
boxという英単語にはボクシングをすると言う動詞の意味がある。
僕にとってボクシングとは人がお互いに顔や腹を殴り合って、額や体から血を流す残酷なイメージのスポーツ...いや、スポーツとも正直言い難いものだった。
試合を見に行きたいとも思ったことがない。
しかしこの本を読んでいくと次第に自分がボクシングに興奮していくのに気がついた。
なんて熱いスポーツなのだろうと思った。試合の前には自らの限界まで減量し、自分のフォームが身に染みつくまで練習し、相手のパンチを恐れないよう精神力を高め、そして死を覚悟して試合に臨むのだ。
相当の肝が据わっていて根性のある奴しか出来ないのだろうと思った。
情けないが自分は絶対やっていける気がしない。
練習の場面では部員を応援し成長を喜ぶ自分がいて、試合では実際に会場にいるかのように手に汗を握るような思いでこの本を読んでいる自分がいた。
自然にその本の中に溶け込めた。部員の勝利を自分のことのように喜んだ。
この本を読んで改めてスポーツの素晴らしさを痛感した。
スポーツを通して学ぶことは技術だけではない。
僕は中学の時サッカー部に入っていたが、今でも仲が続いている人はクラスメイトより部活のメンバーの方が多いことに気づいた。
高3になって最初の行事に球技大会がある。
この球技大会でもスポーツを通して何か学べたらいいなと思った。
そのためにも準備や練習をしっかりやっていきたい。
(高等部3年生 男子)