12月20日(金)、2学期最後の登校日に、終業式を兼ねてクリスマス賛美礼拝を行いました。
クリスマスの賛美歌を共に何曲か歌いながら礼拝が進み、主のご降誕の喜びを感じる事ができました。

中学は東京女子大学チャプレン 五十嵐 成見 牧師、高校は日本キリスト教団吉祥寺教会前牧師 加藤 眞衣子 牧師にお話をしていただき、クリスマスの意味をしっかりと心に刻むことができる礼拝となりました。

11月15日(金)、推薦進学コースの高校3年生に対して、明治学院大学社会学部社会学科の仲修平先生が「教養原論」の講義をしてくださいました。

社会学からみた「他者」の観点から、「計量社会学の見方・測り方」と題して講義が行われました。

生徒の意見・感想を紹介します。

  • 自分が社会のどこに位置しているかという認識について質問があり、人によって様々な答えがあることを改めて感じた。もっとも、10層の5か6あたりで真ん中を追求する人は多かった。分布を知ること、他者を知ることで多くのことを知り、多くの価値観を持つことが増えていくと思う。世代間移動の説明を聞いて、私は親とは違う道を通りたいと思っているので、開放性が高いのだと感じた。
  • データからは見える他者だけではなく、見えない他者との繋がりや、社会の方向性を知ることができた。今ある社会の仕組みが全て当たり前というわけではない。そのため、生活の中での当たり前にもう一度目を向けて疑問を持って言語化し、探究していくと新たな視点が生まれるのではないかと感じた。
  • 自分の社会階層を量的に把握するという話では、自分の置かれている位置や、自分が自分で思う社会的地位など、人それぞれによって答え方が変わってくることがわかった。だからこそ、社会的調査が必要だし、計量的社会学が必要になってくるのだろう。今後のデジタル化や、少子高齢化についても考えていきたい。
  • 開放性が高い社会や閉鎖性が高い社会はどのような特徴を持っているのかについて学び、とても興味深いものだと思いました。また、今後AIやロボットが増えてデジタル化が進んでいき、労働人口の不足により少子高齢化が加速する社会など、私たちの未来はとても不安であるように感じました。
  • 自分の社会階層について考える機会はあまりなかったので、じっくり考えてみると難しかった。考えれば考えるほど、自分の立ち位置についてわからなくなり、当たり前とは何だろうと思った。他者を理解するためには、分布を知り、比べて、説明するべきだなと感じた。集団の傾向を理解することで、自分についても詳しく理解することができると感じた。
  • 人生を「つなわたり」で表した図が面白いなと感じた。人生は「つなわたり」であり、社会保険は命づなで、安全性を保つためには完全雇用されることが必要。図で表されたことで、とてもわかりやすかった。また、社会構造などにより、家族の職業なども影響して子供の職業選びが変化していくことを知り、難しいことだけど何もかもが人生に影響していると感じた。
  • 日常生活で生まれる疑問や違和感について考えることができた。統計的に考えることによって、数字で結果が出てくるのですぐに見てわかりやすくなると思った。社会層を量的に判断することで、階級帰属意識について考えさせられた。また、みんなの回答を知ることで、他の人の意見や考えを知ることができ、新たな観点から見ることができるようになった。
  • 授業の中で行ったようなアンケートなどを通して資料を集めて数値化することで、それらをデータにできる。そして社会の様々なことを研究する中で、日頃浮かび上がる疑問や違和感について統計学的な答えをひとまず出せると考えると、面白いなと思った。色んな学びを得る中で社会を生きる私たちにはたくさんの疑問が生まれる。それらの疑問を一つ一つクリアにしていくことに興味がある。どんな人にとっても社会学は身近なものだ。自分でも気になることを積極的に調べてみようと思った。

