郁文館中学校・高等学校・グローバル高等学校の在校生が「ロボコン世界一」を目指すために立ち上げた一般社団法人ZENSHIN(以下、ZENSHIN)が、スポンサー企業8社を招待し初めてのキックオフミーティングを開催いたしました。

ZENSHINとは、2023年9月に郁文館の在校生によって設立された新しい法人で、FIRST Robotics Competitionと呼ばれる国際的なロボット大会で世界一になることを目指して日々活動をしています。

前身となる中町ロケットでは、JAXA主催の2022年度水ロケット大会で日本代表に選出されました。また、理事の1人であるグローバル高校2年の秀仁くんは、高校2年次の1年間留学中にカナダチームの一員としてFRC世界大会に出場し、優勝した経験があります。

多様な経験を持つ理事メンバーを中心とし、新たなメンバーを加えて世界一に挑戦する彼らが行うのは、ロボット制作だけではありません。アウトリーチ活動やスポンサー調達なども自分たちで行っています。

今回のイベントは、そんなZENSHINを「応援したい!」という思いを持つスポンサー8社が参加し、現時点でのロボットのお披露目や、クラウドファンディングの現状発表、懇親会を行いました。

オンラインと対面のハイブリッドで行われた今回のイベントでは、ZENSHINが目指すゴールを話す姿や、スポンサーの方々から広報活動についてアドバイスを受けるなど、楽しく懇親をする様子がうかがえました。

また、生徒自身で作成した名刺を交換する場面もありました。生徒にとっては初めての経験となり、貴重な機会となったことでしょう。

イベント終了後、生徒らはさらに熱が入ったようで、毎日遅くまでロボット制作やアウトリーチ活動を行っております。
これからも目標に向かって「ZENSHIN!」していく姿を応援しています。

お知らせ

ZENSHINはロボコン世界一への挑戦のため、クラウドファンディングを行っています。
▶詳細はこちらから

2023年、郁文館に新しい部活、その名も「東大クラブ」が誕生しました。
甲子園に行きたいから野球部に入るように、“東大へ行きたいからそれに直結するクラブに入りたい”という気持ちに応えるために設立した部活です。

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今までも特別講習や東大見学など、多岐にわたって活動をしてきた東大クラブですが、12月に初めて学内合宿を開催しました。今回はその様子をご紹介します。

例:東大クラブ合宿の1日のスケジュール

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内訳

3泊4日で開催されたこの合宿は、高校1年生と2年生の東大クラブ部員が参加し、朝5時から夜23時まで勉強を行いました。上図は一例ですが、授業・講義が午前と午後に2コマずつあり、少しの自由時間以外はすべて自習時間となっていることがわかります。
企画を行った教員らは、ハードな合宿のように感じていましたが、生徒たちは物足りないようで、「事前に決められたスケジュールだけでは足りない!さらに勉強をしたい!」と先生に頼み込み、就寝ぎりぎりまで勉強に励む姿がありました。

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生徒たちの勉強への姿勢に先生方も負けじと、「○○さんに古文の問題解説をしたい!」「○○くんと一緒に数学の演習をしようと思ったのに、○○先生に先を越された!」という風に、自習・自由時間を使って生徒1人ひとりに個別指導を行っていました。
担任の先生だけでなく教科の先生も含めたチームで一丸となって1人ひとりに寄り添う様が、まさに郁文館が誇る個別最適化学習です。

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また、医学部受験専門予備校の慧修会会長で、現在も大手予備校で東大理系コースを教える奥平先生を始めとする外部講師の方々をお呼びし、少人数授業を行いました。中には、3~4名程度の生徒に向けた授業もあり、生徒たちは集中して取り組むことができたことでしょう。
生徒だけでなく先生方も「勉強したい!」と、教室後方で授業の構成などを真剣にメモを取る姿がありました。

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夕食後には、現役東大生・東京農工大生による座談会が開かれ、自分の目標とする先輩方とざっくばらんに話すことができると、目を輝かせていました。これを楽しみに勉強を頑張ったという生徒もおり、積極的に質問をする生徒たちの姿が印象的でした。

