「ピッピッピー」

ノートを渡して最後の球技大会が終わった。
僕はサッカーのキャプテンとしてこの2週間、中学3年生から高校3年生までを指揮した。
僕たちのチームは高校3年生が3人だけでとても不安だった。さらに初心者が2人もいて合計10人しかいなかった。だが、練習を積むごとにスキルアップしていき、仲も良くなった。気がつけば1人も欠かせないチームになっていた。そのこともあり、午前に2対1、午後3対1と2勝することができた。勝った瞬間とてつもなく嬉しそうな顔をしているチームメートがいて、幸せだった。チーム一丸となって勝った試合だった。
後輩も弱音を吐かずよくここまでついてきてくれたと思う。そして僕を支えてくれた高校3年生の2人に一番感謝している。この2人は何かあると相談に乗ってくれ、アドバイスをくれた。苦しい時も自分のために無理をしてくれて嬉しかった。
球技大会を通して最高の仲間を発見できた。ハッピーエンドで終われたのはみんなのおかげだ。学級委員ではなくサッカーのキャプテンとして学年関係なしの、いつもと少し異なった大役は楽しかった。明日から皆と練習できなくなるのは悲しいが、この2週間は僕の宝物だ。

立教生活最後の球技大会が始まった。1週間頑張ってきた成果を見せつけてやる。そんな私たちの気持ちに応えるように、空がカラッと晴れた。言い忘れていたが、私は女子ソフトボールのピンクチームの一員だ。

男子ソフトボールチームのメンバーには自分たちの練習時間を削ってまでバッティングや趣味の練習に付き合ってもらったという恩がある。そのため、球技大会の競技種目が始まってから真っ先に男子ソフトボールの試合の応援に行った。思いっきりお腹の底から声を出して声援を送った。そこで盛り上がった私たちの気分は、自分たちの試合を非常に良い方向へと進めた。途中から男子ソフトボールメンバーの応援が加わり、完全に波に乗ったピンク女子ソフトボールチームは12点差で午前の試合の勝利をつかんだ。
とても気持ちよく終わった午前の試合。午後もその調子で圧勝できるかと思いきや、人生はそんなに甘くなかった。相手が先攻だったのが悪かったのかもしれない。最初からバンバン打たれてしまうと、やはり気持ちが萎えてしまう。だんだんみんなの顔から表情も消えていった。ダメだ、諦めたら絶対にダメだ。後で後悔する。私は「声出してー!」とみんなに大声で叫んだ。他の高校3年生のメンバーもそれぞれ空に向かって叫んだ。よしその調子だ。開いていた点差が一気にぐんと縮んだ。勝利がはっきりと見えた。そして、見えただけでなく、私たちはそれをしっかりこの手に収めた。
高校生活最後の球技大会は、最高の形で勝った。私はこの日の記憶を胸に刻んで、決して忘れはしない。

球技大会から3日後の4月24日(火)は午後ブレイクの日です。

入学礼拝後から2週間、勉強、運動と駆け足でやってきましたが、束の間の休息。

午後は皆で見頃を迎えたブルーベルを見学に、学校裏の森まで散策に行ってきました。
予報では雨が降ることになっていましたが、なんとか持ちこたえ、気温は暑すぎず、お散歩日和でした。

散策はクラスごとにまとまった列となって進んでいきます。校長先生のすぐ後を元気よく駆け足のように進んでいく小学生たちを見ると、この冒険を楽しんでいる様子がうかがえます。中学生たちは枝を持ったり、花を摘んだりしていて、高校生たちはのんびり談笑しながら歩いて行く様子で、それぞれが楽しみながら進んでいきました。

ブルーベルは、森に入ってすぐのところから、一面に咲いていました。
紫がかった青がとても美しく、その中を歩くとまるで幻想の世界の中にいるようです。

出発から30分後にたどり着いた折り返し地点には、例年通りたくさんのブルーベルが咲いていました。
クラスごとに集合写真を撮りました。新入生にとっては初めてのクラス写真、上級生にとっては、思い出のクラス写真です。

