10月27日(日)~30日(水)の3泊4日、高校2年生は沖縄修学旅行に行きました。台風が接近中でしたが、無事沖縄に到着した初日は「平和学習」がテーマでした。気温30度の暑い那覇空港に降り立ち、平和祈念堂での「平和講和」の後、訪れた「平和祈念館資料館」には「不発弾」のレプリカが生々しく展示されていました。

2日目に訪れた「糸数壕(アブチラガマ)」では暗い洞窟の中で身をひそめて過ごしていた民間の人々や兵士たち、女学生たちの身に起こった想像を絶する出来事をガイドさんの解説によって追体験しました。「ひめゆり平和祈念資料館」を見学した後は、戦争の悲惨さを伝えるこれらの資料を残し続けていくことで、戦争は絶対にしてはいけないという思いを強く持ちました。その後訪れた首里城公園では修復中の首里城の「正殿」の復旧工事の様子を間近で見ることができました。アメリカンビレッジの移動中の車内から見えたものは広大な基地で、沖縄の現実を目の当たりにしました。夜は友人と一緒に海鮮バーベキューの鉄板を囲みながらの楽しい夕食タイムをなりました。

3日目は小雨が降る中、それぞれの体験場所に移動してマリン体験を楽しみました。最後の宿泊先は海辺に立つリゾートホテル、本来ならはエメラルドグリーンのビーチに沈む夕陽を眺めるはずでしたが、この日は雨に濡れながら沖縄美ら海水族館とホテルを移動することになったのも、また思い出の一つとなりました。

沖縄の自然の中で、沖縄の文化を肌で感じながら、戦争と平和、命の重さを考えることができた修学旅行となりました。

 

沖縄到着!
沖縄到着!

ひめゆり平和祈念資料館
ひめゆり平和祈念資料館

 

マリンクラフト体験
マリンクラフト体験

シーサー作り
シーサー作り

 

きれいな海で記念写真
きれいな海で記念写真

アメリカンビレッジで記念写真
アメリカンビレッジで記念写真

 

沖縄ソーキそば
沖縄ソーキそば

国営沖縄記念公園(海洋博公園:沖縄美ら海水族館)
国営沖縄記念公園(海洋博公園)沖縄美ら海水族館

79年前、この美しい沖縄の地が、多くの命が消えていった戦争の地上戦の場となったことを、私たちは、忘れてはなりません。
ひめゆり学徒隊、白梅学徒隊……、愛おしい生徒たちを、戦場に送り出さねばならなかった、当時の先生たちの無念さを思うと、涙が止まりません。
修学旅行中の生徒たち、とても元気よく、はしゃいで、楽しそうに笑顔を見せています。そんな様子を見ながら、「この笑顔を永遠に。この命を大切に。」とより一層願わずにはいられません。そのためにはやはり、教育が大事です。
「ぬちどぅ宝」の意味をしっかりと伝えていくことを心に誓い、修学旅行引率を終えました。

10月19日(日)、第59回バトントワーリング関東大会に出場し、銀賞をいただきました。

限られた練習の中で作り上げた演技で、納得のいく結果にはなりませんでしたが、全体としてドロップが大きく減り、各個人でも6人全員成長できた大会だと思います!
1月に出場させていただくコンテストでは、さらに成長した演技ができるよう頑張ります!

 

早いもので主人が他界してから3年が経ちました。10年の闘病生活を二人三脚で、お互い寄り添いながら過ごしました。息子は就職し寮に入りましたのでほとんどを2人で乗り越え、毎週の通院や検査、治療と病院を掛け持ちし、考える余裕もなく日々が過ぎていったように思います。コロナ禍のため一度病院にはいれば会うこともかなわず心配な日が続いたのを思い出します。

もう治療ができなくなった最期に息子が寮から戻り、家族3人で2週間ぐらい過ごすことができました。家に持ち込んだ介護ベットの上で3人仲良く肩を寄せ合い食事をしました。

