7月17日(日)に行われた夏休み体験授業(算数)の思考力セミナーを紹介します。
様々な課題を解決するための核となる能力を思考力といい、その思考力を支える
ものが基礎力(知識)です。今回のセミナーでは、座学よりも実践を通じて、問題を
解決しながら体験的に知識を身につけていくことを重視しました。
扱った教材は、「Sphero」と呼ばれる球形ロボットです。
このロボットは、プログラミングアプリを利用することでスマートフォンや
タブレットで動かすことができます。ただし、子どもたちが本当にプログラミング
言語を用いて操作するわけではありません。アプリ上でブロックを並べることで
プログラムができ、その順番、もしくは違う要素のブロックを追加するなど、
ある一手間を入れなければ自分の意図するようにはロボットが動いてもらえない
ことを体験し、その問題を解決していきます。
また、その結果をテキストベースのプログラムに変換して表示することもできます
ので、本格的なプログラムも学べます。
今回は、「色を変える」「ボールで四角を描く」「ボールで丸を描く」
「ボールにうれしいという感情表現をさせる」という4つのミッションに挑戦して
もらいました。ただ色を選び並べるだけでは色は次々に変わってはいかないことを
実際にアプリ上のプログラムをスクリーンに映し出し共有し、どうすれば色が次々
に変わっていくのかを実験していきました。そこで子どもたちは一手間入れること
に気づき、初めて見る言語を体験を通して学んでいきます。
子どもたちは、プログラミングを直感的に理解し、熱心に楽しみながらiPadで
Spheroを操作していました。
今後このようなSTEM(※)の素養を身につける取り組みをより実践していきたいと
思います。
※…STEMとは、
Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)と
いう理系4分野の頭文字を組合せた概念で、科目を統合的かつ学際的に扱うこと
によって思考力を育むことを目的にした教育です。
(新島)