少人数教育と 個別的な対応を 重視する むさしの学園小学校です。
今日は、中学校設立用の校地購入をしたお話からです。
1957(昭和32)年のことでした。
小学校だけのむさしの学園では、かねてより、中学校や高校の設立を
希望する声が多くありました。
そこで、府中市北東部の多磨町でよい条件の土地が見つかり、いよいよ、
話がまとまったのでした。
太平洋戦争後、現在に至るまで、私立の学校(小学校以上)は、学校法人が
設立しなくてはならないルールになっています。
そして、その新たな設置や人数の変更など、大きな手続きは、都道府県の
私学審議会での審査を経て、認可を受けなくてはいけないことになって
いるのです。
そこで、その手続きにのっとり、中学校設立の申請をおこなったのです。
しかし…
理由は示されないまま、2度にわたって審議未了、つまりは、
認可を受けられなかったのです。
今となっては、その詳細もわかりませんが、とにかく、認可を受けられなかった
ということは事実です。
恨んでも、愚痴を言っても始まりません。
手狭になっていた武蔵境(境南)の校地から、多磨に移転することに
なりました。
府中とはいっても、武蔵境からはわずか2駅で、時間も数分です。
それでいて、緑が多く、野川の流れる理想的な土地でした。
1964(昭和39)年、東京オリンピックで湧いたこの年の4月、
むさしの学園は、3度目の引っ越しをしました。
新しい校舎は、3階建て、鉄筋コンクリート造の頑丈な作りです。
最寄りの多磨駅からも3分と、ほど近く、そして、野川までも歩いて
10分とかかりません。
創立当初の西久保・戦後の武蔵境、そして、多磨と、それぞれの
場所で、それぞれの大切な日々があります。
時間としては、もう多磨での時間が一番長くなりました。
多磨に来た時に建てた校舎も今はなく、2代目校舎になっています。
しかし、今でも年に一度は必ず集まる同窓会では、西久保時代の
卒業生も、武蔵境時代の卒業生も、多磨の卒業生も、何か、同じものを
もっていると感じているのです。
場所や建物が変わっても、創立以来、むさしの学園が大切にしてきた
思いというのは、形を変えて受け継がれています。
むさしの学園小学校
042-361-9655