うららかな土曜日の午後、医学部を目指している高3生がやって来ました。

 

話を聞いたところ、彼は国立医学部を受験するか、私立医学部を受験するかで迷っているとのこと。実は、わたし自身も高3のとき彼と同じ思いを抱えていました。そして、そんな自分に、当時先輩がしてくれた話を思いだしました。

 

「私立医学部に受かるのはフルマラソン42.195KMを走るようなもの。国立医学部は・・・42.195KM走ったあと、プラス0.5KMくらい走るようなもの。どちらにしても、42.195KMを走り切らないといけないのは同じなんだよ。」と。その言葉を胸に、必死で勉強した日々が思いだされました。ああ、彼は今、あの頃の自分と同じような心境にあるのだろうなと思いました。

 

「センター試験も、私立医学部も、国立医学部も基本的な勉強は全て同一戦場にあるよ。今はその基本をやる時期はないかな?そうした上で、12月の一ヶ月間をセンター試験の対策に充てる覚悟があるかどうか。国語や政治経済などの文科系の勉強を続けられるかどうか。この点を踏まえて国立か私立かを決めたらどうかな?」自然と口をついて出た言葉でした。

 

小一時間の面談の後には、勉強をしに帰っていく彼の後ろ姿に、志を立てた青年の矜恃を感じました。そして数年後に、白衣を着て共に医療を担う日が来ることを切に願いました。

(MANABASEより♪文章:チューター平山)

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