朝学校に来ると奥村先生が、

ついにカブトムシの「スミカ」を発見したとやや興奮気味に話されました。

ほんの20分位前に学園入り口の小高い場所で、

4匹の雄と2匹の雌が木の根本の蜜が出ている部分に群がっているのを発見したとのことでした。

早速、奥村先生の先導でカメラを持って現場に向かいました。

そこは、校舎からほんの100m位しか離れていない場所で、

幼稚園生がいつも山登りや坂滑りなどをして遊んでいる場所でした。

こんな身近なところなのかと驚きました。

早速、奥村先生が先ほど見かけた場所を探すともう既にいなくなっていました。

周囲の樹を一生懸命探しましたが、影も形もなく、

きっとどこかに飛んでいってしまったのだろうと推測しました。

ただし、地面を見ると3体の死骸があり、

確かにここが「スミカ」だということに確信を持ちました。

 

上野孝裕

ページ
TOP