11月8日(金)、推薦進学コースの高校3年生に対して、明治学院大学経済学部経済学科の岡本実哲先生が「教養原論」の講義をしてくださいました。

経済学からみた「他者」の観点から、「経済学の最先端『マーケットデザイン』への招待」と題して講義が行われました。

生徒の意見・感想を紹介します。

  • 気になって研究したこと、勉強したことがいつか何かの役にたつと思うと学びがいがあるなと思った。優れたモノを作ることに捉われるのではなく、どうしたら平等に資源配分できるか考えることが大切。
  • 5人が寮の部屋を交換するときにどの組み合わせにすればよいかという質問に対して、みんなで色々なパターンを考えた。私が考えていたものと、友達が考えていたものでは全くと言っていいほど違っていた。何を1番大切にして考えるか、今までのよりも悪いことにしてしまわないかなど、とても考えさせられた。
  • 今まで友人と物を共有する際に、うまく配分することができず揉めた経験がある。どうすれば誰もが満足する配分をすることができるのかをいつも頑張って考えていたが、何にでも使える法則があることを知り感動した。また、それを経済とは縁がないようにも思える医療と結びつけて社会に貢献していることを知った。一つの分野だけではなく他の分野でも使うことができるような柔らかい思考を持ちたい。
  • 新しいことを発明しなくても、たくさんの人を救うことができるシステムを生み出せたのがすごいと思った。そして、自分たちが意味ないと思う勉強も、自分が思ってもないところに役立てられることがあるかもしれないから、何事にも全力でできる人になりたい。腎臓ドナーマッチングの話を聞いて、いろんな人が得できて幸せになれる制度をもっと増やしたいと思ったし、その制度にもいろんな配慮をしなければならないことも知ることができた。
  • 「ものごとは組み合わせを変えるだけで上手くいくことが多い」、「効率性と平等性は一致しない」という言葉が心に残りました。岡本先生も仰っていた通り、日本はものづくりに特化していると思います。しかし、経済学の観点から見ると、今ある資源を大切にしてそれを「組み合わせる」ことによってより良い結果が生まれるということを初めて知り、真理をついているなと思いました。
  • 優れた組み合わせをすることは難しく、いくつもの組み合わせがあって、嫌になるということがこれまでの考えで、避けてきた。今回学んだ「TTC Algorithm」は色々な場面で役に立ち、さまざまな要素を考慮しているのでとても優れていると思う。しかし、どうしても納得のいかない人が出てしまうことの心残りはある。全員が納得する結果を出すのは難しいと感じた。
  • 経済学は効率性を重視する反面、平等性については担保してくれない。だからこそ効率的かつ平等という二つの観点から物事をみると学問は味わい深くなるのではないかと思った。グループで何かを決める時に一番不満が出ない選択肢を選べるように心がけているが、より少ない手数で一番効率的な選択をするための方法を学べてよかった。TTCアルゴリズムは席替えなどに使ったらどうなるのか面白そうだと思った。
  • 今ある画期的なシステムは、基礎研究があったからこそ生まれたものが多いということを初めて知った。難しいことを知らないと発明ができないというわけではなくて、簡単なことで実験を重ねると新たな発見ができるということがわかった。自分の利益を皆が優先してしまうと争いが起こってしまう可能性があるから、アルゴリズムなどの考え方を日々の生活に役立てていきたいと思った。
  • 経済学というのは社会の病気=貧困、格差、失業、不況を治す医者のようなものと知り、また柔軟な思考で組み合わせを大切にしていることがわかった。資源配分がうまくいっていない状態が世界には起こっていることがわかり、貧困層の多さなどを聞いて、世界の現状を改めて考えさせられた。不適合なペアの場合でも組み合わせをうまく考えて、皆が得するようなやり方をすることができるのが経済学の面白いところだと思った。
  • 自分に正直な人が1番得をすると聞いてどんなことも正直にいうことが大切だと気づいた。他人のためを思っても裏目に出てしまう可能性があるためそこは少し残念だと感じた。
  • 経済学で医学に関わる話までつながっていて、とても興味深かった。私は交換の話では全員がなるべく得をして欲しいと思い、第一希望や第二希望になるようにすればなんでもいいと思い個人合理性しか考えていなかったけれど、ブロックという経済学の用語を知って、よく考えればまだ不満に思っている人がいて、全員が前向きな考えは持てないことに気づいた。私も自分の小さな発見を大切にしたい。
  • 無駄だと思った事も、今後見方や考え方を変えることで違った形で応用できることを学ぶことができた。答えや正解がない問題は、さまざまな角度から考え続けることが大切だと感じた。
  • 経済学は人間社会を改善するための道具だということがわかりました。また、ものを交換するという具体例で、色々な組み合わせを考えることができて楽しかったです。優れたものも大切だが、ある材料でいかに上手い組み合わせを作るかが大事だとわかり、結果と努力と似ていると考えました。
  • 物事は組み合わせを変えるだけでうまく行くことが多いということを学んだ。しかし、勿体ないものが無いように、効率の良いものであるように、交換に参加した人ができるだけ不満が出ないように配分しようとしても格差を生んでしまう場合がある。すぐに新たなものに手を出すのではなく、今ある資源を有効活用できるようになりたい。

