2016年度4月6日 千葉明徳中学校・高等学校第1学期始業式校長講話

 

いよいよ平成28年度がスタートします。明日の入学式では、中学生50名、高校生295名、

合計345名の新入生を迎えることになります。

中学生は、全体で142名、高校は全体で898名、千葉明徳中学校・高等学校として1040名の

生徒が学んでいくことになります。今、ここに座っている千葉明徳中高生の皆さん、改めて

それぞれの学年への進級おめでとうございます。この一年が、皆さん1人ひとりにとって最高

の年になることを心から期待しています。

さて、2016年度という1年は、どんな年なのでしょうか。今年、8月5日からは、ブラジルの

リオデジャネイロで南米初のオリンピック・パラリンピックが開催されます。今から、すごく

楽しみです。

また、日本の国内でも大きな変化があります。いよいよ18歳選挙権が施行される時が近づい

ています。高校3年生の皆さんの中で、8月までに誕生日がくる人にとっては、8月の参議院選挙

から投票できるようになります。

ところで、日本で、初めての国政選挙が行われたのは、1890年、今から126年前の明治23年

のことでした。当時、選挙権は、満25歳以上で高額の税金を納める男子に限られていました。

そして、時代は、さかのぼり、現在の女性参政権が認められ、20歳以上の男女すべてが選挙権

を持つという選挙制度が出来たのは、日本が第二次世界大戦に敗れた年、1945年のことでした。

そして、今回の18歳への年齢引き下げは、女性の参政権が認められて以来、なんと70年ぶりの

ことになります。しかし、この間の様々な選挙を見てみると、特に20代の投票率の低さが際立

っています。

 

是非、私は、皆さんに日本の国民の権利として、選挙には必ず投票に行く、そんな習慣を

身につけていって欲しいと願っています。選挙には、立候補者個人に投票する形、また、政党を

選ぶ形もあります。それぞれの候補者の主義・主張、政党の公約や様々な課題への対処の仕方など

を見ていく必要があります。

たとえば、最近の政治の動きを拾ってみると、

つい先日、昨年12月に可決成立した、集団的自衛権の行使を含む、安全保障関連法が正式に施行

されました。また、先日の国会では、匿名の女性のブログが話題となりました。内容は、「保育園

落ちた日本死ね!」 ある保育園の入園審査に落ちたお母さんが、ネット上に書き込んだ魂の叫びが、

さざ波のように広がり、大きな世論となりました。そして、なんと2016年度の国家予算から保育部

門予算が増額されるという動きにも繋がっていきました。原子力発電所の問題も、大きな関心事で

す。3・11の福島第一原発事故の影響もまだまだ先が見えません。先日、別の原発では、やっと再稼

働したものの、すぐに故障して再び停止するという事態になりました。

私は、こうした様々な身の回りの問題・政治の動きに対し、日本の国民として関心を持ち、考えて

いかなければならないと思っています。そして、こうした問題や政治の動きに自分の意志を表明す

ることの出来る、大切な機会の一つが選挙なのです。是非、皆さんは、今後友達どおしの日常の会

話の中でも、政治に関することも大いに話題にしていってくれることを願っています。

 

平成28年度、2016年度は、中高一貫コースとしても、学校改革後の高等学校として、初めての

卒業生が出る記念すべき年です。高校3年生の皆さんは、この1年間で一人ひとりが納得のいく進路

を決めて、巣立っていったくれることを心から期待しています。それでは、明日は、後輩の皆さんが

入学してきます。

 

皆さんは後輩の諸君にとっての模範であり、そして憧れの先輩になっていって下さい。

そして、皆さんと私たち教職員で、希望溢れる2016年度にしていきましょう。

以上です。

 

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