3泊4日、勉強尽くしの合宿を終えた生徒たちは、また一段とたくましくなったように感じます。
これからも生徒1人ひとりの成長を見守っていきます。

豪州ラトローブ大学の研究チームが郁文館へ来校し、郁文館中学校グローバルリーダー特進クラス・郁文館グローバル高校の生徒に対して特別講義を行いました。宇宙空間を旅行する際、あるいは宇宙環境で生活する際に、放射線がどれほど人体に影響するかについて生徒たちに解説してくださりました。

宇宙には、宇宙線と呼ばれる目には見えない放射線が存在し、粒子放射線(アルファ線、ベータ線、中性子線、陽子線など)と、高エネルギー電磁放射線(ガンマ線やX線など)というとても大きなエネルギーが宇宙空間を飛び交っていることを説明すると、生徒たちも興味津々に話を聞いていました。

また、宇宙服を着ずに外に出てしまったらどうなるかを身振りで表した場面では笑いが起こるなど、終始ワクワクした表情で講義を受ける生徒の姿が印象的でした。

参加した生徒は、ラトローブ大学があるオーストラリアに興味を持っている子が多く、講義の中で「メルボルンにはおいしいカフェがたくさんあるよ!」など大学周辺の様子について触れた際には「留学で行きました!」と嬉しそうに会話していました。

授業外での交流も盛んで、研究チームの方へ自作のロケットについて説明する生徒の姿もありました。

今後も、生徒たちの好奇心をかきたてる交流イベントを用意しています。HPに公開していきますので、ぜひ定期的にチェックしてみてくださいね。

郁文館は、“高校生起業家の輩出”を目的とした高校生版MBA「高校生社長講座~起業塾~」を開講しています。東証プライム企業経営者でもある渡邉理事長兼校長が専属メンターを務め、年間40回以上の講座を展開し、生徒へ起業家精神の醸成や経営知識の習得、実践力の養成を行います。

今回は外部講師として、通常は大学や社会人向けに講義をされている「株式会社みずほ銀行 常務執行役員の大櫃直人さん」をお呼びし、特別講座を開いていただきました。

大櫃さんは、延べ8年間スタートアップ支援に従事され、約2,000社のスタートアップを支えてきた伝説の銀行員で、まさにスタートアップ企業支援の第一人者です。

そんな講師による授業は、自身が支援したスタートアップ企業の実例から始まり、DX/AI/ChatGPTなどの昨今の社会変化とそれに伴うスタートアップ業界のトレンドや、イノベーションエコシステム(※1)、伸びるスタートアップのポイントなど、ボリュームたっぷり解説いただきました。

一見、高校生には難しく思える内容ですが、普段から起業について学んでおり、保護者をVC(※2)と見立て郁秋祭(※3)に向け事業計画等をプレゼンテーションした経験を持つ生徒らは、うんうんと頷きながら前のめりになってペンを走らせていました。

また授業も、スタートアップ企業の社長との会話を基にした解説や、当時大学生だった青年起業家がどのように年間数百億の売り上げを持つ企業へ成長したのかなど、自身の経験談を織り交ぜた内容で分かりすく解説してくださり、教室が笑いに包まれるシーンもありました。

授業中盤には、シリコンバレー流のピッチ手法を実践する場面があり、生徒たちも黙々と取り組んでおりました。『エレベーター内で投資家と居合わせたときに30秒程度で自社アピールを行う様子』から名付けられたこの手法の説明に対して、生徒からは「なぜ長時間の説明ではなく、短時間で勝負をするのか?」といった疑問の声が上がりました。大櫃さんから「忙しい投資家と偶然出会ったタイミングを逃さない、そんな起業家の熱意がこもったプレゼンをたった30秒の時間でできることが大事だ」といった説明があり、生徒たちも興味津々に聞いていました。

講義の最後には、「ThinkerではなくDoerに!」「失敗を恐れない挑戦者になろう!」といった言葉が贈られ、講義後には生徒たちからたくさんの質問が飛び交いました。

今後も起業塾の様子を特集していきますので、ぜひ楽しみにしていてください。

■大櫃直人(おおひつ なおと)氏
・株式会社みずほ銀行 常務執行役員
・経済産業省「J-Startup」推進委員
・内閣府「オープンイノベーションチャレンジ2019」アドバイザー
・「スタートアップ育成分科会」(2022年10月~11月)構成員就任


※1:スタートアップの事業を加速させ成長を後押しする仕組み
※2:ベンチャーキャピタリストの略。郁文館では保護者がVCとなり、生徒が運営する企業へ運営資金などを投資します。
※3:郁文館の文化祭