明治学院東村山高校ではボランティア活動として、各クラス1名ずつフィリピンの子どもたちの就学支援を行っています。
3年間を通じて支援を行ってきた高校3年生を対象にCFJ(特定非営利活動法人チャイルドファンドジャパン)の担当者の方から講演を行っていただき、チャイルドたちの成長の様子を詳しく伺いました。
まだ小さかったチャイルドたちが大きくなっている様子や、勉強を続けながら一家の働き手となっている様子が語られ、私たちの支援が活かされているいことを実感することができました。

11月30日(土)、東村山市富士見公民館にて、中学2年生のための音楽鑑賞教室を行いました。
今年も打楽器ぐるーぷWoodsのみなさまをお迎えして、迫力のあるパーカッションの演奏をしていただきました。マリンバを中心に様々な打楽器が会場に鳴り響き、生徒たちは興味津々に演奏を聴いていました。舞台上に上がってWoodsのみなさまと一緒に演奏したときの生徒たちの表情は、とても生き生きとしていました。

明学大の先生による高3生への講義「教養原論」を行いました<第6回>

10月25日(金)、推薦進学コースの高校3年生に対して、明治学院大学経済学部経営学科教授の吉田真先生が「教養原論」の講義をしてくださいました。

経済学・経営学からみた「他者」の観点から、「ドイツを代表する企業 フォルクスワーゲン社」についての内容を中心に、講義が行われました。

生徒の意見・感想を紹介します。

  • 企業倫理や様々な問題への意識が高まる中で、戦争などでどのように企業が責任を持って行動すべきかを考えさせられる授業でした。フォルクスワーゲンは電動車の開発に注力し、持続可能な未来を目指している点も注目だし、歴史を通じての変革と適応力は、今後の自動車産業においても重要な要素だと思った。フォルクスワーゲンの歴史は、成功と失敗、革新と反省が交錯する、とても教訓的なお話でした。日本とドイツのものづくりへの信頼の話が興味深かったです。
  • 私たちの身近にあるものもドイツ産のものが多く、意外なところで触れ合っているのだと感じた。特に日本の会社と比べてドイツの会社は子会社や連携会社、傘下の会社が多く、より多角で結びつきがあるのだと思った。日本の会社も多くの会社が結んで大きな会社にしていくことで、世界に通用する会社へと進化していくことができるのではないかと考えた。
  • 日常の中にあるドイツ語は何があるか問われた時に思いつくことができなかったが、グミやゲネプロやアルバイトなど、身近に使われている言葉の中に多くのドイツ語があるということを初めて知った。フォルクスワーゲン社は時代の流れに伴い、企業として生き残っていくための取り組みをしている。今でも世界中に名を馳せている企業はその企業独自の工夫がされていると改めてわかった。
  • フォルクスワーゲンは歴史がとても長い企業だが、そのような企業でも一度不祥事を起こしてしまったらその信頼を取り戻すのがとても難しいということを知った。
  • 今まで知らなかった歴史や名前の理由、ドイツ国内での扱いなどたくさんの新しい発見があった。フォルクスワーゲン社などの企業は、その時代や情勢によって発展をしていて、とてもおもしろかった。私たちの身近で使っているものはドイツ産のものも多く、知らないうちにドイツ産のものと関わっているのだなと思った。フォルクスワーゲンの歴史を聞くことで、どうやったら、企業が発展していくのか、世界へと通用する企業になるのかがわかった。日本の会社はドイツと繋がっていることが多いと知って、大きい企業になるためには、他の国と繋がることが大切なことだと気づいた。
  • ドイツの文化に触れることができて面白かった。日本で当たり前に使われている言葉やブランドが意外とドイツから来た外来語なのだという事実を知って驚いた。また、ドイツは車が有名だが、フォルクスワーゲンがポルシェと支え合いながら経営を進めてきたことは初めて知った。歴史で習ったヒトラーのことや第二次世界大戦、その他リーマンショックや不正問題の浮上など様々な問題がある中で、それらを様々な形で乗り越えてきたことに尊敬すると共に、その経営方針や問題解決能力を学び、参考にしたいと思った。
  • 特に日本車が好きなので、フォルクスワーゲン社についての話を聞くことで、日本とドイツの似ているところなども多く感じて面白かった。ドイツの車は日本の車と同じような、「車らしい」エンジン音がして心をくすぐられるような車が多く、そういった点でも日本との共通性を感じた。
  • 今でも日本で使われているドイツ語が多くあることを知りました。また、フォルクスワーゲン社の歴史について知り、経営戦略の中で今まで解雇者を出していなかったのに、ポルシェの不祥事により初めて経費削減をしたというのは大きな問題であり、長い歴史の中で驚くべきことだと思いました。歴史と経営は結びついていて、戦争や問題が起こったときに時と場合に合わせて経営戦略を考えることが必要だと思いました。