ブルーベルを見るために、この時期に卒業生が訪れることがあります。
きっと彼らの中には、この美しい光景と一緒に、ともに日々を過ごした友人たちとの思い出がいつまでも残っていて、それを懐かしく思うのでしょう。
この日のブルーベルが、今の児童生徒たちにとっても、心の中でいつまでも美しくあり続けてくれることを祈っています。

4月21日に球技大会がありました。私にとって初めての球技大会で最初はドキドキしたり、ワクワクしたりしていました。
球技大会が始まると、1番最初にペア競技の借り人競争がありました。私のお題は、「変顔がすごい人」でした。条件に合う人を探しているとピンクチームの大キャプテンがいたので、大キャプテンを連れて行きました。すると、ゴールのところで本当かどうか検証するために、大キャプテンが変顔をさせられました。申し訳ないなと思いつつ、変顔で面白かったので笑ってしまいました。
次に、台風の目をやりました。私は、一番はじっこで、一番多く走るので他のみんなに迷惑がかからないように頑張って走りました。結果は負けてしまったけれど、みんなで楽しく競技に取り組むことができたのでうれしかったです。
借り人競争と台風の目が終わると次はいよいよ私の参加するドッチボールです。ドッチボールは、球技大会の前から練習を重ねていたので、持っている力を全て出せるようにと思いました。黄色チームはボールを投げるスピードがすごく速い人がいるので、当たらないようにがんばりました。結局は当たってしまったけれど、何人か当てることができたのでうれしかったです。午前の部では、負けてしまいましたが、午後の部は勝ち、引き分けにすることができたのでよかったです。
また、競技ではありませんが、自分のTシャツに他の人からコメントをもらうのも楽しかったです。部屋の人や同じチームの人にコメントを書いてもらえたのでうれしかったです。
初めての球技大会は、楽しいことがたくさんあった球技大会になりました。

「ゴールが人間のバスケットボール」1回目ではこんなイメージしかなかった競技が、こんなにも難しくて深いとは驚きだった。私は球技大会の前、正直言って不安だった。うまくできるだろうか、足手まといにならないだろうか。でも練習が始まってそんなことを考える暇はなくなった。みんなとにかく必死に練習した。

しかし初めての練習試合、自分の実力を実感した。結果は散々だったのだ。その時強く「勝ちたい」と思った。その気持ちは先輩たちも一緒で、その日から私たちはもっと厳しい練習を重ねた。
そして本番当日、みんなで円陣を組んでやる気を奮い立たせた。勝てる、勝てる、勝てると自分の中で念じてパスやカットをした。試合と試合の合間にも練習をした。
その練習の途中、1人の先輩が指を怪我してしまい、次の試合に別の先輩が入った。その先輩は、競技が違うのにもかかわらず、代役を快く引き受けてくれた。試合中、私がパスカットできなかった時、アドバイスをしてくれたり、大きな声を出してチームを盛り上げてくれたり、本当に憧れの先輩だ。
試合結果としては負けてしまったが、この球技大会は私にとってとても充実した時間になった。また、応援合戦では練習の時にみんなあまり声が出ていなかったのが、本番は大きな声で歌っていてとても嬉しかった。
来年の球技大会は、今年よりも活躍してMVPを取ることができるように頑張りたいと思う。

私は今年の球技大会でスポーツの楽しさを感じることができました。

球技大会の約1週間前の月曜日、競技とチームが発表されました。私はネットボールのピンクチームでした。ネットボールはやったことがなくて最初はとても不安でした。そして次の日ルールを教えてもらってどこのポジションにつくかを決め、早速練習を開始しました。ピンクと黄色に分かれて練習試合をしてみると、ピンクはボロ負けでした。でも、そこでピンクチームは諦めずに、毎日空いている日は練習にとりかかりました。バスの仕方や、シュートが決められるようにと、一生懸命に練習しました。次第にチームのみんなが上達していき、掛け声も良くなり、みんなが仲良くなれました。私はネットをしていて先輩達と仲良くなれて嬉しかったし、とても楽しかったです。