2023年10月30日発売のサンデー毎日増刊号の首都圏オススメ私立中学ランキングにて、
「グローバル教育に力を入れている私立中学」ランキングで10位にランクインしました。(約1100校中)

▶郁文館のグローバル教育

▶サンデー毎日増刊号(外部サイト)

今年度からスタートした郁文館の新しい取り組み「学力プレミア」について特集した記事が掲載されました。

「学力プレミア」とはどのようなプログラムか、そして中学校から東大を目指すルートとはどのような内容なのか、 同プログラムについて紹介しておりますので、ぜひ下記よりアクセスください。

学力プレミア記事はこちらから(外部リンク)

このたび、郁文館高等学校(理事長兼校長:渡邉美樹)は、医学部受験専門予備校の慧修会(会長:奥平 禎)と包括連携協定を締結しましたことをお知らせいたします。

環境問題、経済不安、少子高齢化、労働生産人口の減少など、先の見えない激動の時代において、世界で幅広く活躍できる人材が求められています。夢を見つけ叶える夢教育で様々な業界で活躍する人材を輩出してきた郁文館高校と、大手予備校で東大理系コースを担う奥平会長率いる精鋭部隊が揃う予備校 慧修会。両校の提携により、夢を叶えるための道筋の1つとして最難関大学合格を目指す生徒に対し、より質の高い教育提供を実現することができます。
この協定は、郁文館高校の生徒が夢実現に向けた “通過点” となる最難関大学入試を突破するため、高校3年間という限られた時間を最大限に有効活用できる学習環境の強化を目的としています。

郁文館高校では、25歳を教育のゴールに設定し、夢から逆算した計画に基づき行動を起こす夢教育を取り入れることで、夢を叶える人材を数多く輩出してきました。実際に、本校の実践型プログラムに参加した生徒たちは、東京都主催の大会での都知事賞(最優秀賞)受賞や、高校生起業家を輩出する高校生みんなの夢AWARDグランプリ(最優秀賞)受賞、アントレプレナーシップでSDGsへの貢献を競う大会SAGE JAPAN CUP 優勝など、学内外問わず様々なコンテストで活躍しています。

2023年度には「夢を叶えるための道筋のひとつとして、東京大学への直結ルートを新設」と題した新たな取り組み「学力プレミア」を立ち上げました。都立戸山高等学校、その前は都立富士高等学校附属中学校の進路指導責任者を務め「東大合格者を継続的に生み出す学校」へ変貌させる、東大合格請負人の近藤明夫先生(現 郁文館夢学園 進路指導部長)を中心とした絶対合格へ導くプロフェッショナルによる最高品質の授業を実践しています。
それをさらに強力に推進する力として、大手予備校にて医学部合格者を多数輩出してきた奥平氏が会長を務める慧修会と締結し、講師派遣による郁文館の教室での授業や、モチベーション向上のための講演会運営、郁文生専用テキストの開発、小テストを活用した個別最適化学習などを通して、生徒の夢実現に向けた “通過点” となる最難関大学入試突破を徹底的にサポートできる体制をより強化するため、今回の協定となりました。
これにより、郁文館夢学園は創立140周年を迎える2029年度に向け、圧倒的な指導力を誇る慧修会と協力し、「夢教育×学力プレミア」メソッドを究めた学校を目指します。

【協定にあたってのコメント】
■郁文館高等学校
教頭 都筑 敏史
これまで郁文館では「夢教育」を掲げ、生徒一人ひとりの夢を叶えるために必要な指導を徹底してまいりました。これまで多くの生徒が夢を叶えるための進路選択をしたなかで卒業していきましたが、なかなか突破できない「壁」がありました。それは、日本の最難関大学である東京大学を希望進路としていた生徒への夢教育です。日本最難関である東京大学へも、夢の通過点の進路であるならば合格させる。その決意のもと、今回慧修会との協定を決定しました。
東京大学合格のために、奥平先生をはじめとした素晴らしい先生方の授業を生徒に受講してもらい、生徒の学習状況に応じた学習面談を行うことで成長するスピードを加速させ、時に学習面で悩んだ時にもサポートしてもらう。正課の「授業の質向上」+生徒一人ひとりの状況に応じた「個別最適な指導」を実践することで、東京大学合格は実現します。圧倒的な受験指導体制を、慧修会と構築することで、郁文館高等学校の夢の選択肢が拡大し、東京大学合格が当たり前のように達成すると確信しております。是非、郁文館と慧修会の協働に期待してください。

