★★★かえつ有明中・高等学校校長 嘉悦 克 新ビジョンを語る★★★

 

2013年創立110年を迎える嘉悦学園は、創設者嘉悦孝の建学の精神を継承し、その時代に合ったビジョンを打ち出し、進化してきました。今回の「共学だけど、授業は別学」という新ビジョンも、そのような不易流行の一環です。
嘉悦孝の精神というのは、その時代固有の理由で埋もれた未来の才能を掘り起し、社会に貢献する人材を世に輩出することでした。

創設当時は、その隠れたる才能が埋もれた状態になっていたのは、女子でした。男子と同じ職業に就けないという壁があったのです。そこで女子の自立のために良妻賢母教育ではなく、経済という実学を身につける教育を実践しました。
やがて時代は男女共同参画社会になり、男女の壁は消えたかのようでしたが、今度は知識基盤社会が求める学力の壁が立ちはだかりました。また自然と社会と精神を横断的に結びつけることが要請される時代となりました。そこで、この21世紀型学力の壁を乗り超え、エコ感覚を大切にする学びの環境を形成すべく新たに共学校であるかえつ有明を創設しました。

しかし、その1期生を世に出す6年間の教育現場での格闘の末に、脳科学や新しい学習理論の進歩に伴い、男女が同じ学びの環境に位置しても、男女の学びの方法の違いを認識しなければ適切な成長を期待できないことに気づきました。

このように嘉悦学園は、実学の壁、学びの環境の壁を次々と乗り越え、今新たに学びの方法の壁を乗り超えようとしているのです。そして、壁を乗り超えるたびに、教師力は力強くなってきました。

「実学の壁」を乗り超える時に、「教授法」を身に付け、「学びの環境の壁」を乗り超える時に、「コーチング」を身に付けました。そして新たに「学びの方法の壁」を乗り超えようとしている今、教師は「プロデュース力」に挑戦することになったのです。 つまり、かえつ有明の教師は、生徒に知識を教えるだけではなく、生徒と共に未来を創る大きな志に燃えているのです。

 

 

 

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