前期(ドルトン東京学園は二期制です)終了を迎える9月、理科の授業はカフェテリアに場所を移して、前期授業の振り返りをもとに後期の学習計画を立てています。

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今年度の理科の授業は、分野別・難易度別に用意された実験アサインメント(学習課題)から生徒たちが自分で取り組むものを選び、学習計画を立てて進める、教員は異なる実験に取り組む生徒たちの間を回って適宜サポートをする、という形で行っています。

生徒からは、「自分で計画を立ててやりたいように進められるのが楽しい」「次の理科の時間が早く来ないかと、実験の続きが待ち遠しくなる」という声が、教員からは「生徒たちが自分の学びにより責任を持って取り組むようになった」「試行錯誤の中で自ら課題を見つける力が育っている」という声が聞こえてきます。

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前期の物理、化学、生物、地学各分野の学習履歴をグラフ化し、自分の学びを振り返りながら後期の学習目標・学習計画を立てるようすに、本校がめざすActive Learner(自律的な学習者)の成長を感じます。

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ところで、学校説明会や個別相談で「ドルトンプランとは」とご説明をする際に、難しいと感じることがよくあります。

「教育メソッド(手法)」というと、「何か確立された学習プログラムがあって、それに則って生徒を教育し、めざすゴールに到達させる」イメージで受け取られがちです。乱暴な例えですが、数字を入れれば解が導き出される方程式、のような。

ドルトンプランの理念は「学習者中心」。生徒一人ひとりに最適な学びの環境を整えることが学校と教員の役割という考えですから、用いる手法や生徒に対するアプローチも一律でよいはずがありません。多様な個性を持つ生徒たちに対するには、柔軟かつ臨機応変な対応が求められます。生徒によってめざすゴールやそこに至るまでの道筋・ペースは当然異なるため、「本校の〇〇プログラムで、卒業時に生徒はこうなります」というモデルを示すこともはばかられます。

とくに本校の真骨頂である(と私は思うのですが)、知的好奇心・積極性・自らを信じてチャレンジする力・他者を受け入れ協働する力といったNon Cognitive Skills(非認知能力=数値化することが難しい資質・能力)を伸ばす教育をご理解いただくには、言葉を重ねて説明するよりも百聞は一見に如かず、生徒を見ていただくに限ります。

今年の学校説明会では、在校生による学校紹介が毎回ご好評をいただいています。自ら手を挙げてくれた生徒たちに依頼しているため、必ずしも弁舌爽やかなプレゼンターばかりではないものの(それでも一般的な中学生の水準は軽く越えています)、そこがまた「いろいろなタイプの生徒が伸び伸びと過ごしているようすがわかる」と好感触のようです。

9月25日と10月10日の説明会は、DSC(いわゆる生徒会)広報班に企画と運営を任せて準備を進めています。どうぞお楽しみに。

 

 

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