生徒の主体性を伸ばし、未来を切り拓く力の育成を

1922年、学びたいと願う女性に教育の機会を与えるべきという強い思いで本校が設立されました。女性が教育を受けることが困難な時代にあって、志を持つ女性が何とかして学びたいという熱い思いで門を叩いたのです。しかし、約100年の時を経て、歴史の変遷とともに子どもたちの学習観には大きな変化が生じてきました。モノや情報が溢れ、望まずとも与えられる時代になり、教育までもが過剰に与えられる時代になってきました。それに伴って学習者の態度は受け身になり、昔は自然に行われていたはずの「自ら考え、判断し、行動する」ということがますます難しくなってきました。
高度経済成長で大量生産が求められた時代は、マニュアルを忠実に守り、効率を重視し、システマティックに行動できる人材が求められていました。当時は個性的で尖った人材はあまり歓迎されていませんでした。しかし、近年のようにVUCAの時代と言われるような混沌とした先の見えない時代では、発想力や決断力が求められ、柔軟であり独創的な発想をもった人が必要とされています。マニュアル通りに行う作業はAIが取って代わるようになり、自分で考え、判断し、行動できる人材が求められているのです。
時代は繰り返します。一段レベルが上がって繰り返されるのです。昔、学ぶことを渇望した時代があったように、誰もが主体的に学ぼうとする時代がやってくることでしょう。もちろん、その時を待つのではなく、学校が時代を牽引していく必要があります。十文字が目指す教育は、本来人間が本能的に持ち合わせている「学びたい」と思う気持ちを刺激し、引き出す教育です。十文字は、生徒の主体性を伸ばし、先の見えない社会を自分で切り拓く力を育成しています。
校長 横尾 康治
教育目標
育てたい資質・能力(コンピテンシー)
本校では学校生活を通して、「挑戦する力・創造力・傾聴力・自己肯定感・表現力・共感力」の6つの資質・能力を育んでいくことを目指しています。
育成したい6つのコンピテンシーを身につけることで、生徒一人ひとりが自立した女性として社会で活躍していくことを願っています。
