コロナ禍で2020年度第1学期はイギリス本校は開校せず、他校に先駆けてオンライン授業をいち早く開始しましたが、これがきっかけとなり校内のICT化も急速に進みました。折しも、海外日本人学校における「非常時でも途切れない学びの保障」を目的に文部科学省・日本人学校教育整備事業の呼びかけがあり、本校が目指す方向性と一致するこの事業への参加を決定。これが本校のICT化に拍車をかけるかたちで具体的な整備方法、運営計画を検討・推進する運びとなりました。

まず、オンライン授業が本格的に始まり、教職員のICT化への意識が高まってきたタイミングで、「将来ICT構想委員会」で話し合いを始めました。

ICT設備を整えることが目的ではなく、それを利用して「新しい教育」を目指し、このコロナ禍の窮地にあっても本校らしい教育を維持・向上するようなアイデアを練りました。本校がイギリスにある利点、生徒が世界各地にいる状況、日本から英語力向上・国際感覚を身につけたいという大志を持って集まる子供達、これらをICT環境整備の上にどのように載せていくか、そこから生まれた下記3つの柱を中心に構想をまとめました。

1. 児童生徒が安心して自主的に学べるオンライン学習環境の整備
2. STEAM教育による創造的な学びの機会と環境づくり
3. Onlineリベラルアーツ教育を通した「学校の外」との繋がりの強化

この構想を元にまとめた実施計画が最終的に評価され、本校は文部科学省の同事業協力校として正式に認められました。すでに夏季休暇より計画に沿った形で本格的なICT環境の整備が始まり、2学期からはその環境を利用した教育活動・学校運営が始まっています。

*この事業計画に沿った本校取り組みについて、その詳細を今後連載記事としてご紹介していく予定です。

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