11月16日(土)、17日(日)の2日間、東京ビックサイトタイム24ビルにおいて、第13回全日本高校模擬国連大会が開催されました。全国から書類課題を通過した86チーム、172名が集まる中、本校からは高校2年生の丹後向日葵さんと西部陽菜さんが参加し、見事優秀賞に輝きました。そして、来年5月に国連本部で開会式の行われるニューヨーク国際大会に日本代表団として派遣されることとなりました。
今回の議題は「死刑モラトリアム」です。1つ目の論点は「死刑と生命権のつながり」で、「死刑は生命権の侵害にあたるのか、もしくは生命権の侵害の例外と言えるのか」ということでした。2つ目の論点は「死刑モラトリアムを導入、推進するための方策」です。死刑存置派と死刑廃止派という両極が対立する中、その溝を埋めながらこれらの論点について話し合い、国際決議として合意に達することが今会議のゴールでした。
本校の生徒はケニア大使として参加しましたが、ケニアは死刑制度を持ち、死刑判決を出しながらも30年以上執行を停止しているモラトリアム派(実質的廃止国)です。序盤のグループ形成はプラン通りにいかず、苦しい立場から交渉が始まりましたが、中間的な立ち位置から存置派、廃止派と粘り強く交渉を進め、中盤以降はグループのまとめ役として活躍し、決議案を提出するに至りました。他国の大使からの信頼度も高く、存置派と廃止派の懸け橋となった交渉力と斬新な政策案が高く評価されての受賞です。
7月から書類課題に取り組み、そして10月に本大会出場が決まってからは1か月半ずっとリサーチと政策立案に注力をしてきました。日本語の本やホームページはもちろんのこと、過去の国連決議案や各国政府のホームページ、ケニア政府の資料などにも目を通し、そのリサーチ量は圧巻そのものでした。その2人の努力が最高の形で実を結び、学校としても大変喜ばしく、そして誇りに思っています。5月のニューヨーク大会では、日本代表として胸を張って、さらなる成長を見せてくれることを期待しています。
また12月26日、27日には本校主催の模擬国連大会が開かれ、約30校400名が集まります。今回は本校の高校2年生の生徒たちが渋谷教育学園渋谷高等学校と協力して会議の運営、進行にあたります。模擬国連の魅力に少しでも多くの大妻生が触れ、他校の生徒と切磋琢磨しながら自らの世界と可能性を広げていってほしいです。ぜひ後輩にこのバトンが引き継がれ、本校の模擬国連がますます活性化されることを願っています。

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