ごきげんよう。

瀧野川女子学園では、今年度よりLanguage Arts(言語技術)の授業を行います。

すべての教科の基礎となる力は、「ことば」を用いる力 です。

与えられた問いを正確に理解するのも、頭の中で考えたり仲間と話し合ったりするのにも、相手に話したり、文章で説明したりするのにも、すべて「ことば」が 用いられます。

 

この授業では、全ての教科において、「身につける、活用する」を目標に書く力と伝える力を鍛えます。

Language-Arts

 

Language Artsは海外では 広く教育で取り入れられており、国内でも徐々に認知 度が高まってきています。教科の枠を超え、すべての思考・理解・表現の基礎となる言語の力を高め、入試はもとより、生涯にわたって役に立つ力を育成していきま す。

 

先日、その第1回目が行われました。

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今回のテーマは、

『全体から部分へ』

です。

 

はじめは、国旗説明ゲームです。

出題者がとある国の国旗を見て、それがどのような形や色をしているのか、言葉だけで説明するゲームです。

第一問は、フランスでしたが、

「三等分した縦縞で、左から青、白、赤」などとうまく説明していました。

この時、「ヨーロッパにあって…」などと国のヒントになるような説明してはいけないのです。

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第一問は全員が正解していたようです。

こういうゲームは、説明する方が上手いのか、再現が上手いのか、どちらかになると思います。

 

第一問が終了した時点で、先生から説明がありました。

他人に説明する時のコツ、これが

『全体から部分へ』

ということです。

 

例えば、自分の友だちを誰かに紹介するときに性別から説明しますよね。

いきなり細かいこと、買っている犬がペロとは言いません。

これと同じで、フランスの国旗を説明するときもまず「横長」から説明し、3つの色があるところに行き着くわけです。

 

順番で説明することも大事です。

  • 左から右
  • 上から下
  • 手前から奥
  • 外から中

といった具合に説明をすることが大事ですが、じつはこれ、人の目線の動きと同じです。

デザインはこういった目の動きを元に組むのですが、言葉で説明するときもこれと同じように説明すると理解されやすいと思います。

 

続いて第2問です。

先生から「名物とかヒントは言わない」「あくまでも形そのものだけ」とのルールが改めて示されます。

 

「全体赤で黄色い星があります」

「星が一つ、中くらいの大きさです」

「星は5個のとんがりがあります」

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これは星の大きさの説明がポイントでした。

正解は、「ベトナム」です。

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バングラデシュの国旗は深緑に赤い丸です。

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「背景は、深緑の塗りつぶし」

「こぶし一つ分くらいの赤丸」

「日本と同じ日の丸がある。若干左より」

という説明で、ほとんどは正解していました。

バングラデシュの国旗のポイントは、まずは色ですね。

ただの緑ではなく、深い緑です。色の再現性です。

説明者はこういうところをしっかりと説明できているかがキーとなります。

 

次があります。

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「左側に青い正三角形がある」

「上が白、下が赤の台形」

はい、チェコです。

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最後は難しいです。

「上が白、下が赤。白を三等分にして一番下に青い正方形がある。白い星が真ん中」

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これで、前半のゲームは終了です。

 

 

このゲームは絵と写真を言葉で説明するのが目標です。

説明者の中には、最後の問題など、「正方形がバンバンバンってあって、左」と、手を使って、空間で説明をしていた人がいましたが、ジェスチャーも禁止です。

逆に言えば、ふだん、いかに他人に説明をするときに言葉以外のもの、ジェスチャーや表情を用いているかということがわかります。

説明の時、当たり前のように使います。

それに意味があってもなくても。

「こんなに大きい」ということもジェスチャーを使います。

それは必要だからです。

表情もそうですね。

また、声の大きさも大事な情報です。

内緒話を大きな声ではしないし、皆に聞いてほしいときには大きな声で話します。

 

さて、後半は「モノ」説明ゲームです。

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改めて先生から、やってはいけないことが伝えられました。

  • 物の名前をいう
  • 何に使うものかを言う
  • ジェスチャーを交える

第一問はゼムクリップです。

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説明者からは、

「長方形で、縦にぐるっと上を丸く」

「階段螺旋状で針金が丸く」

「渦巻きがハッピーターンを描いている」

最後のは、比喩ですよ。

比喩もありです。

むしろ文化的コードが同一ならば通じやすいと思います。

 

次はコップです。

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「高さは高めの植木鉢。下が短い。台形みたい」

「右側に取っ手。中が空いている」

クリップよりも正解率が上がりました。

 

次は中級編。

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難しくなるにつれ、説明が人さまざまになっていきます。

「カーリングのこうするもの」とも右の掌を向けて前に出す。

「お花に水をあげる」

「おせんべい。上に梅干し」

カーリングの説明の人はさらに続けます。

「カーリングの上の部分を直径として、平面図形の半円を描く」

注ぎ口を象の鼻になぞらえていたグループがいましたが、上手い例えですね。

 

 

最後はマトリョーシカです。

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「大きいひょうたん、きゅんとして。顔がある。柄がある。くぼみが大きくない」

「壺みたいな感じ。左にどんどん大きくなって」

「頭巾を被っている。真ん中、黒い目玉。その下に三角形がある。赤ずきんのようなリボン」

 

ここでも全体から部分でした。

基本は、全体の形→模様→色です。

 

さて、みなさん、いかがだったでしょうか。

いかに言葉だけで伝えることが難しいか、よくわかったのではないでしょうか。

これからこの授業によって、みなさんの伝える技術が徐々に上がっていくといいですね。

 

ところで、Apple pencilってこういう風に差して充電するんですね。

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しかし、複数グループの間に立ち、同時に3人が別々に話すのを聞いているという、結構ハードな取材になりました。

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