ロゼッタストーン、ファラオ、ミイラ……たくさんの人たちの中をすりぬけながら、私たちはそれらを見た。  高校生活初めてのアウティングで、私たちは大英博物館を訪れた。一面真っ白の大広場で解散をすると、その広間からすぐのところに本物のロゼッタストーンがショー・ウィンドウに入れられて飾られている。大英博物館の目玉なのだろう。やはり有名なだけあって人だかりができていた。その人だかりを通って、私たちはしおりを手に、目的の場所に向かった。スタンプラリーをしながら、『アウティングのしおり』のワークに書き込みをしなければならないので、ばたばたしていて見落としたところもあったかもしれないが、壁画などは本当に興味深かった。特に、惹きつけられたのはミイラだ。時間が許すならば、ずっと見ていたいほどだった。  今回はワークに指定されている通りの部屋を中心に見学をして、書き込みをしていたのだが、さすが大英博物館。広い。広すぎる。どこにどの部屋があるのかわからない。地図とにらめっこをしながら、部屋を探し当てるという感じで、ワークが完成する頃には、皆へとへとだった。あまった時間にはミュージアムショップを見たり、お土産を探したりした。そうしていると、ほのかに香る美味しそうなスイーツの香り。少しくたびれた身体を誘惑するその香りになんとか勝ちながら大英博物館の見学が終わった。大英博物館の後には、ご飯を食べたり、ショッピングをしたりして帰ってきた。  もしかするとショッピングやご飯、ロンドンの街で食べたお菓子などが印象に残っている人たちがいるかもしれない。だが、私にとっては大英博物館が一番だった。飾られている美しく魅力的な展示物たちをもっとじっくりと見たかった。大英博物館を去る時に感じた気持ちは、教室に帰ってきてからも続いている。  また何かの機会に大英博物館を訪れることができれば、今回以上に時間をかけて楽しみたい、と思う。今はその機会が待ち遠しくて仕方ない。

高校3年生のアウティングは、再びイギリスと戦争について考える外出となりました。

今回訪れたのは、最近映画でも話題になった第ニ次世界大戦時のイギリス首相、ウィンストン・チャーチルにまつわる博物館「Churchill War Rooms」です。

午前中、模擬試験をこなした高校3年生は、12時過ぎにロンドンに到着しました。班別行動で昼食をとった後、クラスごとに「Churchill War Rooms」を訪問しました。

この博物館は、第ニ次世界大戦中にドイツからの空襲を受けたイギリス首相チャーチルが、戦時内閣を安全に運営するために建てた地下施設が元になっています。当時の面影を残しつつ、一部を改修して博物館としています。中には会議室だけでなく、食堂や閣僚の宿泊部屋、チャーチルが当時のアメリカ大統領ルーズベルトに直接国際電話を繋ぐ特別の部屋(トイレに偽装してある)などがありました。チャーチルは首相在任中のほとんどをこの地下で過ごしました。そんな地下の息苦しさから緊迫した戦争中の雰囲気を感じながら、生徒たちは先に進んでいきました。

この博物館の見学にあたっては、事前にHistoryの授業で当時のイギリスの様子やチャーチルについて学習しています。また、さすが最上級生だけあって、みな英語力が高く、ガイドは電話式の英語解説のみでしたが、皆きちんと理解しながら展示を回ることができました。

また、高校3年生は以前のロンドンアウティングで戦争博物館も見学しています。ヨーロッパ、イギリスが大戦の中心地としていかに悲惨な歴史を経験してきたか、そしてその歴史の中でいかに平和を追求してきたか・・・イギリスで学んだ学生としてこれから大学生になっていく彼らにとって、とても大切な学びになったと思います。

見学後は自由行動。買い物をしたり、食べ歩きをしたりして、友達との思い出づくりもしっかりしました。班決めはあみだくじでした。誰とでも仲良く行動できるのは、彼らの良さだと思っています。

帰ってきたらすぐに受験生モード。まだ模試は残っています。その後は中間テストです。受験は大変な道ですが、頑張ってほしいです。

自分とは違う言語を話す人が目の前でめちゃくちゃ意味のわからないことを腹から発している。ところが、隣にいる自分と同じ言語を話す人はその自分とは違う言語を話す人とお互いに笑みを浮かべながら何かを伝え合っていた。

