日出学園小学校では、毎月1回、全校向けの「学校便り」と、各学年向けの「学年便り」が発行されております。
その他にも、「保健便り」や「相談室便り」「携帯電話・インターネット安全指導だより」など、さまざまなプリントで保護者に学校での様子を発信しております。
その中で、本校の二見校長自らが気になることをつぶやく、「校長室だより」が今年度より始まりました。
毎回、教育に関する興味深いつぶやきが記されておりますので、ここで少しずつ紹介していきたいと思います。
『「悟り」について』
今の子ども達や若者の半数以上が自分自身を「だめな人間だ」と考えているそうです。
自分自身を価値あるものとする感情=自尊心は、自己存在の核となるものです。
「この世に生まれてきて良かった」「自分のことが好き」という肯定的な思いは必要なことです。
では、なぜ自尊心を抱くことができない子どもや若者が多いのでしょうか?
家庭環境などをはじめ様々な要因が考えられますが、何より社会全体が「他者と自分」「自分の子どもと他人の子ども」を比較することによって、価値を判断しすぎているような気がします。
「あなたはダメねー」無意識のうちに他者と比べていることがあります。
比べれば比べるほど自分自身というものを見失っていくのではないでしょうか。
結果として、自尊心を失っていくと思います。
以前、鎌倉の建長寺の方から聞いた話があります。
「悟り」とは、「差(さ)を取る」比べることをやめる事、それができてはじめて「悟りを開いた」と…。
自尊心の低い人は自他の命をも軽んじるようになります。
全てのものにかけがえのない命があり、それを大事にしてもらいたい。
比べるのではなく、生きていく上での大切なものを身に付けさせるように、子ども達と関わっていきたいものです。
平成24年6月8日発行「校長室だより」より