30日にやってきたアオウミガメの赤ちゃん、“きずな”と“のぞみ”は7月30日に故郷の小笠原の海にかえりました。
2回目のジョイントブリーディングが無事に終了しました。

 

ご報告が遅くなってしまい、申し訳ございませんm(__)m

 

このジョイントブリーディングとは、アオウミガメの保護や研究を行っているNPO法人ELNAとさとえ学園小学校が連携して、アオウミガメの個体数を増やそうとする保全活動『ヘッドスターティング(短期育成放流プログラム)』のことです。

 

大きくなった“きずな”と“のぞみ”を乗せた小笠原丸は、7月29日10時に浜松町の竹芝桟橋を出発っ!
船に揺られること25時間半・・・長旅です(-_-)

“きずな”と“のぞみ”はどのように運ぶのかというと、乾燥しないように濡れたタオルを下に敷き、発泡スチロールの箱に入れます。
時々、箱の中で暴れるので、箱が壊れるんじゃないかと心配に(>_<)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

父島に到着すると、ピーポくんがお出迎えしてくれました(*^_^*)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

喜んでいるのも束の間、台風発生の情報が!!!

その影響で、船が結構揺れてたんですね・・・

お世話になっているELNAの方に、「これから波も高くなるので、“きずな”と“のぞみ”を早めに海にかえしましょう!」と言われました。

“きずな”と“のぞみ”が初めて泳ぐ海が、波が高いなんて・・・

大丈夫かなぁ・・・と不安に(+o+)

 

ELNAが運営している小笠原海洋センターには、ウミガメやザトウクジラの生態に関する写真やパネル、資料などがありました。小笠原小学校の子どもたちが学習したまとめも展示してあり、さとえの子どもたちも頑張らないと・・・という気持ちになりました。

 

今年、孵化した仔ガメたち!

かわいいっ!!!

“きずな”と“のぞみ”にも、こんな時期があったんだなぁ~と、しんみりしてしまいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

また、人的影響で自然での孵化・脱出が困難な卵を孵化させる人工孵化場もあり、“きずな”と“のぞみ”も大村海岸から移植され、こちらで孵化しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

最後の身体測定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

ボウルに甲羅を入れて体重を量っていました!!!

ばんざーい!のポーズが衝撃的っ☆

 

 

 

 

 

 

 

 

 

こうすると、暴れることなく測定できるんですね!

次回からは、このように測定したいと思います!結構、大人しくなるんです(^-^)b

 

 

測定の後は個体を識別するため、3cmほどのタグを3つ、泳ぐときにあまり邪魔にならないところに付けました。

なんだか、痛そう・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この標識には、『日海亀協』とそこの電話番号が記されています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

これは日本海亀協議会という団体で、ウミガメの研究や保全、保護活動を行っているところです。

例えば、“きずな”と“のぞみ”が死んでしまったり、弱ってしまって海岸に漂着してしまったり、大きくなって産卵をしに父島に戻ってきたり・・・

その時、この標識があれば“きずな”と“のぞみ”だということがわかるんですね!

そうすると、多くの情報が得られるわけです!!!

いつ、どこの海岸で放流された個体なのか、その個体の年齢などなど・・・

 

“きずな”と“のぞみ”以外にも、この標識を付けたウミガメが放流されているので、海で発見したときは日本海亀協議会へ連絡してくださいね!

NPO法人ELNAへの連絡でもOKです!

今後のウミガメ保全活動に貢献できるので、ご協力よろしくお願いいたします。

 

 

死んでしまって漂着してしまうのは悲しいですが、大きくなっていつか父島に戻ってきてくれると嬉しいなぁ~と(^-^)

いよいよ、放流です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

昨年の“みらい”と“きぼう”の放流のときは、あっという間のできごとだったので、今年はしっかり写真におさめようと思っていたのですが・・・

“みらい”と“きぼう”よりも速かった(>_<)

 

私の手から“きずな”を放し、カメラを用意し、起動させたときにはもう海を泳いでいました(T_T)

えぇぇ~

そんなに慌てて海にかえらなくても~と思っていましたが、“のぞみ”の方は気を遣ってくれたのか、別れを惜しんでくれたのか、ゆっくりと海にかえっていきました・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

元気に海を泳ぐ姿を見て、安心しました!

大きくなって、また父島に戻ってくるんだぞー!!!と心の中で思いながら、見送りました。

(台風の影響で海が濁っていますが、普段の父島の海はもっとキレイですよ☆)

 

 

 

生き物委員の子どもたちは、9月の児童朝礼で7月30日に小笠原の海にかえっていったことを全校児童に報告しました。

子どもたちは真剣にスライドを見て、耳を傾けていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

今は“きずな”と“のぞみ”がいた水槽は空になっていて、子どもたちからは

「寂しいね・・・」

「また、アオウミガメの赤ちゃん来るの?」

と思い思いのことを話しています。

 

絶滅の危機に瀕しているウミガメを大きく育て故郷の海に放流し、ウミガメの個体数を増やす・・・このプロジェクトを通して環境問題や自然保護、命の大切さを考えることのできる人になってほしいと思います。

 

 

 

 

 

 

 

 

さとえ学園小学校

さとえ水族館  >゜))))彡

住友 幸子

 

 

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