進路指導の難しさと大切さ
進路選択は成人にとっても永遠の課題(2)

 

父は小学校 年生までしか通っていない
明治の4男だったのだが、勉強は相当に
できたら しい。

農業をしながらも尾崎行雄がやっていた
「大日本国民中学会」の通信教育を受けて
いたのである。

だが覚えても覚えても忘れてしまう。
それで「俺の頭は馬鹿にできている 。」
くらいに考え、受講を止めてしまった
そうなのである。

「お前でさえそんなに忘れるのであれば、
俺もあの講義を続けて、もっと勉強する
のであった。 」

父はそう言った。

確かに優れた資質の男であったから、
その通信教育をやり続けていたら、もし
かすると彼は大成 できたのではないかと
思うのである。

その時、進路に関する優れた助言者を
持たなかったことは、父にとって致命的な
不幸だ ったのではないだろうか。

その3につづく…

 

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