少人数教育と 個別的な対応を 重視する むさしの学園小学校です。
今日は、
「札幌農学校 と むさしの学園」
と題して、書かせていただきます。
むさしの学園は、武蔵野の地に始まったことによる名前です。
そんなむさしの学園が、札幌農学校とどんなつながりが
あるのでしょうか?
むさしの学園は、三人の若き教師たちにより設立されました。
佐藤 藤太郎(さとう とうたろう)
吹本 喜一(ふきもと きいち)
阪本 浅之助(さかもと あさのすけ)
この三人は、札幌農学校を卒業した内村鑑三の弟子なのです。
札幌農学校といえば、有名なのが、
「少年よ、大志を抱け」
のクラーク博士でしょう。
クラーク博士自身が、札幌農学校にいた時間は、わずか1年足らずで、
札幌農学校二期生の内村鑑三が、直接に教えを受けたことはなかった
ようです。
しかし、クラーク博士が一期生に与えた影響はとても大きいもので、
内村鑑三も、ここでキリスト教に改宗したそうです。
内村鑑三は、「無教会主義」といわれるキリスト教信仰のあり方を
提唱しました。
この内村鑑三のもとで、学び、親交を深めたのが、創立者の三人です。
三人は、天のめぐみ豊かな武蔵野の地に、「松下村塾」を範とする
ような小学校の創設に力を注ぎました。
・聖書の教えに基づく、「愛の翼で子どもたちの持っている力を
引き出す」教育
・個々の進度に合わせる指導を旨とした少人数・小さな学び舎での
教育
・教師と子ども達とが協力し合って創りあげる寺子屋式の
人格教育
・土に触れ植物を育て、本格的な労働を楽しむ心を大切にする
教育
・大自然に身をゆだね、日光を浴び、武蔵野を巡り歩く健康第一の
教育
などなど、若く、理想に燃えた三人は、寝る間を惜しんだのは
もちろん、粗末な暮らしにも耐えて、学校の創設に邁進した
とのことです。
関東大震災を乗り越え、六人の子どもとともに始まった
むさしの学園、創立初年の様子を次回はご紹介します。