昨日の松永信也先生のご講演に参加しました。生まれつき全盲の方が、ピンクが好きであるというエピソードに涙が流れてしまいました。幼少時にピンクのお洋服が似合っているとお母様をはじめ親戚の方々に褒められたからだそうです。幼少時に周囲の方々から受けた深い愛情は何事にもかえがたく、そして、生きて行く上での大事な土台となるのでしょう。相手を思いやっての言葉掛けの大切さを再認識いたしました。

そして、先生のご講演を聴きながら父方の祖母を思い出しました。祖母は私が大学1年生のときに亡くなりましたが、私が小学5年生のときに視力を失い、外出することなく家の中でラジオを聞きながら過ごしていました。父の前で祖父が泣きながら、視力を失わせてしまって申し訳ない、これから二人で楽しもうと思っていたのにというようなことを話していたことや、私が祖母に学校での出来事を話すと「そうかい。そうかい。」と言って笑顔で聞いてくれていたことなどを思い出しました。繰り返し祖母が「視力を失ったのが私でよかったって思っているよ。子供や孫だったら悲しいものね。」と話していたことを思い出しました。祖母の言葉をそのまま受け取っていましたが、松永先生のお話しを聞きながら、祖母は悔しい思いを打ち消すために何度も何度もそのようなことを孫の私に話していたのだと気付きました。

祖母の本当の思いに気付かされてくれた松永先生のご講演に改めて感謝いたします。そして、松永先生、祖母から教えていただいたことを忘れずに生徒たちと過ごしていきたいと思います。理不尽なことを受け入れ、周囲の方々のことを思いやりながら日々の生活を送りたいと考えております。

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