そして本番。練習した成果が出るか凄く不安でした。やっている間に緊張もほぐれて、足もたくさん動かすことができました。
私は今年の球技大会でスポーツの楽しさを感じました。最初は中学生が私1人でとても不安で嫌でしたが、先輩たちと一緒にやっているうちにとても先輩たちと仲良くなって、スポーツにも真剣になれて楽しかったです。
来年もスポーツを楽しみたいです。

(中学部2年生 女子)

たくさんの新入生を迎える1学期、その最初の行事が毎年恒例の球技大会です。
入学してから2週間後に行われるのですが、その「2週間」に大きな意味があるのがこの行事です。右も左も分からない新入生が、食事のマナーや寮での過ごし方を少しずつ覚え、イギリス人の先生方の授業にも慣れ始め、クラスの友達の名前を覚え… そしてこの球技大会の練習を通して、先輩や後輩とも兄弟のように仲を深めていきます。

今年は天気にも恵まれて、特に後半の一週間は毎日汗ばむほどの陽気が続きました。そんな中での練習は決して楽なものではありませんが、そこは上級生の先輩達がこれまでの経験を活かしてうまく導いてくれました。サッカー、バスケットボール、ドッヂボール、ソフトボール、ポートボール、ネットボール、バレーボール、小学生から高校3年生まで150名を超す全校児童生徒がこのいずれかの縦割りチームに入り、自分たちで目標を掲げて毎日毎日練習をします。 それだけでも凄いことなのに、この練習を通して、新入生の顔がいつのまにか立教生の顔になり、緊張していた顔がほころび始め、お互いに名前を呼び合う仲になっていきます。この二週間、毎年例外なく、立教ではとても不思議な力が働きます。そして今年もこの球技大会の練習を通して、新入生達もすっかりこの全寮制の生活に溶け込んだようでした。

球技大会当日は朝から快晴。風もなく、入学式の時には満開だった桜の花がはらはらと優しく散る中、体育館、テニスコート、サッカーピッチ、フィールドの各場所に分かれて、黄色チームとピンクチームの壮大な闘いが始まりました。各種目とも午前と午後に1回ずつ試合があります。そしてその間も少しの時間を見つけてはチームで練習をしたり、他の種目の場所に行って大声で応援したりします。昼休み後は二週間の練習の合間にみんなで考えた応援合戦を披露… そして、全ての試合が始まる前には「球技」ではありませんが、毎年恒例、高校2年生体育委員が知恵を絞って作ったオリジナル団体競技もありました。丸一日、児童生徒たちが精一杯頑張る様子を、ロンドンはじめ遠方から来てくださった保護者の方々が応援してくださったのも子供達には大きな励みになったと思います。

夕食後は閉会式、試合結果やMVPも発表されました。勝ったチームも負けたチームも「楽しかった!」一日の思い出を、疲れた体に心地良く抱きながら、今日は全校早めの就寝となりました。子供達が寝静まったころ、久しぶりの雨がシトシトと降り始め、児童生徒たちが一日中走り回っていたキャンパスをしっとりと優しく湿らせてくれました。

今年の春休み、学校の友人が私の家のあるローマに遊びに来てくれた。わざわざイタリアまで来てくれる人はいない、と思っていたので、彼女がイタリアに来ると聞いたときには驚いた。そしてそれ以上に嬉しかった。

友人をホテルまで迎えに行ったとき、私は違和感を覚えた。いつもは学校という狭い空間で朝から夜まで生活を共にしている。その友人と、いつもとは全く違う空間で会っているのだ。何を話せばいいのか分からず、はじめの方は普段のように話せなかった。しかし、その状況にもだんだん慣れてきてご飯を食べたり、買い物をしたりした。先ほどまでのことが嘘だったようにたくさん話した。彼女と過ごす時間はとても楽しく、だから時間が経つのが早く感じられた。

翌日はローマ市内を一緒に歩いた。ローマの景色はきれいだった。空は青く澄んでいて鮮やかだ。イギリスの空ももちろん美しい。イギリスの空の色は薄く、優しい印象を与える。それに比べてイタリアの空は雲が全くない。色も濃く元気を与えてくれる。またローマの街には、昔からの建物や彫刻が多く、それらは細かいところまできれいで感心してしまう。昔の人々がこんなに立派なものを作っていたことが信じられない。その建物が長い間残っていることも素晴らしい、と思う。そしてイタリアの人々。とても陽気で、歌いながら歩いている人もよく見かける。たくさん笑うイタリアの人々を見ているとこちらまでつい笑顔になってしまう。街のいたるところにイタリアらしさがあり、日本にいたら見えなかったはずのものがたくさん見えるような気がした。

