フィリピの信徒への手紙2章1節〜8節

キリスト教ではアドベントという期間に入りました。イエス・キリストの誕生を待ち望み、心の準備をする期間です。
アドベントという言葉から、アドベンチャーという言葉が生まれました。アドベンチャーは「冒険」ですね。
私たちは、イエスが命をかけて、喜びを持って私たちのところに生きてくださったように愛するという冒険をしていくのです。
私は学生の頃、寮に住んでいました。海外にある寮の学生達と交流するのはこの世界と社会に関心を持って愛し始めるという冒険だったと思います。
でも、愛するという冒険は、もっと身近にもあって、寮で共同生活をするという体験は、気が合う人とも気が合わない人とも、なんとかうまくやっていくということでした。

冒険するということは、自分が少し緊張する分野、まだ知らない領域に出ていくということです。どんな人でも、常に居心地の良い場所ばかりにいては成長することはできません。
みなさん、時には人間関係においても、学ぶことにおいても、冒険しましょう。
すぐに、「嫌い」「苦手」「自分とは合わない」と言って自分の住む世界を狭めない生き方ができたらなと思うのです。

私の好きな冒険の話に、1900年代初めのイギリスのアーネスト・シャックルトンの南極大陸横断失敗の話があります。彼らのチームの船は氷河に押し潰されてしまい、氷河の上で数ヶ月流された後、無人島にたどり着きます。シャックルトン隊長と数名は救命ボートに乗って、約1,300キロの海を渡り抜き、サウス・ジョージア島の捕鯨基地まで助けを求めに行くのです。隊長は、「自分が助かった。とは思わなかった。あぁ、これで仲間が助かった!」という気も狂わんばかりの喜びに満たされた。」と後に語っています。無人島に残っていた22名の隊員は全員生還しました。
もうとても超えられないという人生の嵐や山を通る時、もう嫌になったり、やる気を失ってしまうこともあるはずです。どうかそんな時、みなさんを愛して命がけの冒険をしてくださったイエスがみんなと共にいてくださること、「あなたのことを愛しているよ。共に愛していこう。」と呼びかけてくださっていることを思い出していただきたいと願っています。

聖書科教員より

聖望学園では中高とも週に1度、礼拝が行われます。キリスト教の精神を学び心を落ち着かせると共に、ことば(メッセージ)を聞くことができます。毎週のメッセージから、人生を歩むヒントや心の支えを見つけてもらえると考えています。

部活や授業、行事では学ぶことのできない、「生きる糧」となるメッセージをもらっています。

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