9月20日(金)
「心の授業」#14
講演者:阿部勇樹選手(浦和レッズ)
今回、阿部選手は練習終了後、かけつけてくださいました。
まずは自己紹介
〇サッカーをやっていて良かったこと
仲間、ライバルがいたからくじけず、負けずにここまでやってこられました。仲間を大事にしてほしい。ただ大事にするだけではなく、お互いに高めあえるような関係性を築いてほしい。
〇育成時代どのように過ごしたか?
仲間を大切にしつつ、日々壁に向かって ひたすらボールを 蹴っていました。このことが何事にもチャレンジしていく、源となっています。サッカーと勉強の両立でいうと、成績が悪ければ、サッカーはやらせてもらえなかった。この「両立」は難しかったけど、大好きなサッカーをやるために、嫌いな勉強も頑張っていました。
〇目標の大切さと達成したときに得られるもの
南アフリカワールドカップに出場しましたが、みんなが同じ方向を向いて達成した目標はうれしい。試合に出場している選手は出ていない選手の分まで頑張る責任がある。試合に出ていない選手は、出られないからと言って、下を向いているのではなく、チームが勝つために、前向きな態度をとれるかが重要。またこのような気持ちになれないことがあっても、やはりチームのために、チーム第一優先として頑張るということを育成年代で学び継続しています。
試合に出場していない選手の悔しい気持ちは、出ている人が感じなければいけない。また試合に出場していない選手は、「次は出てやるぞ!」という強い気持ちをもって取り組まないと、「真の強いチーム」にはならない。
試合に出場している人、出場していない人それぞれが、競争、リスペクトし、はじめて仲間、チームとなります。達成したときに、みんな笑っている。ファン・サポーターも、選手も、クラブスタッフも、家族もみんな笑っている。
応援していただいている。支えていただいている。この笑顔のために、サッカーをやっているんだなと思う。支えていただいている人たちがいて、今の自分がある。
恩返ししなければいけない。恩返ししたい!
笑顔のために!
一生懸命です。
自分は応援してくれる「誰か」が必ずいる。
だから…という気持ちでやってます。
〇オシムさんの影響
22歳の時、キャプテンに任命され、このことがきっかけで、変化が。当時しゃべらないけど話す。けど指示はしない。このような選手でした。
もっと自己主張する!。もっと話さなければいけない!。伝えなければいけない。
この部分の成長としての変化はあったと思います。
「走る」
いつ? どのタイミングで? どこへ? どのような走り方が必要?
オフザボール時、常にボールから目を離して、全体を把握(俯瞰)→このことを意識すると、選択肢も増える、心に余裕も生まれる、二つ先のプレーのイメージまで浮かんでくる。
「考える」←→「判断」
日常生活の中や、学校生活でも結びついている。考えなくても、身体が反応しなければいけない時と、考えてプレーすることを意識化することが大切。
もっと早くこれらを知っていたら… 年齢は関係ない!早ければ早いほどいい。
ご清聴ありがとうございました。
このあとの質疑応答はいつもより多かったですね。
最後に、オシムさんが「日本人」に「日本」に与えた影響は極めて「大」。当時のオシムさんは「休みから学ぶことは何もない」、「ライオンに追いかけられているウサギが肉離れしますか?」このようなことを言っていました。
たぶんですが、このようなメッセージや当時のハードワークなトレーニングの中から、阿部選手が苦しみながら自分で考えて、「プロサッカー選 手」とはどうあるべきかを、現在態度や言動で示してくれる、まさに”真のTop of Top”です。
最初から最後まで、貴重なお話でした。
最初は緊張気味でしたが、阿部選手の言葉で、丁寧にお話していただきました。
人間力・人としての魅力・プレー以外の姿も素敵でした。
かっこよかったです!
また一人、阿部勇樹ファン(レッズファン)が増えた気がします。
シーズン中にもかかわらず、練習後、足を運んでいただき、この場をお借りして感謝の気持ちを伝えたいと思います。
阿部勇樹選手、浦和レッズ関係者の皆様、ありがとうございました。