中学が始まり、最初の大きな行事で生徒・教職員も戸惑うことばかりでした。
特に教員は、今まで様々な学校で経験してきたとはいえ、
一から文化祭に取り組むことの困難さに戸惑いを感じました。
しかし、それでは前に進みませんので、とにかくがむしゃらに取り組みました。
まず、文化祭の名称を「明実祭」と決めることからはじめました。
明徳の明と本校の住所・南生実町の実を合わせたものですが、
これまでに学習、経験して来たもの(実り)を発表する(明らかにする)、
という意味を込めました。。
そして、文化の香りがする企画を考え練習や作品づくりに取りかかりました。
入学したばかりの生徒にすべてを任すわけにはいかず、
どの発表・作品にも先生方の指導が必要でした。
企画の中で全員が参加する文化祭を考え、
「ちぎり絵」「英語のコーラス」「班発表」を全員で行いました。
特に「班発表」は、人前で話すことが苦手な生徒も発表したことは、有意義だったと思います。
そして、この文化祭に係わった人は、中学校の教職員だけではありません。
チアーリーディング部の先生、コーラスを指導してくれた音楽の先生、
アンサンブル演奏の指導をいただいた保護者、田んぼ・水の協力者の方々、
収穫祭に援助いただいた保護者の方々、
家庭科室(調理室)の準備・後片付けをしてくれた家庭科の先生等々、
数え切れない方々の協力により明実祭が行えました。
多くの方々のつながり・おかげの中で私たちは生きているという体験をしました。
本来ならば、生徒をもっと前面に打ち出し、生徒自身の考え方や内容を盛り込むべきだと思います。
しかし、入学早々の生徒にそれを投げかけるには、教員の準備も間に合わない状況で、
やむを得ず教員主導で行いました。
来年は、企画の段階からもっと生徒を巻きこんでいきたいと思います。

上野孝裕