本校の入学式は、入寮という巣立ちのときでもあります。
そんな人生最大の挑戦を応援するべく、
本校ではとても長い時間をかけて準備を進めてきました。
学校と寮の最高学年である高等科3年生は始業式よりも5日早く帰寮、
新入生を迎える教室や寮の部屋を清掃し、準備を整えました。
新1年生教室の床は上級生の念入りなワックスがけによってピッカピカに整っています。
入学式前日11日の夕方には、1人残って扉や椅子を磨き上げる「新入生係」リーダーO君の姿がありました。
新入生と保護者の方が胸につける名札は全て、生徒による手書きです。
筆(!)を握るのは高等科3年生のU君と高等科1年生のK君です。
一人ひとりに歓迎と激励の思いを込めて筆を入れていきます。
春休み中に新入生宛に送付された生徒作成のしおり「入学する友へ」。
伝統となったこの冊子は、不安に駆り立てられる新入生の心のよりどころとも言え、
卒業後も大切に保管しているという生徒がほとんどです。
一冊ずつ丁寧に綴じこんだ冊子の最終ページにはこんな言葉が記されていました。
「男子部の生活は辛いこと、大変なことなどがたくさんあると思います。
そのときは逃げ出さずに立ち向かい己を成長させてください。
しかし自分の力ではどうにもならないときには、
近くにいる上級生や友だちに相談し助け合って、
もし辛そうな友だちがいたなら相談に乗ってあげて、
支えあってください。
最後に、成長するには自分から行動しないと、
本当の意味での成長にはなりません。
自分から考え動き、また友だちと協力して、
ともに頑張っていきましょう。
君たちの入学を楽しみにしています。
74回生一同」
いよいよ明日、新しい友を迎えて創立79年目の生活が始まります。