今日中学校、高等学校ともに終業式が行われました。
明日からの長い休みが始まるにあたって校長先生からお話しがありました。
その後に生徒指導部から夏休み生活を送るにあたって注意すべきことについて、
教務部より夏休みの講習について説明があり、特に指名補習についてはこの夏休みを
利用して理解不足の箇所をなくすようにお話しがありました。
-2013年7月19日 中学校第1学期終業式 校長講話より-
2013年度、千葉明徳中学校は開校から3年目、三学年が揃いました。
そして、約3ヶ月半が経ち、明日からいよいよ夏休みを迎えます。まず、この1学期で
一番嬉しかったことを話します。それは6月27日に行われた生徒総会です。
千葉明徳中にもいよいよ自治活動が始まったという感慨深い思いの中で、本当に嬉しく
思いました。
さて、いよいよ始まった生徒会活動・いわゆる自治活動とは、本来どんなものなので
しょうか。自治活動の目的は、自分たちの日常生活を生活を便利にしたり、また豊かに
したりすることです。そして、学校生活における自治活動の活性化に向けたキーワードは、
次の二つだと考えています。一つは『日常化』という視点、活動をいかに日常的なものに
していくか、たとえば委員会活動などがその日常化の鍵になるように思います。二つめは、
『伝統化』という視点、千葉明徳中学校として、きちんと代々引き継いでいくべきもの、
さらにより良いものに発展させていこうというものをはっきりさせ、意識してすすめて
いくことが大切だと思います。みんなで協力して素晴らしい生徒会活動を築いていきま
しょう。
さて、次に夏休みに当たって、みんなに感心を持って欲しいことを二つ話します。
一つ目、政治に関心を持とうという話しです。明後日には、参議院選挙がありますが、
選挙戦の最中ということもうり、先日、新聞の投稿欄に74才になるご婦人からのこんな
意見が載っていました。
昨年暮れに衆議院選挙がありました。問題はその投票率です。
60代以上の有権者は2000万人、その投票率はなんと77.5%でした。それに対し、20代は
1300万人、そして投票率は、35.3%、計算してみると460万人、これは千葉県の人口にも
満たない人しか投票していないことにことになります。記事では、
『このままだと、日本は年配者の意志で動く国になり兼ねない、日本の将来は若者が担う
のだから、将来の年金や税金に不満があるのなら、一票を無駄にしてはならない。』
と結んでいました。 私も全く同感でした。選挙に行かない若者の意識には、
『投票してもどうせ変わらない。』という諦めに似た政治への無関心層が増えていると
聞きます。しかし、若者が政治から逃げれば、きっと政治は難しい問題を先送りし、
さらに政党間の駆け引きに明け暮れることになってしまうのではないでしょうか。
もっと、日本の若者が政治に感心を持つようになれば、その第一歩として選挙で投票する
ようになれば、政治家の視点も必ず変わってくるはずだと確信しています。
是非、皆さんは、今から政治に対する自分自身の考えがしっかり持てる、そんな大人に
なるための準備をしていって欲しいと思っています。
二つめは、私達の使うエネルギーの問題です。
今年は梅雨明けも早く、連日、猛暑が続いています。毎年この時期には、そのエネルギーと
しての電力の問題が浮上し、ここ数日は、連日使用可能電力量の90%を越えている日が
続いていると聞きます。この電気エネルギーの問題に、どう対処すべきなのか、火力発電は
大気汚染や地球温暖化に拍車をかけています。また、原子力発電の脅威は、3・11における
福島第1原発の事故でも証明済みです。そんな中、原発の再稼働問題も浮上しています。
この夏休み中に、唯一の被爆国である日本は、今年も8月6日と9日に、広島・長崎の原爆
記念日を迎えます。そこで、今回の夏休みに、是非皆さんに考えて欲しいことは、
『自分が一人の人間として主体的にこのエネルギーの問題とどう向き合えば良いのか』
地球環境の問題も踏まえて、自分自身の考えを持てるようにして欲しいことです。
それではいよいよ明日から夏休みです。夏休み中の学習のことは、『夏休みのしおり』の
冒頭に書いておきました。
本当にこの夏休みの過ごし方の違いで、二学期からの勉強や生活に大きな影響があります。
この40日間を実質0の夏休みにしてしまうか、半分の20日分位にするか、あるいは倍の
80日分の充実した夏休みにするは、皆さん一人ひとりの志にかかっています。
皆さんの2013年の夏が充実した有意義な夏休みにしてなることを期待し、一学期終業式に
あたってのお話しとします。
千葉明徳中学校・高等学校
校長 園部 茂