ブックタイトル昌平中学校ウェブパンフレット2018

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概要

昌平中学校のウェブパンフレットです。

International Baccalaureate [MYP]グローバル化や技術革新が進み、社会は大きく変わりました。技術は発展し続け、人工知能やロボットがこれから人間の仕事を奪っていく可能性が指摘されています。今の小学生が未来を生き抜き、活躍するのに必要な力を身につけるため、本校は国際バカロレア(IB)を導入しました。IBは、国際バカロレア機構(本部:スイス・ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムです。世界140以上の国・地域において5,000校近くがこのプログラムを導入しています。また、近年は文部科学省もその普及・拡大を推進しています。IBは年齢に応じてPYP、MYP、DPの三つのプログラムに分かれます。昌平中学校は、2015年3月1日にMYP(中等教育プログラム)の候補校になり、以降2年間をかけて研修、授業実践等を行ってきました。これらの取り組みが、IB機構による厳格な審査により認められた結果、本校は2017年3月17日よりMYPの認定校になりました。昌平中学校では1年生から3年生の全員を対象に、MYPの授業を日本語で行っています。世界基準のシステムを採用 ?変わり続ける社会で活躍するために?国際バカロレア教育[中等教育プログラム] IB各教科横断型で「学習者像」を意識していますIBを導入して3年目を迎えた本校では今、“IB教育1期生”でもある中3生を中心に、自ら学び、自ら行動を起こす生徒が増えています。各教科の先生方には必ず、「この単元ではどの学習者像を意識しますか?」と問いかけ、IBがめざす学習者像を具体的に授業に落とし込むことを意識しています。世界が認めるプログラムであると同時に、何より生徒が楽しそうに学習に取り組んでいるのが印象的です。国際教育部長・MYPコーディネーター前田 紘平先生相手を思いやる気持ちの大切さを知りました昌平には2つの教科を融合した授業があります。例えば、英語と生物を融合した授業では、自然環境問題について考え、英語で発表しました。専門用語を簡単な言葉に言い換えたりしなければならず、日本語で話せないもどかしさを感じることもありましたが、発表は相手に意見を伝えることが最も重要だと、改めて実感しました。私はIB授業を通して、常に相手のことを思い行動する「思いやり」の大切さを知りました。中学3年生町田 比奈子さんVoice Voice埼玉初認定校(1)IBの使命:IBの目的を示しています。国際バカロレアは、多様な文化の理解と尊重の精神を通じて、より良い、より平和な世界を築くことに貢献する、探究心、知識、思いやりに富んだ若者の育成を目的としています。この目的のため、IBは、学校や政府、国際機関と協力しながら、チャレンジに満ちた国際教育プログラムと厳格な評価の仕組みの開発に取り組んでいます。IBのプログラムは、世界各地で学ぶ児童生徒に、人がもつ違いを違いとして理解し、自分と異なる考えの人々にもそれぞれの正しさがあり得ると認めることのできる人として、積極的に、そして共感する心をもって生涯にわたって学び続けるよう働きかけています。(2)IBの学習者像:IBの使命を具体的に人物像として示しています。学校は学力だけをつける場ではありません。立派な大人になるため様々な経験をする場です。本校は2010年の中学校開校以来、学力と共に人間力の育成を掲げてきました。これはIBの使命、学習者像と重なり、IB導入によって強化されます。科学分野では新たな発見が行われ、歴史は新たに出てきた事実によって書き換えられ、言語も新しい単語が毎年生み出されています。インターネット上には教科書よりも新しい情報が毎日のように新たに出ています。そのような中で行われる授業は、知識を学べるだけではなく、将来にわたり役立つものを身につけられる場である必要があります。IBの授業は調べ学習、発表、話し合い等、生徒が授業の中心となるものが多いです。これによって将来、社会に出た時に必要な思考力やコミュニケーション能力等が身につきます。改革が進められている大学入試でもこのような力が重視されます。