2020年3月17日(火)は高Ⅲ登校日となりました。
新型コロナウイルス感染拡大を受け、また政府からの要請を受け、
女子聖学院でも3月2日から休校の措置をとり、年度末に予定されていた行事がここまですべて中止となっていました。

学校では「卒業式だけは縮小の形であったとしても実施したい」という願いをもって、
これまで様々に対策を検討してきました。

本日は明日の高校卒業式を前に高Ⅲの登校日を持ちました。
本来であれば、17日は例年「卒業礼拝」の日です。
「卒業礼拝」は卒業する高Ⅲがチャペルに揃い、後部座席で全教員が見守る中、女子聖学院で共に6年を過ごし、
一緒に成長が与えられたことを感謝する礼拝の時として大切に守られたきた最後の礼拝です。

今年はこのような状況の中、各教室にて放送の形で「最後の礼拝」を守りました。
渡部克己副校長は卒業する72回生が中1から高Ⅱまで学年主任として関わってこられました。
最後の副校長からのメッセージは、このような状況の中にあっても、女子聖で過ごした感謝と喜び、
そして将来に対する希望と励ましを与えるものでした。

以下抜粋です。

『72回生の皆さんと在学中最後の礼拝を、懐かしい皆さんの顔に会うことなく行うことになろうとは、
夢にも思っておりませんでした。皆さんの卒業を前にした真剣な眼差し、決意の眼差し、
それらを渡部はこの眼(まなこ)に焼き付けておきたいと願っていました。残念です。
「人生、思い通りにはならぬものだ」と、今改めて思わされています。
ですが、渡部はめげません。めげないことにしています。72回生の皆さんも、今回の一連の出来事を後ろ向きの発想にならずに乗り越えて欲しいと切に願っています。

最後のメッセージとして選んだのは新約聖書 ガラテヤの信徒への手紙 5章13節、14節
「あなた方が召されたのは、自由を得るためである。その自由を愛をもって互いに仕える機会としなさい。
律法の全体は”自分を愛するように、あなたの隣人を愛せよ”という一句に尽きるからである」です。

女子聖学院は自由であることの重要さ、重たさ、難儀さ、でも自由に活動した結果得られるものの素晴らしさを、毎日の礼拝や運動会・記念祭を初めとする多くの行事を通して学んできた学校です。
積極的自由に向けて訓練してきた学校です。そしてその背景には先輩から受け継いだ「温かさの伝統」があったことをどうぞ忘れずにいてください。
これから皆さんは、女子聖学院の卒業生として、世に立っていきます。
「あなた方が召されたのは、自由を得るためである。その自由を愛をもって互いに仕える機会としなさい」
この聖句をどうぞ心に刻み、ご自身の人生を創って行ってください。どうぞお元気で!

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 礼拝は放送で行われ、各教室にて
最後の礼拝のときを守りました
 渡部副校長先生
72回生の学年カラーの黄色いネクタイ

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