■慧修会
会長 奥平 禎氏
慧修会は、郁文館夢学園との包括連携協定に、大きな志を持って臨んでおります。この協定は、東京大学合格を目標とする生徒への多様な学習機会と、更なる質の高い教育の提供を可能にします。
郁文館夢学園の志向には「夢の実現への重要なステップとして、東京大学合格を目指す道筋」が明確に描かれています。生徒の皆さんはこの協定を通じ、自身の夢に向かい前進し、国際的な活躍への道を切り拓く、サポートを受けることでしょう。
そして、私共慧修会は、質の高い授業を通じ、生徒の学力向上をサポートするため、提供する授業の「質向上」に向けた努力を、今後も続ける所存です。
この度は、郁文館夢学園の理事長、先生方との素晴らしい出会い、そして協力の機会に恵まれました。このご縁に感謝し、生徒の皆様の充実した未来を築く支援を継続してご提供いたします。
生徒の皆さん、共に成長しましょう。

■慧修会
大手予備校の東大理科数学を20 年に亘って担当する会長・奥平氏を筆頭としたプロの教務チームが「夢を叶えられる人間を育てること」を目標に、現役合格にこだわり指導する医学部受験専門予備校。医学部入試の一時合格者数は毎年70%を超え、2023年度医学部入試では、在籍の75.8%の生徒が一次合格以上を達成。プロの教務チーム全員が、自身の担当以外の教科まで状況を把握しながら、一人ひとり実現可能な緻密な学習プランを設計するなど、多角的なサポートを提供している。

■奥平 禎氏(慧修会 会長)
東京理科大学を卒業後、大手予備校や医学部専門予備校で数学科講師として20年勤務。大手予備校では東大理科コースを担当(現職)、医学部予備校では教科主任、講師全体の統括として国公立・私立医学部合格者を多数輩出している。令和2年、慧修会を開校。

■慧修会
会社名:慧修会
所在地:東京都新宿区市谷船河原町4-2 丹京ビル
設立:2020年
問い合わせ先:0120-302-872
会社HP:https://keishu-kai.jp/

郁文館中学校の2024年度生徒募集要項を公開いたしました。
詳細につきましては、今後の各校学校説明会にてご説明いたします。

▶【郁文館中学校】2024年度 生徒募集要項

その他、入試情報は以下よりご確認ください。

▶入試関連情報まとめ

【お問い合わせ】
郁文館夢学園 募集広報室
メールアドレス:info@ikubunkan.ed.jp
電話番号:03-3828-2206(月〜土(祝日は休み)9:00〜16:30)

 

iP classの中学1年生が、岩手県の陸前高田・気仙沼で研修を実施しました。

今年で3年目となるこの研修では、毎年iP classの1年生がこの地を訪れ、「命」をテーマに様々な体験をします。座学では学べない、肌で感じる学習をする事で、見聞を広め感性を磨く「フィールドワーク学習」です。

8月3日(木)

研修3年目で初めての開催となる『民泊プログラム』を実施しました。生徒3〜4名ずつのグループに分かれ、陸前高田市の家庭で過ごす1泊2日のプログラムです。民泊で行う内容は各家庭により違いますが、陸前高田市の街のことや震災の時の話、家庭での仕事のお手伝い、海遊び、名所巡りだけでなく、地元の食材をふんだんに使ったご馳走までしていただきました。また2日間を通して、地元の方々の考え方を聞きながら、東京での生活との違い、地方の良さ、不便さを学ぶ時間となり、とても有意義な時間を過ごすことができました。

8月4日(金)

民泊でお世話になった方々との別れを惜しみながら、午後のプログラムがスタートしました。渡邉校長先生のガイドでめぐる『奇跡の一本松』ツアーです。校長先生の「7万本あった高田松原を含め、田畑も家も店も全て流されてしまった中で一本だけ残った松の木、これこそ奇跡だ。」という話を真剣に聞く生徒たちの姿が印象的でした。

 