12月2日(月)16:15より点灯式を行いました。 チャペルで礼拝を行い、その後外へ移動してイルミネーションを点灯させ、クリスマスをお祝いする準備に入りました。
参加してくれた多くの生徒と共に、クリスマスへの一歩を踏み出すことができました。

10月18日(金)、推薦進学コースの高校3年生に対して、明治学院大学文学部フランス文学科の鈴木和彦先生が「教養原論」の講義をしてくださいました。
人文学からみた「他者」の観点から、フランスの標語「自由 平等 友愛」を事例に、講義が行われました。

生徒の意見・感想を紹介します。

  • フランスの文化やフランスの音楽を聴いてどう思うかなど、フランスに関するところから人間の性格や習性などに着眼し関連付けて授業が行われたため、わかりやすく、面白かった。やはり他国について知るということは自分の価値観や考え方を変えてくれるため、とても楽しい。
  • 他者の定義が、「困っているかもしれない人」ということに感銘を受けた。困っているかもしれない人に全員が気づけるわけではなく、気づける人がすばらしく、そのような人になれるように普段から経験をたくさん積みたいと思った。紹介されたフランス語の歌で、友愛という意味の深さに気づくことができた。また、友愛は後から付け足されたことから、人は友愛を忘れがちなので意識しようと思った。
  • 〝言葉では覚えないことが大事〟という言葉が心に残った。自分自身も、言葉では理解が軽くすぐに忘れてしまうことがよくある。しかし、行動の中で気づけたことはずっと心に残り、理解できるのでとても共感をした。また、イト・ナガさんの逆の立場で考えるということは当たり前のことを言っているようで、物事の真理を突いているなと感じた。
  • 大事なことはとっくに学んでおり、最初に学んだことを思い出すことが大切。フランスの「自由 平等 友愛」の3つから「他者」について考えるために、E.Jの歌を聞いた。初めに聴いた時はサッカーで盛り上がっているフランス人の感情を表している歌かと思ったが、実際には歌詞に出てくるポグバ、ムバッペ、カンテの3人のアフリカ系フランス人のサッカー選手を通して、フランスの人種差別を風刺した歌だと聞いてとても驚いた。
  • 最初の、 “do for others” よりも “do as an other”のほうが大事だと思う、との話にまず惹きつけられた。「他者」の定義が、困っているかもしれないという状態だからこそ手を差し伸べるために、自分がまず「他者」になるという言葉に感心した。自由、平等、友愛は並んでいるのではなく友愛に支えられた上で自由、平等が生まれるということにも納得できた。
  • 世界人権宣言は、フランス人権宣言や1848年のフランスの憲法がルーツとなっていて、フランスは世界で最初に人権を定めた国だと知り感動した。
  • 言葉で語ることが全てであると思ってしまっていたが、何度も言われていることはなんとなく軽く聞こえてしまうし、大切さが薄れてしまうことがあるから、言葉よりも行動が大事だと知った。困っているような人がいたら励ましの言葉をかけておしまいではなく、行動をしていかなくてはいけない。自分が辛かった思いは必ず他者を助けるために生かされるという言葉を聞いて心が軽くなった。
  • 大事なのは言葉(自由、平等、友愛とは)ではなく、行為や考えを見逃さないこと。それが大切だと思った。日常生活の中で思う自由は、本当な自由なのかと考えるきっかけになった。私は友愛の精神を大切にして、人々と関わり合いながら、これからの日常生活を送っていこうと思った。
  • フランスには、音楽で国を揶揄するバンドがあることにびっくりしました。日本では音楽で風刺を行う人は現代にはあまりいないので、フランスの文化に触れられてとても面白かったです。他文化に触れることは楽しいのだと感じました。
