3月の上旬より学校が休校となり、ようやく皆さんが学校に通って来られるようになりました。
休校の頃は学校にはほとんど誰もいなく、寂しい、本当に学校と言えないような状況でした。
次第に皆さんが戻り、活気ある声が響き渡り、本当に嬉しく思っています。
オンライン授業等では、皆さんに協力していただきましてありがとうございました。
また、今現在においても新型コロナウイルス感染者数が拡大し、予断を許さないような状況です。
そんな中、皆さんが一生懸命感染防止に努めていただいた結果、今のところ本校の生徒からは感染者が出ていません。これも皆さんの努力の賜物だと心より感謝しています。
1学期が終わり、ほんのわずかな夏休みとなりますが、しっかりと休息し、2学期に向けて英気を養っていただきたいと思います。

高校1年生・中学1年生は、入学式すらできず本当に不安の毎日だったことと思います。
そうした新入生に向けてお話することもできませんでしたが、今日は皆さんにお伝えしたいことがあります。
在校性は耳にタコができるほど聞いているかもしれませんが、
「山は樹を以て茂り 国は人を以て盛なり」という吉田松陰の言葉です。
山に樹が茂るように、国は、人、一人ひとりが充実してはじめて良い国になっていく、そういう意味です。
在校生の皆さん、皆さん一人ひとりは大切な日本の将来を担う若者です。
秋に実がなる木々というのは、春にそれほど美しい花は咲かせません。
桜のように花がぱっと咲いたものは散ってしまいます。
これが世の中の流れ、世の中の常識なのかもしれません。
今、青春真っただ中の皆さんは、楽しい思いをしたい、楽な生活をしたい、と思っているかもしれませんが、苦労の末に大きい実が実ります。
今しかありません。皆さん一人ひとりは大切な存在ですので、どうか遺憾なく努力をしていただきたい、そのように思っています。

そしてこれからの新型コロナウイルスに対する感染防止ですが、これも日頃より申し上げておりますが、
「一隅を照らす」―自分の出来ることを徹底的にやり尽くす
国に任せたり自治体に任せたり、そうしたことも重要ではありますが、やるのは我々一人ひとりです。
我々一人ひとりがしっかりと意識を高め、「感染しない・させない」、そういう思いを持って行動することが
今後の終息にむけての大切なポイントになると思っています。
今までの皆さんの努力を見ると、皆さんならできます。この夏休みも、そして2学期も、どうか、「感染しない・させない」という思いを持ち、自分自身をしっかりと管理していただきたいと思います。
ましてやこの暑さです。熱中症への対策も怠ることができません。そうした一つひとつの自分の健康管理をしっかりとさせた上で、楽しく充実した夏休みを過ごしていただけたらと思います。
皆でこの困難を乗り越えていきましょう。

更には、3年生は修学旅行も中止、学園祭・体育祭もままならない、そういう状況にあり、本当に辛い思いばかりさせて申し訳ないと思っています。
皆さんのひたむきな努力に対して、私共としてもできる限りのことをしたいと思っています。
どうか、めげずに腐らずに、前向きに努力していっていただきたい。
本当にお願い致します。

全校皆でまとまってこの困難を乗り越えていきましょう。
今後とも皆さんの協力無しに進めることはできません。
是非ともご協力いただけますように、心よりお願いし、1学期の終業の言葉とさせていただきます。
どうもありがとうございました。

令和2年8月5日
校長 井上 実

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