また、その奇跡の一本松の望める地に陸前高田Watamiオーガニックランドという「環境」「生命」「食糧」「未来」について学ぶ事ができる日本最大級のオーガニック農業テーマパークを作り、6次産業モデルを広めていく決意も聞くことができました。この話の中で、生徒たちに、積極的に考えることの大切さ、常に問題意識を持つことが、成長していく上で大切であることを教わりました。

20年後の完成を目指すオーガニックランドは今年、市民の集いの場所として世界的な建築家隈研吾先生のデザイン、設計による音楽堂が完成しました。そのこけら落としに参加させていただき、設立の思いを改めて感じる事が出来ました。そして、この音楽堂では来年から「高校生ダンス全国大会」が開かれることが発表され、ダンス部の生徒がキラキラと目を輝かせていました。

8月5日(土)

3日目は、震災学習です。『気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館』に行き、高校生語り部さんの案内で、震災被害をそのまま残した校舎を見学しました。校舎4階まで押し寄せた津波の爪痕が今も残り、その驚異の中で避難した生徒の様子、学校に残り書類を守った先生方の心境が、10年以上の時を経ても生々しく伝わってきます。改めて、津波の恐ろしさを目の当たりにし、驚きと恐怖と悲しみを感じました。また、拝見させていただいた卒業式のビデオを通じて、今日という日が当たり前でないことを改めて知ることができました。

午後は、陸前高田にある『長洞元気村』に移動しました。そこで、震災による被害を受けたお宅を訪問し、当時の状況を聞きました。震災の時どのような行動すべきかをゲーム形式で考えることで、想定に囚われず最善を尽くして率先避難者となることが、自らの命を守る行動に繋がるということを学びました。さらに、陸前高田の特産品である「わかめ」の芯抜き体験もさせていただき、生徒たちの良いお土産ができました。

夕方は、ロッツ株式会社の富山社長様に講演いただき、発酵をテーマに「食」の問題や「発展途上国」の問題、「製造販売」の話を熱く語っていただきました。思いのこもった商品は、価格だけでは判断できない価値があることを学びました。

夜は、気仙沼港祭りに参加しました。震災やコロナを乗り越えて賑わうお祭りで、地元の方々のエネルギーを分けてもらうことができました。

8月6日(日)

最終日は、『オーガニックランド』で過ごしました。葡萄畑のソーラーシェアリングの説明や堆肥の施肥などを通して、循環型農業について学び、お昼は、地元の食材を使用したバーベキューを食べ、「エネルギー・食料・環境」がどうあるべきかSDGsの観点から考える学習になりました。

3泊4日という限られた時間の中で、「いのち」について今まで以上に意識した時間を過ごすことができ、「今何をすべきか。これからどう生きていくべきか。」を考える濃密な時間となりました。また、毎晩行っていた夜の振り返りでは、日々の体験で感じたことや思いを発表という形で仲間と共有し、学びをさらに深めることができたことでしょう。

この体験学習は、始まりの学習です。学校に帰ってからも、研修の学びを活かした学習は続きます。生徒達が、一日一日を大切に学習できるよう、生徒一人ひとりを見守っていきます。

中学2年生は、修学旅行で北海道を訪問しました。
「“命のつながり”を第一次産業と人とのつながりを通して、体感する」をテーマに、放牧酪農や漁業の現場、北海道の悠大な自然に触れる3泊4日を生徒たちは過ごします。

一日目
待ちに待った修学旅行の出発日。朝の6時30分という早い集合時間にも関わらず、時間通りに集合・点呼をすることができました。公共機関である空港での行動となるため、マナーをきちんと守りつつ、生徒たちは羽田空港からたんちょう釧路空港へ向けて飛び立ちました。

無事にたんちょう釧路空港に到着したのち、美幌峠で昼食をとり、最初の目的地であるワタミファーム美幌峠牧場へ向かいます。
美幌峠牧場は約300ヘクタール、東京ドーム約60個分という広大な敷地で乳牛300頭を有機の牧草飼育(グラスフェッド)をされています。有機で牧草飼育をしている牧場は日本全体の1%未満と言われ、その取り組みや熱意を責任者である福村さんからお話をいただきました。生徒たちは、懸命にメモを取り、真剣な眼差しでお話を聞いていました。また積極的に質問をする生徒もおり、事前学習や理事長先生の講座から得た学びを存分に活用していました。
美幌峠牧場で第一次産業の現場を見学した生徒は、その学びをもとに「渡辺体験牧場」で酪農体験を行いました。乳牛のエサやりや乳搾り、新鮮な牛乳を試飲するなど楽しみながら酪農の現場を体験することで、第一次産業についての理解が深まったようです。

