6月14日(火),第2回のセミナーを開催しました。今回は岡ノ谷一夫先生(帝京大学先端総合研究機構教授・東京大学客員教授・理化学研究所客員研究員)をお招きして実施しました。1時間半の予定が,生徒が熱心に聴講し,質問もたくさん出たことから,2時間半以上のセミナーになりました。セミナー後も,場所を図書館に移し,さらに2時間近くのセッションが行われました。

今回の演題は「『ロミオとジュリエット』の解剖」でした。心理学・脳科学・生態学・進化論・生物心理学・進化心理学・進化生物学・分子遺伝学といったさまざまな視座から作品を分析しました。前回の中野春夫先生による『テンペスト』研究とはまったく異なる研究方法に,生徒は驚きつつも,中野先生から学んだことを思い出しながら,講義に臨んでいました。

驚きや新しい発見と同時に,シェイクスピアの人間の行動に対する洞察力の鋭さを感じずにはいられず,その才能を再認識することになりました。シェイクスピアの時代に,上述のような様々な分野の研究成果が存在していたとは考えられず,たとえあったとしても,それらを融合した研究成果がシェイクスピアの手の届くところにあったとは考えられません。そうすると,シェイクスピアは無意識のうちに,人間のふるまいを的確に描いていたということになります。

岡ノ谷先生のご来校は3回目。毎年恒例の行事になっています。今回の講義は,まさに「壮大な文理融合」の可能性を感じさせるものでした。学際的な内容で,深く考えを巡らせる機会となりました。引き続き学業に専念していく中で,学問に取り組むことの意義を意識し,その後の大学での専門研究につなげていきましょう!

次回は7月15日(金)です。お楽しみに!

(松崎)

 

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