今日はジャパニーズ・イブニング。立教英国学院に地元の人たちがお客さんとしてやってくる行事。僕たちは日本の文化をお客さんに披露することになっている。僕は箸の正しい持ち方と使い方について教えるグループにいた。正しくお客さんに教えられるか心配だ。
けれど、先輩たちからは楽しんでいる様子が伺われた。その様子を見て僕は少し安心した。何とかできる気がした。
早速お客さんがやってきた。かなり賑わっている。僕の目の前にも来たので箸の体験をしてもらおうとすると、意味のわからない何かを僕に言ってきた。僕は何も言い返せなかった。僕が戸惑っている間にも時間は過ぎていく。相手も不思議そうな顔で僕の目を見つめている。隣の先輩たちが楽しみながらお客さんと話している。僕は1人だった。僕は悲しかった。僕は孤独だった。
あっという間にそれは終わった。それは僕に興味を見せず、僕を見捨てた。僕はしばらく悲しみをじっくりと自分の胸に押し付けていた。
だが、思った。これはチャンスなんだと。
今日はとてもつまらなかった。しかし、これは僕に良い刺激を与えたのだった。

剣道には全く興味がなかった。父がテレビで剣道の試合を見て楽しんでいる意味がわからなかった。たとえ、自分が面を打てて勝てたとしても、逆に打たれて負けたとしても嬉しくも悔しくもない。この学校で剣道を始めたのも、暇だった時に先輩に誘われたからというだけ。

入部もしないままジャパニーズ・イブニングは剣道をすることになった。練習しているうちにできるようになっていく自分にも興味がない。でも、不思議なことに試合に出してもらえるのが分かった時、嬉しかった。
そして、転んだ。血がドバドバ膝から出てとても痛かった。サージェリーに行くとドクターストップで練習に出られなくなって、練習に出られないと試合が出来なくなる。悔しかった。
胴着で筋トレするだけの日々が続いて、いよいよ本番だ。型と面打ちだけやり終えて練習時間になると僕はほっとした。やりすごしたことに満足していた。が、その満足感をはるかに超える気持ちが審判の「始め」!の合図とともに込み上がってきた。「す…すごい…。」
高一の先輩対高二の先輩の戦いにはその一言以外何も出なかった。
以来、僕はずっと下がり面の練習ばかりしている。今では剣道の試合も見ていて楽しい。ジャパニーズ・イブニングのおかげで、僕は剣道に興味がわいた。
だから、来年のジャパニーズ・イブニングも剣道にして頑張っていきたい。

爽やかな陽気に恵まれた5月の初旬、高等部1年生は、大英博物館及びロンドン散策に出かけました。  まずはピカデリーサーカスで降車し、各班で昼食をとった後に、徒歩で大英博物館へと向かいます。大英博物館は言わずと知れた世界最大の博物館の一つ。1日ではとても見回ることのできない広さです。生徒たちは世界史の既習範囲や学習予定の範囲の展示物を中心に見て回り、ロゼッタストーンやミイラ、ウルのスタンダードなどに声をあげていました。「このミイラ、5500年以上前のものだって、すごい。」「ここに飾られている壁画も精巧に掘られていて美しい!」   今回はヒエログリフで担任の先生の名前や自分の名前を書く課題もあり、生徒たちは古代の文字に興味関心を持った様子です。それにしても提出された課題をみたところ、そこに書かれているヒエログリフは見事なまでにばらばらで、生徒たちが古代文字をマスターするにはまだまだ練習が必要かもしれません。  多くの生徒にとっては初めての、そして数名の生徒にとっては何度目かの大英博物館。「先生、大英博物館を訪れるのは今回が初めてではないけれど、今回が一番楽しかった。高校生になって世界史で勉強をしているからだと思う。キャプションの英語も以前より読めるようになっているし、わかるって楽しいんだね。」目を輝かせた生徒の言葉が印象的です。  5月の明るいイギリスの夜にも少しずつ明かりが灯り始めた頃、私たちはロンドンの街をあとにしました。博物館という場所を通して世界の歴史に触れる、素晴らしい1日となりました。

私は、初めてのジャパニーズ・イブニングを楽しいと感じることができました。私の企画は折り紙で、来た人に折り紙を教えるという企画でした。

私は、まだ入学したばかりで英語が全然できないけど、来る人がみんな優しい人だったので、片言の英語でもニコニコしてくれて、みんな終わった後、「ありがとう」と言ってくれました。今回は、まだ英語が全然できなくてみんなと会話が長くできなかったけど、来年はもっと英語を勉強して色々な人と繋がれるようになりたいなと思いました。
一番最初のお客さんは、最後に、「ありがとうは日本語でなんて言うの?」と聞いてきて、最後に「ありがとう」と言われた時は、嬉しくて、次の人にも「ありがとう」と言われたくて、もっと頑張ろうと思うことができました。
周りの先輩がいろいろな人と楽しそうに話している姿を見て、私も、来年こそはもっと英語を話せるようになろうと思って、勉強する意思も強くなって、とても良い思い出になったと思いました。