二人で歩いているとイタリアンのレストランやジェラート屋をたくさん見かけた。ジェラートを美味しそうに食べる子どもの姿を見たら、ジェラートがすごく食べたくなった。だから私たちはジェラートを食べることに決めた。二人で食べたジェラートはいつもより美味しかった。

私がイギリスの学校に通うことになったのは偶然の出来事だ。しかし、もしイギリスに来なければ、この友人には会えなかった。そう考えると不思議な気持ちになる。新学期になったら新しい出会いがたくさんあるはずだ。すべての人と仲良くなれるわけではない、と思う。ときには意見がすれ違うこともある、とも思う。それでも私は新しい出会いがとても楽しみだ。

(高校1年生 女子)

炎が灯された。不安と緊張と静けさが空気をただよっている。今日は入学礼拝、僕はこれからの学校生活が心配で心配で心配でしょうがない。朝はちゃんと起きられるか、食事を残さずにできるか、友達はできるのか、先輩とうまくやっていけるか、英語はついていけるのかとたくさんの心配事を抱えている。

すると、悩んでいるうちに入学礼拝は終了していた。僕は中学1年生の寮の扉を開ける。寮の仲間たちは僕を歓迎してくれた。とても嬉しかった。これからの学校生活を心配し、絶望していた所に希望の光が見えてきた。
寮の2階から笑い声が聞こえて来た。その声は中学2年生の先輩たちのものだった。先輩たちにあいさつをしに行くと、先輩達は優しく迎えてくれた。先輩と後輩との関係で少しいじられる部分はあったが、安心した。
それから、1日はなんだかんだと過ぎていった。
次の日の朝はちゃんと起きられた。僕は学校生活を普通に送っていけるような気がした。まだ英語は心配だったり、食事を食べきれなかったりして良いことも悪いこともあるけど、頑張って学校生活を送っていき、早く立教英国学院に慣れて楽しく過ごせるようになったらいいな。とにかく、部活も勉強も友達関係も先輩との関係も良くできるように努力しよう!!今日は精一杯な1日だったなぁ。

(中学部1年生 男子 新入生)

昨日から入寮し、英国学院での生活が始まって1日経った。

朝から晩まで学校で過ごすから、時間で区切られた生活で、とてもメリハリがつく感じがする。
一日一日のスケジュールがとても濃密で、時間が経つのがとても遅く感じる。
しかし、他の6年生からいる友達や、中学2−3年生の先輩に聞いてみると、最初の1週間はとても長いけれども、その1週間が過ぎれば、生活に慣れてくるので、後はあっという間と教えてくださった。
確かに、食事の時の仕切りや、礼拝等、1日では慣れないことがある。それを習得したりするにも、結構な時間がかかると思う。
でも、この立教英国学院は、慣れるまでは大変だけれども、慣れてしまえば、とても楽しい学校だ。先輩達は優しいし、先生達もとても優しいし、同じクラスの友達はとても面白い。楽しくないことが一つも無い、いい学校だと思っている。
まだ入寮して1日で、まだ慣れてなくて大変だけれども、とても楽しい学校だ。
もちろん寮なので、親元から離れて暮らすので、さみしい気持ちは少しあるが、ずっと来たきりという訳でもなく、2ヶ月に一回ほどは帰れるので、今はさびしい気持ちは、全くもってない。
まだ授業は始まっていない。授業が始まると、もっと大変になるのだろうけれども、頑張ろうと思う。
立教英国学院は、とても緑が豊かで、キジやリス、野鳥等がいて、池でカモが優雅に泳いでいたり、リスが木の実を持って駆け上がっていったりと、緑も豊かで、暮らしていれば心も豊かになれる。そういう場所に、立教英国学院はある。

(中学部1年生 男子 新入生

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