今年は日本-ロシア年になります。本校の第43回音楽鑑賞会では、そのロシアより『バシュメット&モスクワソロイスツ』の皆さまをお招きいたしました。ご案内のとおり、バシュメットさんは音楽史にも載るような、弦楽器の“ヴィオラ”をソロの楽器までに高めた、偉大な音楽家でいらっしゃいます。彼の育てたストリングオーケストラの“モスクワソロイスツ”と相まって、世界中で行われる彼らのコンサートは、大変に好評を博しています。

今回のステージでは、城北へ独自な選曲もあり、多彩なプログラムを繰り広げられました。特に、午後の部のアンコールにおいて、「ロラシヴィリのアダージョ」が演奏されました。モスクワソロイスツをバックにヴィオラのソロをバシュメットさんが弾かれたのです。その際、バシュメットさんは今までになく、立身のスタイル(写真参照)でヴィオラ演奏を行い(それまでソロは着席スタイルでした)、それに寄り添うようにモスクワソロイスツのメンバーも、一段と気持ちが入った音楽が湧き起こったのです。まさに名演にふさわしい演奏でした。

城北生も、弦楽器のサウンドのシャワーを浴びて、心身ともに繊細な感性などが養われたように感じました。その響きに癒されてか、微かに頬も紅潮していた生徒も見受けられました。クラシック音楽の歴史を担ってきた弦楽器の演奏会を、本格的なアーチストの演奏で充分に体感をしたひと時でした。

(音楽科)

ページ
TOP