  • フランスがワールドカップで優勝したときにムバッペが貢献していたのを見ていたが、その裏で人種差別の問題が再燃していたとは知らなかった。フランスは「自由 平等 友愛」を原則にしているが、人種差別は根強く残っていて、白人に対して利益を生み出したり、役に立ったりしたときだけまるで人種差別がなかったかのように、感謝して仲間だと認めたふりをするのはどうかと思った。前回のワールドカップでも、差別するような言動があり炎上していたことが印象に残っている。サッカーは、相手をリスペクトして競うスポーツのはずなのに、結局、差別は変わっていないのだと落胆した。差別がなくなることは難しいだろうが、目標として足並みを揃え、常に根絶を求めていくことが大切だと考えた。自分はすごくて、偉くて頑張っていると思いたいがために、誰かと比べて、誰かを悪く言うという人間の実態が感じられた。
  • フランスは我々が見ている表面上ではとても綺麗でおしゃれな人々ばかりで平和な国だと思っていた。オリンピックでのセーヌ川や移民問題など、裏側のフランスの破片を見ることができた。物事がどうなっているのかよく考えて深読みする力がとても大切だと思う。
  • 先生がおっしゃっていた、自分の安心できる居場所にあぐらをかいているのは嫌だ、という言葉にすごく共感した。自分の友達がいない環境に足を踏み入れるのは勇気がいるし、一人で何かに挑戦するというのは難しいことだけれど、そうやってためらってばかりいたら自分のやりたいことができなくなってしまう。
  • フランスの3人組バンド E.Jの歌の中では、何回も自由や平等、サッカー選手の名前の言葉を繰り返していて、政治的な問題を解決できていないことを表しているとわかりました。今、日本のアーティストは、なかなか政治的なことの発言はタブーになっていて、歌詞にするのは難しいと思うので、とても影響力のある歌だと感じました。
  • フランスを象徴する、自由・平等・友愛の言葉は多くの意味が含まれていることを知った。この3つは並んでいるように見えて、友愛だけは独立して存在している。フランス人宣言などから分かるように、最初は自由と平等が重要視されていた。その半世紀後の憲法で、初めて友愛が取り上げられた。ドラクロワの絵にあるように、民衆を導く自由の女神は後ろを向いて、まだ自由を手に入れていない人々を確認している。これこそが友愛を表している。私たちは自由と平等は生まれながらに持っていたとしても、友愛の思いは自分の力で身につけるしかない。今後の人生で、より多くの人と接することになるだろうが、友愛の思いを持って生きていきたい。

11月27日(水)6時間目、高校1年生はキャリアデザイン講演会を実施しました。
講演者の関根圭祐さんは、本校の47期卒業生で、現在株式会社Athlete Solutionに所属し、FIFA(国際サッカー連盟)公認のFootball Agentとして活躍されています。関根さんは、プレミアリーグのブライトン・アンド・ホーヴ・アルビオンFCに所属する三笘薫選手をはじめ、Jリーグおよび海外で活躍するプロサッカー選手と契約し、選手の契約交渉やクラブ間の移籍交渉などを担当されています。

関根さんは14歳のとき、プレイしていたゲームをきっかけにサッカー選手の移籍に興味を持ち、契約交渉を行うFootball Agentという存在を知りました。明治学院中学校から明治学院東村山高校、明治学院大学と進学し、いずれもサッカー部に所属。大学3年次からサッカー選手のエージェント会社でアルバイトを始めるとともに、プロサッカーチームのエキップマネージャー(用具係)や栃木SCの運営スタッフとしてのインターン経験を積み、大学卒業後に現職に就きました。

