愚直に生きよ(4)
マテオファルコーネの物語を
皆さんは知っていますか。
マテオ家の跡取り息子である
少年が、 ある事情で嘘をついて、
信頼してくれていた人間を裏切り
ます。
そのとき、マテオの父は、「マテオ
ファルコーネの家代々で、裏切り者
と言われたのはお前が初めてだ。
俺は残念だぞ。」と叫びながら、
息子を射殺する場面があります。
当時のイタリヤでは、それほどに
人間の誇りという ものが大切に
されていたのでしょう。
皆さん、鏡に向かって自分の顔を
見てください。十数年にわたって
大切にしてきた、誇り高い顔が
そこにはあります。
それは、父母から、そしてそれを
遥かに遡る先祖たちから引き継いで
き た大切な顔です。
嘘などと言う悲しく貧しい「世間智」
の故に、それを傷つけたりせずに
人生を駆け抜けましょう。
<完>