和室のとびらを開けると、静まり返った部屋に養護教諭の声が響いていました。

いつもは保健室でけがの子の処置や病気の子の面倒をみている保健の先生ですが、昨日と今日は語り手として、昔話や世界の民話、創作童話を話してくれました。

 

おはなしを聞くことは、絵本の読み聞かせと違い、おはなしの世界を頭の中で想像します。

その場面を創造し、登場人物を心の中に作り上げ、その行動を心に思い浮かべる。

昔話や世界の民話に親しむだけでなく、こうしておはなしを聞くことによって言葉をイメージ化する力を養うことができます。

 

今回のプログラムは、

日本の昔話の「犬と猫とうろこ玉」

イソップ物語の「木こりと金のおの」

創作童話の「こねこのチョコレート」

ロシアの昔話の「魔法の馬」

でした。

 

おはなしの部屋は、おはなしのろうそくを灯すところから始まりました。

 

みんなとお話しを聞くことで、いっしょに笑ったり、おどろいたり、感動したり…。

共感することができます。

 

また、自分と違うところで笑ったり、うなずいたり、おどろいたり…。

自分では気づかないところを友達に気づかされたりします。

 

普段の授業とはまた違った顔の子ども達です。

語り手は、一人ひとりの顔を見ながら語りかけるようにおはなしします。

それを誰もが食い入るように聞いています。

 

すべてのお話が終わり、ろうそくの炎が吹き消されました。

これで、おはなしの部屋もおわりです。

友達と物語の話をしながら出て行く子ども達の満足そうな笑顔が印象的でした。

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