そして私たち二人を残し、主人は逝ってしまいました。二人になり、小さな家族になり、寂しいものだなと思いました。それでも日々が過ぎ、家族は成長していくのです。

息子の結婚が決まり、今年の初めお相手の家族と顔合わせがあり、新しい家族との出会いに幸せを感じました。息子自身も私が一人なのを心配し、高校生の頃は口もきいてくれずかっこつけていたのに、今ではよく声を掛けてくれます。家族を持つという責任感は人を育てるのだなと感心しました。

そして顔合わせから間もなくして、新しい命が宿ったと報告を受け、「えー、私もおばあちゃん?」「マダおばーちゃんになる覚悟はできないぞ」と、一瞬焦り、それからは、自分の母親がそうしたように、あれもこれも目に付くベビー用品を買っては笑顔になる、ダメおばーちゃんになったように思います。

初孫誕生の日、楽しみにしていたのですが、仕事で沖縄修学旅行の引率で近くにいることはできませんでした。出発の羽田空港ではクラスの生徒とともに「励ましライン」を送り、朗報を待つ日が続きました。修学旅行2日目、アブチラガマで戦争体験のお話を聞き、人の生死がゆがめられてしまう戦争のむごさを感じ、悲しさを生徒と共有しました。

その同じ日に17時間の陣痛を経て、男のこが濱田家に誕生しました。

私たちはずっと悲しみの中にいるわけではありません。毎日の中に幸せがあり、励ましがあり、笑顔があり、感謝があり、悔しさがあり、達成感があります。ただ、それを分かち合う家族がいれば、いろいろなことが何倍にも幸せに感じられるものです。

新しい命の誕生に感謝します。

 

英語科 濱田

入試本番を前に、2科目(国算)または4科目(国算英理社の中から選択)の入試体験ができます。

試験を受けた後は、各教科からの解説授業を行います。

 

ぜひ、ご参加をお待ちしております!

 

詳細・お申し込みはこちらから

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2024年12月7日(土)8:50から、駒沢学園記念講堂にて、仏教の開祖・釈尊しゃくそん(お釈迦さま)のお悟りをお祝いする成道会の式典を開催いたします。釈尊のご遺徳に触れる法要が、厳かに執り行われます。どうぞご自由にご参加ください。詳しくはポスターをご覧ください。

駒沢学園総合教育センター

 

成道会ポスター

2024年12月2日(月)から12月7日(土)の7:40~8:10に、毎年恒例の摂心会せっしんえ(早朝坐禅会)を開催いたします。はじめての方でも、ご自由にご参加ください。期間中何日でも参加可能です。詳しくは、チラシをご覧ください。

駒沢学園総合教育センター

 

摂心会(早朝坐禅会)のチラシ

りんどう祭で第2外国語などの発表をした21世紀ワールドスタディーズ(21WS)、後半では世界に目を向けた探究学習をしていきます。

 

今回は中学1年生での活動の様子をお伝えします。中学1年生では、探究とはなにかという点から授業が始まりました。そこで、自分なりの問をたてるために、自分自身を中心に据えたマインドマップを作成してみました。その後グループに分かれて1分間プレゼンをしてみます。生徒は、自分が好きなことでも1分間きちんと話すことが難しい! と言っていました。皆さんだったら、どんなことをスピーチしますか?

 

探究って何するの? グループで話しました
探究って何するの? グループで話しました

まずは自分のことを知ろう!
まずは自分のことを知ろう!

