蔓延する美しくない日本語(1)
校長 小川義男
日本陸軍は「あります言葉」を使った。言葉の末尾は
「です」「ます」で結ぶのが普通なのだが、「軍隊言葉」
では「‥‥であります。」と結ぶのである。
これは実は「長州言葉」である。明治維新の折、海軍は
薩摩が、陸軍は長州が主導権を握った。特に山県有朋
が陸軍の全権を握るようになって、「あります言葉」は
軍内部の「標準語」になった。
英米との戦争の折などは、小学校においてすら、この
言葉が支配的になった。「私」とは言わずに「自分」と
言うようになったのもこの頃である。これは今も運動部
などには生きているようである。
その2につづく…