学友と肩を組みながら学生道にいそしむときも、
ひとり静かに瞑想するときにも、さらにまた、
上級生と下級生があたたかく励まし合うときなどに、
お互いの心を結ぶことのできるメロディーを唇に響かせ合うことは、
どんなにか楽しいものであろう。
昭和学園のように、入学式から卒業式の最後まで、一日の始まりから
夕べの鐘が鳴るときまで、一千人の若人の心と歌が美しく調和しながら
学園生活をくりひろげることは素晴らしいことである。
それのみでなく、学園を巣立ってから後も、喜びの訪れにも、疲れ患うおりにも、
若き日のスクール・ソングが生活に潤いを与え、新しい力をくわえてくれるもので
あって欲しい。
「学園歌集 巻頭言」 人見楠郎