毎年この時期になると地元ReigateとRedhillの町で約10日間に渡って音楽フェスティバルが開催されます。本校からも今年は中学生から高校生まで延べ29名が参加、演奏部門もピアノから木管楽器・金管楽器、ギターまで様々でした。車で小一時間のところにある会場までは教員が順番で引率をします。今日は木管楽器とピアノのクラスがありました。

小雨の降り始めた土曜日の午後、中学3年生から高校2年生までの女子生徒5名がまず出発。車内では日本の学校に在籍していた頃の吹奏楽部の練習やコンサートの話で盛り上がっていましたが、車が会場に到着して一歩外へ出るとそこはイギリス。古い教会を改築した会場には、地元や遠くの学校から先生や保護者に連れられてたくさんの子供たちが集まっていました。

最初のクラスでは10数名が演奏。本校からもフルートの生徒が3人出場しましたが、いきなりトップバッターが本校の高校3年生。フォーレの美しいメロディーをゆったりと優雅に奏でてくれました。あとで聞いた話ですが、なんと会場にはドイツからご両親が遥々いらっしゃっていたとのこと。そんな緊張感は全く感じさせない堂々とした演奏でした。
全員の演奏が終わると、そのクラスに出場した演奏者に対して、審査員が一人一人コメントをしてくれます。
そして最後は結果発表。
「皆さん素晴らしい演奏でしたよ。音楽を楽しむ若者たちがこうして一生懸命演奏しているのを見るのはとても嬉しいことです。スタイルも楽器も様々ですから1位を決めるのはとても難しいことですが…」
少し緊張した面持ちで審査員の言葉を待つ彼女たちでしたが、結局3人とも1位のメダルは逃してしまいました。

みんないい演奏だったのになぁ、慰める訳でもありませんが、笑顔で彼女らを迎えようとしていると、他の子供たちの伴奏を担当していた女性がわざわざこちらにやって来て、「あなたは彼女たちの先生?とってもいい演奏だったわ。特に最初の女の子。すごく暖かくて優しい音。上手でしたよ!」
そう言えば、前に引率で来た時にも何度かこんなコメントを頂いたことがありました。良いと思ったらちゃんとそれを伝えてくれる人たちがたくさんいるこの国には、リラックスしてのびのびと演奏ができる豊かな土壌があるように感じました。
その次のクラスに出場したサックスとフルートの2人は審査員の方からとてもいいコメントを頂いたのでかなり期待をしてしまいましたが、結局1位のメダルを獲得したのは8歳のフルート奏者。上級者クラスの1位が小学生とは! 蝶ネクタイまでしてビシッと決めてきただけあって、技術的にも音楽的にも確かに申し分ない演奏だったのですが、本校の二人の演奏もかなり良かっただけに、とても残念でした。いつの間にか我が子を応援する親の気持ちになっているのも妙でしたが…

練習室に戻ると「次のクラスは頑張ります!」と、もうしっかり気持ちをとり直している笑顔を見てまずは一安心。次のピアノクラスに出場する高校生男子を連れて来てくださった先生とここでバトンタッチをし、フルート・デュエットクラスに出場する2人の女子生徒を残し、他の3人の生徒と帰路につきました。

2便の生徒たちが学校に戻って来たのは夜の8時を過ぎた頃。
「どうだったかな?デュエットクラスの結果は?」
「メダルもらいましたよ!! ピアノの◯◯君もメダルです!」
その嬉しそうな笑顔を見ていると、まだまだこれから上手になりそうな気がしてきました。
皆さん、今日は本当にお疲れ様でした。

“Can I do this one?”

今夜はJapanese Eveningが開かれている。
Japanese Eveningは、今年1回目の、私たちが行く側ではなく招く側になる行事だ。私は、昔遊び企画で主に福笑いを担当している。今年は去年よりお客さんが少ない気もしたが、小さい子が多くて癒された。私と中一の先輩は”Fukuwarai”の看板と、前の担当の先輩が作ってくれた説明を持ってお客さんに宣伝をしに行った。お客さんが興味を持って話しかけてくれると、少し緊張したが、お客さんが
「面白そうだね!」
と言って微笑んでくれると、緊張していたことが嘘のように感じた。
私は立教にいて本当に英語が上手くなるのだろうか?と思っていた。だがこの1年で確実に聞き取れるようになった。しかも自分から話しかけることもできるようになった。このJapanese Eveningで自分の英語力に自信がついた。もっと勉強して、英国の人と会話して英語を上達させたい!

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