11月19日は、山脇学園初代校長山脇房子先生のご命日です。

放課後には、全校生徒を代表して、中高生徒会三役で山脇学園の歴史を築いてきた先生方の眠る墓前で報告に臨みました。

報告文章を練り上げていく際には、房子先生のお考えに立ち返るため、校長先生にお話を伺う姿が見られ、生徒代表としての役割を立派に果たしていました。

 

 

全校朝礼で高校生徒会長が全校生徒に向けて話をしました。
その内容をご紹介いたします。

今日は房子先生のご命日にあたるので、房子先生についてお話させていただきます。

房子先生は1867年6月4日にお生まれになり、幼少期から勉学に好奇心旺盛でした。父に教わった、「これからは女でも勉強さえすれば、いくらでも偉くなれる」という言葉を胸に、当時の日本社会は良妻賢母が主流だったものの、山脇玄先生と結婚した後も女流学者として社会事業にもいろいろと参画されました。そのような房子先生の学識と社会事業における行動力が注目されて、学校の空き校舎を使って女学校を開設しました。それが、今の山脇学園の始まりです。

房子先生は山脇学園の校長としてのイメージが強いですが、歴史的には婦人団体の社会活動家としての仕事の方も高く評価されています。その中でも注目すべき活動は、少女衣服改良会です。それは現在の実践女子学園創設者で広尾学園の初代校長の下田歌子さんや、嘉悦学園創設者の嘉悦孝子さんら女性教育者とともに婦人運動を推し進めたものです。

このように今お話ししてきたことは房子先生の功績の一部にしかすぎませんが、房子先生が女子教育の必要性や大切さを訴えてきてくださったからこそ、今の山脇学園があります。建学の精神には、『徳の高い人』になりなさいという言葉があります。それはしっかりとした知識や思考力、判断力、表現力を身につけた人のことです。学園生活のあらゆる場面がこれからの力を磨く機会です。

私たち生徒も『徳の高い人』になれるよう、目指していきましょう。

続いて、墓参で報告する内容を少しまとめて話させていただきます。
今年は新型コロナウイルスの影響で、例年とは違った新年度の始まりとなりました。

一学期の初めは学校に登校することができず、初めての試みとなるリモート授業を受けました。様々な行事が中止となり、例年とは異なる生活を送っていますが、今は登校することもできるようになり、日々の学校生活を楽しみながら過ごしております。
高校一年生は、現在留学生歓迎会や、中学一年生との合同レクリエーションに向けて準備を進めております。
高校二年生は、部活動や行事で先頭に立ち、多くの生徒が後輩を引っ張っていくことの大変さや、大切さを学びました。また、来週からの修学旅行に向けて現在準備を進めており、沖縄でしか体験できないことを、存分に学んで参りたいと思います。
高校三年生は、それぞれの希望の進路に向けて日々勉学に励んでおります。体育祭では、例年よりも練習時間が短かったにもかかわらず、見事な「ペルシャの市場にて」のダンスとプロムナードを披露してくださいました。「結」という人文字を一糸乱れず作り上げる姿に、私たち後輩も深く感動し、この伝統を引き継いでいきたいと改めて感じました。

先が予測できない状況ですが、今私たちができることを一つ一つ行い、変化の激しい社会の中でも女性として強く生きる力を身につけていけるよう、学び続けていきます。

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