講演では、「夢を持ち、夢を語る」「夢を叶えるために逆算する」という2点を中心に、行動することの重要性や、出会いを大切にすることについて語ってくださいました。また、現高校1年生が掲げる学年目標「《愛》-思いやり、《夢》-歩み、《挑戦》-行動」とも結びつけた内容でお話しくださいました。この講演を通じて、生徒一人ひとりが夢を持つことの大切さに気づき、自分のキャリアについて考えるきっかけとなることを願っています。

なお、講演後には生徒とのQ&Aが行われました。その一部を以下に紹介します。

Q. 高校時代にやっておいてよかったと思うことは?
A. 英語を学べる環境がある高校時代に、ぜひ英語の学習をしておきましょう!

Q. うまくいかないことがあったとき、どのように切り替えていますか?
A. 仕事では、うまくいかないことのほうが多いですが、自分の力ではコントロールできないことには悩む時間を取らないようにしています。

<生徒の感想>

  • 今回の講演会で、私は夢を口に出して、その夢に向けて自ら行動をしていくことがなによりも大切な事だと学ぶことが出来た。夢は自分だけでは叶えるのは難しい事だと思う。そこで、口に出して、周りに知ってもらい、協力してもらう事で、より夢が叶いやすくなるのだと知った。また、自らそれに向かって、分からないことを調べたり、チャンスをつかみに行ったりすることで、夢を叶えられるのだと分かった。
  • 関根さんがいまのお仕事についた理由は、中学生の頃にはじめたゲームだと聞いた時はとても驚いた。自分のなりたい将来像は探して出てくるものでもなくて、日常に潜んでいることが多いのではないかといままでのキャリア講演会で学んだ。また同時に、行動力、コミュニケーション能力、忍耐力、英語力が未来に絶対に必要だと感じた。これらは学校でも習得することが出来ると感じたから、これからはこれらをなるべく頑張りたいと思う。また、周りの大人の話も聞いて、キャリアについて追求していきたい。

10月11日(金)、推薦進学コースの高校3年生に対して、明治学院大学文学部 英文学科教授の貞廣真紀先生が「教養原論」の講義をしてくださいました。

人文学からみた「他者」の観点から、「アメリカ先住民表象に注目して DEIを考える」をテーマに、講義が行われました。DEI(Diversity, Equity and Inclusion/多様性、公平性、包括性)について学び、考えました。

