桜もほぼ満開、日増しに春の陽気、3月も半ばを過ぎたというのに、町にでても殆ど艶やかな袴姿の卒業式学生を目にしない年でした。
それどころかこの1か月弱、電車にも街中でも「制服姿」の学生を目にすることはほとんどなく、朝夕寂しい、異様な3月でした。
休校から3週間が過ぎ、縮小での卒業式実施、在校生は修了式もできずに学年を終えました。
学年最後のところでクラスの仲間、先生に別れの挨拶もできず、成績も新学期に手渡しされることになります。
皆さんにとっては何かを置き忘れたような気持ちを持ち続けることにもつながり、節目の儀礼をできなかったことで「これから頑張る」といった気持ちの整理もできにくくなっているのではないでしょうか。

一方で、毎日のように世界情勢、感染数が変わり、「今、日本と世界で何が起きているのだろうか」 「自分はこの先どう生きていくべきか」「見えない敵との闘いの中で自分ができることは何か」など、黒板の前の世界から離れて各家庭に身をおきながら普段では絶対考えないようなことを考えるきっかけにしてほしいと思います。

さきほど萩生田文部大臣から「原則、すべての学校を再開へ」という方針が出されました。
議論が繰り広げられている国会、日本の中心に最も近い学校でもあるわけで、人の往来は相変わらず多く日本の中枢ともいえる地域です。
生徒、教員の健康、安全に注意を払いつつ、工夫を凝らして4月から授業を再開できるよう、準備を進めます。
生徒の皆さんも年間の復習はもちろん、そして新年度から始まる科目への備えなど、新たな構えをはじめてください。
ごきげんよう。

校長 成島由美

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