本校は昨年度より、文部科学省の研究開発校に指定され、

現行の学習指導要領の世界史必修に代わる新科目として、

『歴史基礎』『地理基礎』の2科目を設置し、基礎学力の一層の向上を図るための研究をしています。

その実践として先日、本校にて「これからの地理歴史教育を考える」をテーマに

シンポジウムを開催いたしました。

当日は、多くの方々にお越し頂き、今までの研究の成果を発表する「公開授業」を実施いたしました。

歴史基礎では、アジア太平洋戦争とはどのような戦争だったのかを考える授業を展開しました。

日中戦争を中心に日本が抱えていた諸問題、米英との関係、ドイツとの連携など、

資料を通して、なぜこの戦争は起こったのか、避ける道はなかったのかを生徒考えさせ、

グループで討論をさせた後、集約した意見を発表させました。

地理基礎では「どのような学校種でも取組める授業」、「地理が専門でない教員も容易に取組める授業」を

テーマに授業展開しました。授業内では自分の考えていること、思っていることをどのように文章にし、

相手に伝えるかということをポイントに、グループワークを積極的に導入しています。

今回の研究授業では、地球的な課題の環境問題を取り扱い、「海洋汚染」に着目させました。

授業でのグループワーク等を通じ、海洋汚染が地球規模の問題であると認識させて、

より具体的な対策を考えさせることで他の地球規模の環境問題への興味・関心も深めさせました。

公開授業の後は、油井大三郎先生 (東京女子大学現代教養学部教授)にご講演いただきました。

題目は「グローバル化時代の地理・歴史教育の模索」です。

今後求められる地理・歴史教育とはどのようなものなのかを論じて頂きました。

その後はご講演いただいた演題をもとに、油井先生を初め、井田仁康先生(筑波大学人間系教授)、

長谷川賢先生(日本文化大学法学部准教授)、宮本久也先生(東京都立西高等学校校長)をお招きし、

本校の校長揚村洋一郎も加わりパネルディスカッションを行いました。

公開授業、講演、パネルディスカッションと非常に内容の濃い研究発表会となりました。

当日、ご来校いただきました方々を初め、関係各所の先生方のご支援の賜物と厚く御礼申し上げます。

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