ゴールドコースト郊外にあるタンバリン・マウンテン・カレッジという小・中・高の一貫校に行き、小学4、5年生の生徒と交流を持つことができました。

タンバリン・マウンテン・カレッジは、公立と私立の中間的な立場の学校で、ごくごく一般的な学校と言っていいようです。

生徒一人一人に、4、5年生のバディがつき、1日中彼らと行動を共にすることとなります。

もちろん授業も一緒です。もちろん、日本語は全くわかりませんので、英語のみで会話しなければなりません。

城北生につくバディは、希望者ということで、非常に積極的です。

最初は城北生もバディたちも緊張していましたが、スポーツや授業を一緒に共にすることで、少しずつ慣れていっていたようです。

ホームルームは、生徒一人一人に声をかけながら、会話をしながら出欠を取っていきます。

日本のように名前だけを呼ぶか出欠を確認するためのホームルームではありません。

会話から生徒の様子や状況を把握していました。

授業のスタイルは、日本と違います。教室には、生徒の人数分のChrome Book(ノートパソコン)があり、生徒たちは授業中それを自由に使って良いことになっています。

もちろんGoogleのアカウントを全員持っています。

また、授業のスタイルは全て、日本の文科省で推奨している「アクティブ・ラーニング」で、一方向の教授型の授業は全く行われていませんでした。

授業の中身は様々で、日本に関してのクイズを準備していたり、逆に日本語や文字をバディに教えるというものもありました。

また、日本の物価とオーストリアの物価はどちらが高いのか調べるというものあり、担当の先生たちがこの日のために準備をしていてくれたのだと思います。

先生に聞いたところ、ICT機器が教室にあることはオーストラリアでは日常のことであり、高校ではほぼ全員自分のノートパソコンを持っており、それを学校に持ってきて授業で利用しているとのこと。

いわゆるB.Y.O.Dです。生徒たちは、このような機器を使って授業や課題をこなしているそうです。

ここの学校は、小・中・高の一貫校でしたので、高校生がランチタイムにベンチに座って、ノートパソコンを開き、課題をやっている姿をいたるところで見かけることができました。

ICT機器を文房具として使いこなしているということです。

 

また、授業のスタイルも、講義型授業は行われることはなく、いわゆるPBL(Project Based Learning)で進められます。

授業内で生徒たちが、調べて、まとめて、発表して共有します。

先生は、ホワイトボードの前に立つことはほとんどなく、作業している生徒の中に入って、アドバイスをしたり、説明したり、時には全体に説明することもあります。

先生の役割は、教えるというより、アドバイザーであり、調整役といった感じです。

今私が模索し、研究している授業スタイルでしたので、大変参考になりました。

 

ランチタイムでも、バディと一緒です。昼頃にはかなり親しくなっていたようです。

気づくと、日本vsオーストラリアのラグビー大会が始まりました。

3時になり、生徒たちは下校です。オーストラリアには部活はないとのこと。家に帰ってから地元のクラブチームなどに所属してスポーツを楽しんでいるそうです。

バディがお見送りに来てくれました。

(中学3年引率教員)

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