高等科3年生は大学受験や内部進学試験を終えた3学期も、毎日授業を受け、考える力を養っています。
先日は数学の授業で、以下のグループ課題を行いました。
「A4用紙20枚を使って、35cm離した2つの机に架かる橋で、強度が強いものを作成せよ。
ただし、糊やテープ、ステープラーなどで紙を固定してはいけない。カッターやハサミなどで紙を切ることは自由。」

この課題に取り組んだ理由は、「与えられた条件のもと、どのようなものを作り上げることができるか」という点が、 数学と共通していると考えたためです。
数学は、公式を覚えることだけが重要なのではなく、与えられた条件を見極め、その条件のなかでどのようなことができるか、すなわち「より自由に考えられるようになる」ことが大切だと、本校では考えています。

実際の授業内容からご説明します。

A4用紙は、縦29.7cm、横21.0cmなので、そのままでは、35cmの隔たりを埋めることはできません。

そのため、各グループごとに話し合いを行い、どのようにして35cmより長い橋を作り上げるか、
また、どのようにして強度を確保するか、与えられた条件のもと試行錯誤しました。

強度の測り方は、5分間で木片を積み上げた個数によって測りました。
安定しない橋の上にいかにして木片を積み上げるか、実際に積み上げながら考えました。

最後の写真の作品が、今回一番積み上げた橋です。
この橋は、33個もの木片を支えることができました。

試合後、グループメンバーは、「丸の構造に注目し、どうすれば強くなるか、改良を重ねた」と
コメントしていました。
一枚では支えることができなくとも、枚数と工夫があれば、丈夫な橋を作り上げることができるということを、彼らは身をもって学びました。

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今回のように「用意された正解」が存在しない問題に対し、自ら考え、挑戦することに、本校では学びの意義を置いています。

受験のためではない本当の学びを追い求めて、様々な試行錯誤が日々続けられています。
(本校の特徴的な学びについてはこちらから)

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