二日目

修学旅行二日目は、「自然の雄大さ」と「いのちの重さ」を実感することができる行程でした。生徒たちは2グループに分かれ、カレイ捌き体験と野付半島のネイチャーガイドウォークをそれぞれ体験します。
野付半島では、ガイドの方の解説を聞きながら散策をし、自然が作り出した大地を自分の足で感じます。ここでしか見ることができない草花などを探すなど、北海道の自然を存分に体験することができました。また、この日は天気も良かったため、国後島もしっかりと見ることができ、教科書でしか見てこなかった北方領土問題をぐっと身近に感じた瞬間となりました。

 

カレイ捌き体験は標津町(しべつちょう)の漁師の方々のご協力のもと、実現することができました。捌かれまいとまな板の上でピチピチと跳ねるカレイに触れ、生徒たちは恐る恐るではありますが真剣に「いのち」と向き合っていました。体験を終えた生徒たちは「いのちをもらっているんだな」や「普段食べているものはこうやって届いているんだ」と口にしており、生きものをその手で捌くことで「いのちを頂いている」という感謝の思いを強く持つことができました。
ちなみに、カレイは冷凍したのち各家庭に送られ、自分が捌いたものを実際に食べることができます。煮付けにされたご家庭が多く、保護者の方からも大好評でした。

 

三日目
修学旅行ももう三日目。北海道らしからぬ暖かい日が続き、爽やかな海と空が広がります。
この日は、北方領土元島民の方から貴重なお話をしていただきました。国後島が占拠された日の出来事を昨日のことのように鮮明にお話されており、当時の衝撃や悲痛さをひしひしと感じました。また、これまでの返還活動の取り組みを聞き、「何年かかってもふるさとに帰りたい」という言葉が印象に残りました。
生徒たちは緊張した面持ちで元島民の方を見つめ、ときにメモすることさえも忘れ、熱心にお話を聴いていました。また、終了後に個別に質問やお礼をしたいという生徒もいました。今回の経験から、これまでは何となく遠くに感じていた北方領土問題をより身近に感じてもらい、自身の今後に活かしてほしいです。

午後は、お待ちかねのホエールウォッチング(Ⅱ期は天候不順のため中止)。ただし、この時期はクジラではなくシャチが見えるということで、シャチを追い求めて大海原を船で疾走していきます。
最初は中々見つけることができませんでしたが、観光船の方々のご尽力もあり、シャチの群れを見つけることができました!中には、イルカを目撃した船もあったようで、北海道の自然を満喫する特別な時間を過ごしました。

 

四日目
いよいよ修学旅行も最終日。さすがの生徒たちも疲労の色が見えますが、最後まで気を引き締めて行程を進めます。
まず、世界自然遺産である知床国立公園へ向かいます。雄大な自然の中、気持ちの良い風に吹かれて知床五湖の一つである一湖を見学します。また、ここで各クラスの記念撮影をし、旅の思い出を残しました。
お昼に海鮮丼を食べ、次に向かうはオホーツク流氷館です。ここでは、今の時期では学べない流氷の仕組みやオホーツク海の生態系について知ることができます。中でも流氷体感テラスでは、マイナス15℃の室内で本物の流氷に触れ、濡れたタオルを凍らせる「しばれ実験」を行うことができ、生徒たちはさながらライブ会場のごとく楽しそうにタオルを回していました。


四日間お世話になったバスドライバーとガイドの方々とお別れをし、帰りは女満別空港から羽田空港へと帰路につきます。Ⅱ期は天候が悪く、到着が遅れてしまいましたが、Ⅰ期・Ⅱ期ともに無事に東京まで戻ってくることができました。

「いのちのつながり」をテーマにした郁文館の修学旅行は、生徒たちにとって貴重な経験であり、大きな学びを得る行事となりました。あっという間の四日間でしたが、今回の修学旅行を今後に活かし、生徒が自分の「夢」に向かって邁進できるよう、教職員一同サポートしてまいります。
生徒による修学旅行のレポートは、9/30・10/1開催の郁秋祭(郁文館の文化祭)で展示予定ですので、ぜひご覧ください。

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