やってきましたスズメバチ授業。

 

多くの生徒は巣の中を見るのは初めて。

最初は怖がっていましたが、私が観察用に幼虫や成虫、さなぎなどを巣から取り出すと、

だんだんと慣れてきた様子。

班になって観察をすると、一人の生徒が巣の中の卵を発見。

すぐ全員で観察。

もっと大きな卵をイメージしていたらしく、驚いている生徒が多かったです。

「綺麗」と言ってくれた生徒の言葉に感動しました。

美しいものを美しいと思える心をいつまでも持ち続けて欲しと思いました。

巣も思ったより軽いことに気づいていました。

やはり実際に観察して学ぶのが一番です。

「蜂蜜がなぜ巣にないのか」や「ハチの天敵はだれ」などの質問に答えながら、

ハチの生き様や生物同士のつながりについて講義。

生徒が疑問を持ち、それに答えながら学びあえる瞬間は、教師冥利に尽きます。

なによりも、様々な疑問を持ってくれる生徒に感謝です。


スズメバチの巣(お米のような白い粒が卵です)

 

ハチの複眼と単眼を観察した後、毒針を抜いて毒袋の観察へ。

この頃には、ほとんどの生徒は平気な顔で観察をしていました。

 

解剖は残酷かもしれませんが、ハチの体内の一部を観察することで、

見えない生物の体の中をイメージできるようになって欲しいなと思います。

そして、命のことやハチがどの様な生活をしているのか等、

様々なことを感じてくれたら嬉しいです。

 


スズメバチの単眼(3つ)と複眼(2つ)

 

最後に、Ⅱ組で大発見がありました。

ハチに寄生する「ネジレバネ」という生き物がいて、「もしかしたら見つかるかな」と思い、

生徒に資料を配り調べてもらっていました。

私もこれまで、実際に観察したことがありません。

見つからないと思っていましたが、なんと一人の生徒が発見してくれました。

すぐに全員で観察し、感動を分かちあいました。

もしかしたら、私が一番感動していたかもしれません。

それに影響を受けて別の生徒が熱心にネジレバネ探し。

なんとその生徒も発見。

思った以上にいることがわかりました。

このネジレバネは観察できなかった興味あるⅠ組の生徒と共に放課後に観察をしました。

 


a:ネジレバネのメスの全体図
b:ハチに寄生し、顔を出しているネジレバネのメス。

 

日本の中学校の授業で、ネジレバネを観察している学校はあるのでしょうか。

もし千葉明徳中学校が唯一の学校であったら、とても嬉しいです。

何より、発見してくれた生徒に感謝です。

熱心に授業を受けてくれる生徒達のおかげで、楽しく授業ができました。

ありがとう。

 

(奥村)

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