さらに、自分の頭で考え、そして動くことが多いので授業内容が頭に残りやすいです。各教科はそれを学ぶことが最終的な目的ではなく、実社会を学ぶための手段と考えています。たとえば数学では「二つの三角形が合同であることを証明せよ」という問題があります。証明すること自体が目的ではありません。証明するには論理的である必要があります。証明問題を通じて「論理」を学ぶことが真の目的です。また、合同が世の中にどのように役立っているか検証します。体育ではサッカー等のチームスポーツを行います。技術の向上だけが目的ではありません。サッカーはチームメイトと連携する必要があります。サッカーを通じて「コミュニケーション」を学ぶことが真の目的です。これらの「論理」や「コミュニケーション」のことをIBでは「概念」と呼んでいます。知識と異なり、概念は古くなることがありません。このような概念や新しい知識を学ぶための手法を、IBを通じて学びます。これにより、生徒たちは本校卒業後もIBの理念生涯にわたって学び続けることができます。在校生の声IB授業の特色国際バカロレア機構(本部スイス・ジュネーブ)が提供する国際的な教育プログラムです。世界基準で研究されてきた教育システムであり、全人教育プログラムです。世界中で約5,000校近く(日本国内:45校)がIB教育を実践しており、文部科学省はIB認定校の増加を目標に掲げています。生徒の年齢に応じて三つのプログラムに分かれています。昌平中学・高等学校は国際バカロレア機構による審査を経て、2017年3月17日よりIBワールドスクールとしての認定を受けました。IBワールドスクールは、「質の高い、チャレンジに満ちた国際教育に信念をもって取り組む」という理念を共有する学校です。昌平中学・高等学校も、このような教育に取り組むことが、生徒にとって大切であると信じています。IBの理念は次の「IBの使命」、「IBの学習者像」によって明確化されています今日、学校で学んだ知識が20 年後も正しいとは限らないIB授業をこれまでに受けてきた本校生徒の声を一部紹介します国際バカロレアとはInquirersKnowledgeableThinkersCommunicatorsPrincipledOpen-mindedCaringRisk-takersBalancedReflective[探究する人][知識のある人][考える人][コミュニケーションができる人][信念のある人][心を開く人][思いやりのある人][挑戦する人][バランスのとれた人][振り返りができる人]生徒主体の授業大学入試、グローバル社会で役立つ思考力やコミュニケーション能力学習の目的時間割各教科の知識を覚える  得た知識によって生涯使える概念を学ぶ本校の中学2年生の時間割の例です。月火水木金土1限道徳化学体育歴史数学数学2限体育数学地理英会話国語英語G3限国語演習英語R 国語演習美術英語W 音楽4限生物英語G 歴史国語演習体育生物5限数学技術・家庭英語G 英語G 英語R6限国語技術・家庭数学数学LHR7限地理化学■でかこまれた科目がIB 対象科目です。英語ではレポートを作成しました。はじめは文法が分からなくておもしろおかしい英文になったりしていましたが、その間違いを通して正しい文法を覚えることができました。IBは人前で発表したり、たくさん書いたりすることで記憶に残りやすかったです。自分の考えとは全く違う人の考えを聞くと、「なるほどそういう考え方もあるのだ」と思います。それで、前よりもっと自分と相手の考え方の違いを比べ考えることが多くなりました。発表後にはよく質問がくるので、そのために不足のないレポートを作成しておくことや、知識が予め必要となります。そのため、先回りして調べるようになりました。今では,「知る」という事に対して楽しいと思うようになりました。IB 授業を受けてからは、自信や探求心を持てるようになり、一年で自分が成長できたように感じます。IB 授業を受けて自分が変わったことは、小学校まではできなかった「自分の主張」です。僕は今まで自分の意見を言えずいつも周りの人に流されていました。しかし、中学校に入り、それは一転し、グループ活動では自分の意見を述べられるようになりました。5 SHOHE I Junior High Sc hool School Guide 2 0 1 8 6