「ハイブリッド」という言葉をご存知でしょうか?

たとえば自動車業界では、ガソリンエンジンでも電気モーターでも走るエコカーのことを「ハイブリッド車」と呼んだりします。異なる種類のものを掛け合わせて生まれた、両者の長所を兼ね備えた存在、というような意味ですね。

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(理科実験。電気分解で作った水素に火を近づけると…)

4月5月はオンラインの授業や学級・学年活動を実施し、6月からは登校授業の段階的再開を進めています。登校授業の時間割は、理科実験・音楽美術・技術家庭科など、実体験の比重が高い科目が中心です。生徒たちが学校に来て学んでいる、彼らの活気に溢れたようすを見ると、「やはり生徒がいる学校はいいな」と素直に感じます。

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(カフェテリアで美術のトートバッグ制作。1人1テーブルで十分間隔をとって。)

一方、新型コロナ対策をとるうちに見えてきた、オンライン授業の利点もありました。

多少体調がすぐれなくても参加できる、教師は画面越しに全員の顔がよく見える(ある先生は、「みんなが最前列にいる授業」と形容しました)、感染を恐れることなくペアワークやグループワークに取り組める、動画配信授業は自分の都合に合わせて視聴できる…。

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(ZOOM授業で英会話のペアワーク。)

これから学校がめざすべき教育は、旧来の「教室に生徒を詰め込んで一斉授業」に復帰することではなく、「協働の学びのよさ+個に適した学び」を提供するハイブリッドの教育なのではないか、ICTの教育活用の一番の意義はそこにあるのではないか…。この数カ月の経験が、われわれにそのような気づきを与えてくれた気がします。

 

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