生徒の意見・感想を紹介します。

  • 最初は、実写映画のアリエルが有名なディズニーアニメとは容姿がかなり違うため驚いた。しかし、黒人の女の子が黒人のアリエルを見て喜んでいる動画を見て私も嬉しくなった。ディズニープリンセスは声が重要という意見を聞いてすごく納得したし、容姿に関してはディズニーアニメとは別のものだと考えれば良いのかなと思った。
  • 良い面だけの歴史ではなく悪い面の歴史も存在しているということを理解するべきであると感じた。単純に偉大なことを成し遂げたから偉人であるという安直な考え方では批判されるし、頭が悪いと思われる。私たちの目に入ってきやすいメディアなどが黒人や先住民族など、これまで差別を受けていた人をキャストとして使うのは、差別を無くそうという意味も含まれているとも感じた。
  • 植民支配の歴史は、先住民との抗争の歴史だが、そういった歴史から目を背けず、向き合っていくことが必要だ。「エイプリルの七面鳥」の一部を見て、様々な人種が共存して生きていて、それこそがアメリカだということを伝えていた。苦手な家族と向き合って、人種関係なく協力して生きていくことで、愛が広がっていく姿が、とても素敵だと思った。七面鳥料理のように、様々な人種、国籍、思想を持った人たちが手を取り合って生きていける社会を目指していきたい。
  • 中学の時に「ポカホンタス」を見たことがある。ディズニーが作り出したフィクションかと思っていたけれど、ポカホンタスが実在していたと知り、とても興味が湧いた。
  • 映画は、ただ楽しいや面白いという捉え方をするだけではなく、登場してくる細かい演出にさまざまな思いが込められているということがわかった。これから映画をみるときはその映画が伝えたいことをよく考えていきたい。
  • 行き過ぎたポリコレは逆に差別を意識させてしまうことがある。なんでもかんでもアジア人や黒人を起用すれば良いというわけではないと思った。
  • リトルマーメイドにキャスティングされたのが黒人の女優だと知り、喜んでいる黒人の子どもたちの動画を見て、改めて口先だけでなく、行動にうつして差別をなくしていくべきだと思った。偏見により人種差別がおこってしまっていると考える。そのため、私たちはお互いを知り偏見をなくす必要があると考える。DEIの多様性、公正性、包括性について身近なところから考えていきたい。
  • 今回の授業で扱ったような先住民に関する問題のように、一つの国だけでなく世界全体として改善していくべき問題を取り上げた映像作品は、国の制限なく視聴できるようになってほしい。このままでは日本では先住民などの問題と触れ合う機会を失い、関心を持たないことになる。また、実際に映像を見たあと、自分では気づくことができないような注目ポイントについて、他の人の意見を聞いて考えることができたのが良かったです。
  • リトルマーメイドの実写映画を最初に知った時に、どちらかというと反対派だった。しかし、黒人の幼い子供たちがリトルマーメイドを見て目をキラキラさせているのを見て、こういうマイノリティを尊重した映画も大切なのだと感じた。世界的にマイノリティが注目され、少しずつ変化しつつあるが、まだまだ差別的な考え方や、多数派を尊重する文化が当たり前だと感じた。MMIW(先住民の女性と少女の誘拐・殺害事件を認知させるための運動)について初めて聞き、世界にはその活動を応援して、広めてくれる人がいることに驚いて、いろんな活動に目を向けたいと思った。
  • ディズニー映画「アリエル」の実写で黒人のキャストが採用されたことについて世間からは批判の声も相次いだが、私は実際にこの映画を見て、ディズニープリンセスはビジュアルが全てなのではなく声や歌、その物語で構成されて作品ができているため、見てあまり違和感を覚えなかったし、見終わった後はアリエルにしか見えなかった。また、私は少し表現を変えてあることはとても面白いと感じるが、別の角度から見ると批判される部分も出てきてしまうとわかった。
  • ポリコレのアリエルに対して肯定的な生徒が多かったのが印象的だった。私は、あの映画は人種差別ではなく、原作改変で叩かれていると思っているし、キャスティングの時点で私も見ようとは思わなかったからだ。ポリコレの押し付けは、原作が蔑ろにされると思う。
  • アカデミー賞やハリウッドの話の中で、マイノリティについての改善話はあるが実際には変化がないことから、人は口だけで行動に移さないことが多いことを再認識させられた。またMMIWでは先住民女性が行方不明になっても無視して数字も隠していることに驚いた。今、私たちに求められているのは考えることではなく、動くことだと思う。現在の問題は少し前から言われ続けていて変わることはなく、誰も行動に移さないため解決しないのだろう。私一人が行動するだけでは何ら変わらないのかもしれない。しかし一人一人が現状を理解すれば大きな輪となり世界を変えるのではないだろうか。顔に赤い手形をつけた俳優たちのように、私ができることをしたい。
  • 先住民のことを知っているつもりでも差別的になってしまうように、自分が何も気にせずにみていた世界が、違う角度から見ると差別的であると感じたりする。自分の考え方や固定概念が全て正しいというわけではないから、合っていると感じたことであっても一度疑問に思い、視点を変えて考えていきたい。
  • そもそも私は大幅な原作改変は好きではない。アンデルセンとディズニーの作品は別物だと考えている(タイトルが違うし、あくまでも題材だと考えている)。だから、改変するなら同じタイトルで実写版とか銘打たないで、タイトルを変えてほしい。また、皆殺しにされなかったことへの感謝祭は、侵入して来た方が悪いのにと思った。
  • わたしは今までディズニーの実写化について、原作に忠実な俳優を起用するべきだと考えていたため、リトルマーメイドの黒人の主人公や白雪姫の肌が白く無いということに違和感を覚えていたが、ディスカッションをする上で他の意見を知ることができ新たな視点を持つことができた。自分が良いと思っている表象も、別の角度から見ると否定されるものである可能性があるということを学んだ。多方面から物事を考えられるようになりたい。

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