 

班で1分間プレゼン
班で1分間プレゼン

プレゼン以外にも役割があります
プレゼン以外にも役割があります

 

高校2年生は道元禅師について学びました。

駒沢学園では、曹洞宗の開祖である道元禅師の教えを学びます。

8歳でお母様を亡くされた後、諸行無常を感じて出家され、比叡山で修行されました。

 

比叡山横川・ 道元禅師得度霊跡①
比叡山横川・ 道元禅師得度霊跡 ①

比叡山横川・ 道元禅師得度霊跡②
比叡山横川・ 道元禅師得度霊跡 ②

しかし、「本来本法性、天然自性身」(人は生まれながらにしてすでに清浄で、もともと悟っている)という経典の一説に疑問を抱き、解決のために宋に留学しました。
そこで年老いた典座(料理係)と出会い、対話の中で大変多くの示唆を得たのでした。

道元禅師がこの出来事を著書(『典座教訓』)で記されており、授業ではこの対話について考えました。以下原文を一部紹介します。

 

座(ぞ)云(いわ)く、六十八歳なり。
山僧云く、如何(いかん)ぞ行者(あんじゃ)人工(にんく)を使はざる。
座 云く、他(た)は是(こ)れ吾にあらず。
山僧云く、老人家(ろうにんけ)、如法(にょほう)なり、
天日(てんじつ)且(か)つ恁(かく)の
ごとく熱し、如何(いかん)ぞ恁地(かくのごとく)にする。
座 云く、更に何(いず)れの時をか待たん。

 

典座と道元禅師(新宿区・大龍寺)
典座と道元禅師(新宿区・大龍寺)

駒沢学園出版『口語訳 道元禅師の典座教訓』
駒沢学園出版『口語訳 道元禅師の典座教訓』

訳すと、
典座は「68歳です」と答えました。
そこで私(道元禅師)は「どうして見習僧か下働きの人を使わないのですか」と聞くと、
典座は「他人がやったのでは自分がやったことにはなりません」と言いました。
私は「おっしゃるとおりですが、こんなにカンカン照りの暑いときにするのですか」と尋ねました。
すると、典座は「今やらなければいつやるというのですか」と。

この対話から、考えたことを各自論述し、クラスでシェアをしました。

生徒の感想を紹介します。

 

  • 典座の言葉「他は是れ吾にあらず」は、他人の行動や考えに依存せず、自分自身の行動の重要性を強調しています。禅師の問いかけに対し、典座は「今、しなければいつやるのか」という瞬間の重要性を説いていると思いました。
    私たちはしばしば未来や他人を意識して行動を先延ばしにしますが、今この瞬間にこそ行動することが大切です。この対話から、自己の責任を理解し、即行動することは重要なのだなーと改めて感じました。(K.S)
  • 普段の生活の中でついついしなければならない事を後回しにしたり、自ら進んでやろうとせずに人任せにしていたりすることが多い中で、老典座の言葉が今の私にすごく刺さりました。そして今まで自分に甘えてしまっていたことに気づくことができました。(Y.A)
  • すぐにやらなきゃいけないことや、近いうちにやらなきゃいけないことを後回しにしてしまうと、自分が死んでしまうとなった時、そのやってなかったことが死んでもずっと後悔することになるので今、自分ができることをしたいと思いました。(Y.T)
  • 典座という役職を下に見るようなことはしないで自分が体験して得る、体でわかる(体得)ことが大切であるという言葉が心に響きました。
    自分が実際に体験しないとわからない、理解することができない事が世の中多いと思うからです。(N.T)

私たちは、つい「他人に任せちゃえばいいや」と考えますが、人生は他人に変わってもらうことは不可能です。自分は自分を引き受けて生きるしかありません。

また、「今を生きる」ことは当たり前だと思いますが、
実は私たちの思考は過去に引っ張られて後悔したり、未来に不安を抱いたりして「今ここ」にしかない肝心な「一瞬」、本来の自分を見失っているのではないでしょうか。

この一瞬を生きることがいかに大切で、心の安らぎ(平安)をもたらすか、ということを学んでいます。

 

道元禅師の肖像画(比叡山・大講堂)
道元禅師の肖像画(比叡山・大講堂)

比叡山・大講堂の像(左から日蓮聖人、道元禅師、栄西禅師、智証大師)
比叡山・大講堂の像
(左から日蓮聖人、道元禅師、栄西禅師、智証大師)

 

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